アンジェラ・アキ「全て破綻した」紅白、オリコン、武道館ライブ…“勝ち取る”人生に疲れた自身を救った出会いとは

アンジェラ・アキ「全て破綻した」紅白、オリコン、武道館ライブ…“勝ち取る”人生に疲れた自身を救った出会いとは

シンガーソングライターのアンジェラ・アキが6月6日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演。活動休止中に過ごしたアメリカ・ナッシュビルで、自分自身と向き合った時間を想起した。

アンジェラは、見た目で判断された、苦悩の日々を話し始める。ハーフとして、幼少期を徳島の田舎で育ったアンジェラは「外国人を見たことがない人たちの中で育てられたわけだから、どこに行ってもやっぱり目立った」という。見た目の違いが受け入れられづらい時代や環境だったため、劣等感や疎外感が常に自身の根底にあった。

そうした背景からか、どのようにすれば周囲の人と自然と同じでいられるか、考えるクセがついてしまっていた。「(周囲と比べて)価値として、1個下がった状態からスタートしているから、目指している場所にどうすれたどり着けるかっていう計算みたいなものを物心ついた時からするようになった」と話す。

漠然とした疎外感からは、歌手として歩み始めても逃れられなかった。「ハーフっていうのは音楽の世界では売れないんだよって、みんなに言われた」そうで、ときにはアドバイスで音楽を諦めるよう言う人もいた。

周囲の“アドバイス”を振り切り、むしろ怒りを活力にして曲作りに励んだアンジェラ。紅白歌合戦への出場や武道館ライブなど、誰もが認める、一流のアーティストとして大成した。しかし、心のざわつきはなくならなかった。

「武道館やりました、紅白出ました。うれしいんですけど、1週間も経たないうちに“次は何?”って。もうブラックホール。“オリコン1位、じゃあその次は何?”みたいな」と周囲の評価が、いつしか自分の価値そのものとなっていった。認められたい一心で走り続ける生き方は、徐々に心を摩耗させた。

活動を休止し、アメリカでミュージカル音楽作家の勉強に励んでいたアンジェラ。そんなアンジェラに、長年蓄積した心の疲労が一気に押し寄せた。“勝ち取る生き方”をしてきたアンジェラは「そういう風にずっと生きていくと、やっぱどこかで破綻しちゃうんですよね。それが私にとって42~3の時に全て破綻した」と、ついに限界を迎えた。

何もする気が起きず、全てが嫌になった。そんな時に、ジェイク・ハイド氏と出会った。カウンセリング医師であるハイド氏。アンジェラはハイド氏と共に、なぜこれほど苦しいのか、自身の心を解きほぐしていった。

カウンセリングについてアンジェラは、「その時に自分が抱えている葛藤とか悩みを説明して、それに対するアドバイスをもらうとか。どうしてそういう風な考え方になるのか、その恐れの裏側には何があるのか、それを分析していく」と説明する。ハイド氏との対話を通じ、幼少期の疎外感や、何か目に見えないものと戦って勝とうとする生き方が、自身の心を疲労させていたと気づいた。

「私の場合はハーフで育ったっていうことが大きいポイントでもあったりするけど、たぶん誰にでもいろんなシチュエーションがあると思うんです、それぞれが幼少期に受けるトラウマって。自分ってそのまま凍ちゃってるんですよ。愛されたくて必死になってる自分が凍ってたりとか、怒ってるのに怒れない自分がそのままいたりとか。それをカウンセリングで、しっかり精神と肉体の結びつきだったりとか、どういう風に向き合っていくのかっていうのを学んでいった感じですね」と語った。

自身の心、身体と向き合い、再び前を向けるようになったアンジェラ。活動を再開した今、以前とは違う生き方ができるようになったという。「内から外。本当は何かを外で勝ち取らなくても、何を成し遂げなくても、私の価値は何も変わらない。武道館でライブができても、ライブハウスですらライブができなくてもの価値は変わらないんですよ」と、晴れやかな表情で語った。

子どもたちがお気に入りで通っていたというJeni’s ICE CREAMSのアイスを久しぶりに食べるアンジェラ

写真提供:(C)日テレ文:entax編集部

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