チャールズ国王、ベアトリス王女らの宮殿家賃をポケットマネーで肩代わり

チャールズ国王、ベアトリス王女らの宮殿家賃をポケットマネーで肩代わり

2026年6月5日(金)、英王室の不動産に関する監査報告書が公表され、チャールズ国王の弟であるアンドルー王子とそのふたりの娘、ベアトリス王女とユージェニー王女に改めて注目が集まっています。英会計検査院(NAO)が発表した調査結果は、昨年のアンドルー王子のロイヤル・ロッジ賃貸契約を巡る騒動をきっかけに実施されたものです。

今回の報告書において、全体として何らかの不正行為を指摘する内容はありませんでしたが、いくつか新たな事実が判明しています。

たとえば、アンドルー王子が王室の不動産管理組織であるクラウン・エステートからロイヤル・ロッジを借りていた際、敷地内のコテージ3棟をスタッフに“また貸し(サブリース)”して収入を得ていた事実が記されています。賃貸契約上、また貸し自体は許可されていましたが、彼がいくらの家賃収入を得ていたのかは非公表です。(※アンドルー王子は、ジェフリー・エプスタインとの不祥事を受け、最近になって同邸宅の賃貸契約を途中解除して退去しています)

一方、ベアトリス王女とユージェニー王女が暮らす宮殿内の邸宅については、家賃をチャールズ国王が支払っていることが明らかになりました。

現在、ベアトリス王女はセント・ジェームズ宮殿の居住区画に、ユージェニー王女はケンジントン宮殿内のアイビー・コテージに居住しています。英王室では、公務を担う“ワーキング・ロイヤル”は公務を行う対価として公邸の家賃を免除されますが、公務に就いていないふたりには本来、家賃の支払い義務が発生します。同報告書によると「王室の規定により、通常は市場価格の60%に調整された家賃が請求される」のですが、その費用は彼女たちが支払っているわけではなく、実際には「国王の私的資金から支払われている」と記載されています。この資金の大部分は、国王個人の領地であるランカスター公領からの収益で賄われています。

2010年、孫娘たちとチャールズ国王(当時皇太子)とともに写る故エリザベス女王 WPA Pool / Getty Images

公務を行わない王族の家賃を君主が負担するというこの取り決めは、故エリザベス女王の時代から続くものです。制度上は問題ないものの、王女ふたりはすでに30代で結婚しており、ベアトリス王女はコッツウォルズにも邸宅を構え、ユージェニー王女一家はポルトガルで暮らすなど、それぞれ別の家も持っています。そのため、この優遇措置が現在も継続していることに違和感を覚える人も多いようです。

なお、この優遇措置は王女ふたりに限ったことではありません。王女たちと同様に公務を行っていないマイケル・オブ・ケント王子夫妻が暮らすケンジントン宮殿の家賃についても、国王が負担していることが報告書に明記されています。

ウィリアム皇太子一家の新しい住まい Heritage Images / Getty Images

今回の報告書では、王室の不動産契約には、公式の王室邸宅とクラウン・エステート(王室所有不動産)の2種類があることも説明されています。ワーキング・ロイヤルは前者の家賃が免除されますが、後者の物件については自ら家賃を支払う必要があります。

そのため、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃は、新居であるクラウン・エステート所有のフォレスト・ロッジの家賃として、年間約30万ポンド(約6,500万円)を自費で支払っています。なお、一家が引っ越す前に、外装の修繕費としてクラウン・エステート側が40万ポンド(約8,500万円)を負担したことも併せて報告されました。

バッキンガム宮殿は同日、「王室が掲げる透明性への取り組みに沿うものだ」として、今回の報告書を歓迎する声明を発表しました。

今回、公務を行わない王族に対する特例的な優遇措置が浮き彫りとなったことで、今後イギリス国内で議論を呼ぶ可能性もありそうです。

From: Town & Country USTranslation: Tomoko Takahashi

※この翻訳は抄訳です。

※この記事は2026年6月9日時点の内容です。

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