ミュージカル「Fate/Zero」 ~A Hero of Justice~ 公開ゲネプロレポート!始まりへ至る物語……その果てに衛宮切嗣がどんな光景を目にするのかを舞台でも見届けよう

9月6日から9月21日までTHEATER MILANO-Zaで行われるミュージカル「Fate/Zero」 ~A Hero of Justice~ 。開幕前日に行われた公開ゲネプロの模様をレポートする。

ミュージカル「Fate/Zero」 ~A Hero of Justice~ 公開ゲネプロレポート!始まりへ至る物語……その果てに衛宮切嗣がどんな光景を目にするのかを舞台でも見届けよう

本公演はTYPE-MOONのゲーム「Fate」シリーズの原典である「Fate/stay night」、その前日譚である虚淵玄氏の小説「Fate/Zero」を原作としており、今年(2025年)の1月には前編であるミュージカル「Fate/Zero」~The Sword of Promised Victory~が上演。

今回のミュージカル「Fate/Zero」 ~A Hero of Justice~は2部作の内の後編となっており、始まりである「Fate/stay night」へ至る物語の一番の盛り上がりどころが体感できる。

■出演者(敬称略)

衛宮切嗣:新木宏典

セイバー:秋野祐香

アイリスフィール・フォン・アインツベルン:山内優花

久宇舞弥:佃井皆美

遠坂時臣:遠山裕介

アーチャー:丘山晴己

言峰綺礼:北園涼

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト:伊藤裕一

ランサー:輝馬

間桐雁夜:健人

バーサーカー:磯野大

ナタリア・カミンスキー:小林由佳

ウェイバー・ベルベット:平松來馬

ライダー:岸祐二

■アンサンブル

西田健二

伊佐旺起

梅原ことは

岡村圭輔

佐々木 楓

Chion

関根結花

Taichi

高間淳平

田中 奏

細見奏仁

角 怜樹

白瀬夢華

竹中元紀

吉田時尋

■アンダースタディ&スウィング

奈村信孝

新津昭江

■ライブパフォーマンス

agpipes & Clarinet:十亀正司

Cello:大浦 萌

Percussion:山下由紀子

Keyboard:安藤菜々子

■ランサー陣営のすれ違いっぷりはミュージカルでも完全再現

後編は、雨生龍之介&キャスターが敗退した未遠川での戦いが描かれた後からスタート。アニメ版でいうと第十六話「栄誉の果て」あたりといえばわかりやすだろうか。ここから先は全てが怒涛の展開ということで、最初から最後まで常に目を離せなくなっている。

まずはランサー陣営の見せ場があるのだが、ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリを攫われたことでランサーを叱責するケイネスのねちっこさは非常に印象に残った。自身のサーヴァントの真名を考えれば言ってはいけないだろうと思うあのセリフについても、ランサーだけではなく観劇しているこちら側にも刺さるような感覚があったくらいだ。

それに対するランサーの怒りも中々で、ケイネスを仕えるべき主君と定めているからこそ、激怒しつつも声を震わせながら撤回を求めていることがありありとわかった。ミュージカルという時間の限られた媒体ながらも、ランサー陣営のこのすれ違いっぷりは見事に表現されていたように思う。

また、すれ違いと言えば衛宮切嗣、セイバー、アイリスフィール・フォン・アインツベルンも忘れてはいけない。特に切嗣とセイバーの関係性だが、セイバーに何を呼びかけられようとも絶対にアイリスフィールとしか会話をしないし目を合わせない、セイバーが気に障ることを言った時だけねめつけてくるという致命的なまでに噛み合わない様は本公演でもしっかり再現されている。

アイリスフィールと久宇舞弥という切嗣に関わる女性たちの描き方も見事で、物語が結末へと向かうにつれて切嗣というキャラクターの本質をより鋭く見せる一助となっているように思えた。

遠坂時臣の存在も欠かせない。「Fate/Zero」という作品が「Fate/stay night」へと至る物語である以上、彼の娘たちに関する描写は絶対取りこぼすことができない要素だからだ。そのあたりには言峰綺礼やアーチャーも関わってくるのだが、先の展開を知っていようがいまいが、このふたりを見ていると間違いなく心をかき乱されることだろう。

言峰綺礼とアーチャーの企てに対して「またコイツらは……」と怒りを覚えることもあるだろうし、愉悦というものを感じて思わず笑みがこぼれるなんてこともあるだろう。ぜひ、時臣や綺礼の動向にも注目してみてほしい。

■過去を知ることで衛宮切嗣というキャラクターにさらに迫れる

そして、アリマゴ島における惨劇やナタリア・カミンスキーとの顛末が見られる切嗣の過去編も、本公演ではかなり力を入れて描いてくれていた。やはり、この過去編があるのとないのとでは「ケリィはさ、どんな大人になりたいの?」というシャーレイの言葉、そして切嗣がこの物語の結末までにどれだけのものを喪ってきたのか、その重さが違ってくる。

そんな切嗣の過去編以外にも、モータード・キュイラッシェを駆るセイバーがライダーの神威の車輪に追いすがる場面だったり、アーチャーとライダーの王としての矜持や威信をかけた頂上決戦など、どれもがド迫力で目を奪われる名場面の数々が待っている。

アーチャーとライダーとの決戦の中で、ライダーがウェイバーにある問いかけをするシーンや、決着がついた後にアーチャーとウェイバーが短い間語らうあのシーンももちろんある。ここは涙なくして見られないので、タオルやハンカチを用意していくと良いだろう。

バーサーカーと間桐雁夜の活躍も見逃せないものがある。物語をかき回すような存在ではあるのだが、バーサーカーは前編からセイバーに執着していたその理由が遂に明かされる。セイバーの心情を思うとあまりにも辛いのだが、彼女を責め立てる存在としてはあまりにえげつないので、バーサーカーが兜に隠した素顔が明らかになる瞬間も今回の見どころのひとつだろう。

雁夜に関しては、彼が今回の聖杯戦争へ参加することとなった大きな理由が揺らぐ瞬間が存在している。当初から矛盾を抱えていたといえばそれまでではあるのだが、彼の顛末もまたどうしてそうなってしまうのかと思わざるを得ないものになっていた。見たくなくとも見てしまうなんとも言えない魅力があるので注目してほしい。

最後は、前編から強調されていた切嗣と綺礼との対立について。ここまで中々顔を合わせる機会のなかったふたりが、遂に対峙する瞬間がある。このふたりのバトルからの結末は、心揺さぶられること間違いなし。切嗣がこの物語の果てにどんな光景を目にするのか、ぜひ実際に劇場へ足を運んで確かめてみてもらいたい。

■公式サイト

https://stage-fatezero.com/

■公式X

https://x.com/Stage_FateZero

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