ダイハツ新「ムーヴ」を買うならどのグレード?

2025年6月5日にフルモデルチェンジを果たしたダイハツのトールワゴン軽自動車「ムーヴ」(写真:ダイハツ工業)

ダイハツのトールワゴンとして一時代を築いた「ムーヴ」が2025年6月にフルモデルチェンジを果たし、7代目モデルとなって販売をスタートした。先代モデルは2023年7月に終売となっていたため、およそ2年ぶりの復活ということになる。

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新型ムーヴも従来のモデルと同じくトールワゴンに属するものとなっているが、最も大きな違いとして両側スライドドアを備えたという点が挙げられる。今まで、両側スライドドアはスーパーハイトワゴンの「タント」や、派生車種である「ムーヴキャンバス」が備えていたが、時代の流れによってスライドドアの利便性を知るユーザーが増えたことで、ダイハツの基幹車種であるムーヴもスライドドアを備えるようになったというワケだ。

そんな時代の流れに合わせて柔軟に変化を見せた新型ムーヴ。もし買うとするならどのグレードがオススメなのだろうか?

【写真】2025年6月にフルモデルチェンジを果たしたダイハツのトールワゴン軽自動車「ムーヴ」(62枚)

シンプルなグレード構成となった新型ムーヴ

新型ムーヴのリアビュー(写真:ダイハツ工業)

7代目となったムーヴはスライドドアを備えたという点が大きな違いであるとお伝えしたが、もうひとつ大きく変わった点がある。それが、「通常モデル」と「カスタムモデル」の二本立てをやめたという点だ。

初代から歴代モデルに設定されてきた「カスタム」は、エアロパーツなどを備えたドレスアップモデルとして若年層をターゲットに生まれたもの。そこから代を重ねるごとに上質な上級モデルという役割を兼ねるものへと変化していっていた。

新型ムーヴのインテリア(写真:ダイハツ工業)

しかし、新型ムーヴではその二本立てを廃止し、すべてのグレードで同一のデザインを持った(一部加飾などは異なるが)スタイルに統一されたのだ。

その結果、グレードは下から「L」「X」「G」「RS」の4グレードに整理され、エンジンもRSのみターボエンジン、それ以外のグレードはNAエンジンで、トランスミッションは全車CVT、各グレードに2WDと4WDが設定されるというもの。

さらに新型は全車運転支援システムの「スマートアシスト」が標準装備となったことで、バリエーションは8タイプと先代よりもグッとシンプルになっている。

価格はアップしたものの、スライドドアを標準装備

新型ムーヴのトピックが後席スライドドアを全グードとなったことだ。RS・G・Xグレードではパワースライドドア(タッチ&ゴーロック機能/ウェルカムオープン機能付き)も採用(写真:ダイハツ工業)

新型ムーヴのエントリーグレードの「L」の価格は135万8500円と、先代の同等グレードである「L SAIII」に比べると16万円ほど高くなっているが、新型は両側スライドドアを備えるモデルに変貌していることを考えれば決して高いとはいえず、むしろ軽乗用車のスライドドアモデルの中では最安値となっているのである。

では、新型ムーヴのオススメグレードは最安モデルの「L」なのかというと、そういうワケではない。というのも「L」はかなり装備が省かれているからだ。

新型ムーヴのシート(写真:ダイハツ工業)

例えば、パワースライドドアやイージークローザーは「L」のみに備わらず(オプション設定もなし)、キーフリーシステムやプッシュボタンスタートもなし。エアコンも唯一マニュアルエアコンで、チルトステアリングやシートリフターも非装着。

さらにシートバックポケットやインパネセンターポケット、シートバックユーティリティフックなども省かれ、豊富なパックオプションも「純正ナビ装着用アップグレードパック」か「6.8インチスマホ連携ディスプレイオーディオ」の2種類しか選ぶことができない。

そう考えると、「L」の13万2000円高となる149万500円だが、ワングレード上の「X」を選べば、助手席側のパワースライドドアとイージークローザーは標準となり(運転席側は5万5000円で装着可能)、前述の「L」で省かれた装備もすべて標準装備となるので、買い得感はグッと高まるのだ。

またパックオプションも、9インチ大画面のスマホ連携ディスプレイオーディオ(12万6500円~)や、前席シートヒーターや360°スーパーUV&IRカットガラスが備わるコンフォータブルパック(3万3000円)なども選ぶことができるので、自身にあった仕様を作り上げることもできる。

上級グレードのGとRSを選択する理由

RSグレードの外観(写真:ダイハツ工業)

そうなると上級グレードの「G」は出る幕がないと思いきや、「G」を選ぶと内外装に加飾がプラスされ、14インチアルミホイールやLEDフォグランプが標準装備となり、パワースライドドアにはウェルカムオープン機能(降車時に予約設定をすることで、キーを持ってクルマに近づくと自動でパワースライドドアが開く機能)も備わるので、ワンクラス上のクルマに乗っているような感覚が味わえる。

そして電動パーキングブレーキが標準となり、オートブレーキホールド機能も備わるほか、4万4000円のスマートクルーズパックを選べば、全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロールやレーンキープコントロール、コーナリングトレースアシストを装着することもできるのである。

ただ、最上級グレードの「RS」になると、パワースライドドア&イージークローザーは両側が標準となり、スマートクルーズパックも標準装備となるにもかかわらず、「G」との価格差はわずか8万2500円。さらにアルミホイールは15インチへインチアップがなされ、ステアリングホイールとシフトノブは本革巻きになり、RS専用にセッティングがなされたスポーティサスペンションもおごられる。

その点を加味すれば、「G」にパックオプションを追加するよりも、「RS」を選んだほうが、最終的に手放すときの下取り価格もターボモデルのほうが高くなるのが一般的であるため、オススメといえそうだ。

そうなると、近場の移動をメインとする使い勝手のいいアシとして新型ムーヴを選ぶのであれば、「X」をベースに必要なオプションを追加するもので、ファーストカーとして普段使いからレジャーまで幅広く使うのであれば、装備充実かつターボエンジンを搭載した「RS」を選ぶというのが賢い選択ではないだろうか。