トヨタの“スポーティSUV”「カローラ クロス GRスポーツ」のリアシートは快適か? スポーツカーづくりのノウハウを活かした注目モデルの「後席の居住性」とは
走りにこだわって開発された「GRスポーツ」の快適性は?
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)が開発を手がけた「カローラ クロス」のハイパフォーマンスグレード「GRスポーツ」。
「カローラ クロス」は人気のコンパクトSUVだけに、このクルマでレジャードライブに出かけたいという人も多いでしょう。しかし「GRスポーツ」は走りにこだわったモデルだけに、気になるのは乗り心地です。そこで本記事では、リアシートの居住性についてチェックしてみました。
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トヨタ「カローラ クロス GRスポーツ」
「カローラ クロス」は「カローラ」シリーズ初のSUVとして2021年9月に発売開始。2025年5月に商品改良を受けました。その際、ハイパフォーマンスグレードである「GRスポーツ」が追加されました。
その開発は、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を実践したスポーツカー「GR」モデルを展開するTGRが担当。そんな「GR」モデルの卓越した走行性能や走りの世界観を多くの人々に提供することを目指したのが「GRスポーツ」なのです。
「カローラ クロス GRスポーツ」は、TGRがモータースポーツへの挑戦で培った技術やノウハウをフィードバックし、ボディ剛性の強化や足回りのチューニングを実施。「GR」モデルを担当した開発ドライバーも開発に参加することで、走行性能を高めてきました。
そのこだわりが感じられるのは、やはり走りでしょう。
スタンダードな「カローラ クロス」との一番の違いはパワーユニットで、高熱効率・高出力の2リッターエンジン“M20A-FXS”を核とする専用のハイブリッドシステムを搭載。力強く爽快な走りと優れた燃費を両立しています。
そんな心臓部に組み合わされるのは、MT感覚のシフトチェンジを楽しめる専用の6速シーケンシャルシフトマチック。発進時から高速域まで、力強くダイレクトな走りと低燃費を実現しています。
また、状況に合わせて最適な走行フィールを選択できるドライブモードセレクトには、「GRスポーツ」専用の「SPORT」モードを設定。通常走行時よりも高いエンジン回転数をキープすることでモーターのパワーと加速時のレスポンスを最大限に高め、気持ちのいい走りを実現します。
そんなTGRの改良の手は、シャシーや足まわりにも及んでいます。
サスペンションは、専用チューニングのフロント:マクファーソンストラット式、リア:ダブルウィッシュボーン式を採用。一部のフロントロアアームとブッシュを高硬度化、リバウンドスプリング内蔵式ショックアブソーバーの採用、コイルスプリングのばね定数変更、車高による車高の10mmダウン、ロアバックへのリアバンパーリインフォースの設定などにより、操舵応答性・操縦安定性を引き上げる、質感の高い乗り心地も両立しています。
●「GRスポーツ」専用の迫力あるルックス
「カローラ クロス GRスポーツ」は、スポーティなデザインと走りのための機能を両立したエクステリアも注目です。
専用のフロントバンパーには、「GR」の各モデルに共通するグリルデザインである“ファンクショナル・マトリックス・グリル”を採用。また、バンパーサイドに開口部を設けることで空気の流れを最適化し、走行時の安定性も確保しています。
フロントマスクには、「GR」各モデルのアイデンティティである、ヘッドライトを一文字につないだかのようなデザインを採用。低重心と安定感を強調し、スポーティな印象を与えるフロントフェイスとしています。

トヨタ「カローラ クロス GRスポーツ」
また、ダーククリア切削光輝&ブラック塗装仕上げを施した19インチのアルミホイール、専用のブラック仕上げとしたドアウインドウフレームモール、リアのバンパーロアガーニッシュ、前後のトヨタエンブレムなど、見るからに特別な仕立てとなっています。
一方のインテリアは、「GRスポーツ」らしいスポーティな仕立てが印象的です。
「GR」ロゴが入った専用のスポーツシートは、コーナリング時に強い横Gがかかっても身体をしっかりサポートできるよう形状を最適化。シート表皮には体がすべりにくいスエード調素材を採用し、正確なステアリング操作をサポートします。
専用の本革巻き3本スポークタイプとなるステアリングは、グレーステッチやスモークシルバーメタリック加飾、さらに「GR」ロゴなどでスポーティにコーディネート。
また、センタークラスターやインパネオーナメント、サイドレジスターベゼル、ヒーターコントロールパネルなどにはスモークシルバーメタリック加飾を施すなど、デザイン性にもこだわっています。
リラックスした姿勢をとれる「GRスポーツ」のリアシート
このように、スポーティな仕立てが印象的な「カローラ クロス GRスポーツ」ですが、コンパクトSUVだけに仲間や家族とのロングドライブを楽しみたいという人も多いことでしょう。ここからは後席乗員の視点から、このモデルの快適性、特にリアシートの居住性についてチェックしたいと思います。

トヨタ「カローラ クロス GRスポーツ」
「カローラ クロス GRスポーツ」のボディは、全長4460mm、全幅1825mm、全高1600mm、ホイールベース2640mmで、同じトヨタのSUVである「RAV4」などと比べると、ひと回り小さいサイズ設定となっています。
とはいえ、ドアを開けてリアシートに乗り込むと、大人がくつろぎながら移動できるだけのスペースが確保されていることに気づきます。
身長170cmのドライバーが運転席に座わり、きちんとした運転姿勢をとった場合には、リアシート乗員のヒザ前にはコブシ1個半ほどのスペースがあります。
6:4分割式リアシートの背もたれには2段階のリクライニング機構が備わっており、リラックスした姿勢をとることが可能。
フロントシートの下は、後席乗員のつま先が収まるよう工夫されています。それを活用して足を前に投げ出すような姿勢で座ると、ちょうど後席乗員のヒザ裏にリアシート座面のクッションが当たるので、リラックスできると感じる人も多いでしょう。
頭上空間は十分なゆとりがあり、後席乗員の頭の上にはコブシが1個半ほど収まります。また、ルーフトリムなどは精悍なブラックで統一されていますが、サイドウインドウが大きいので開放感は上々です。
ちなみに、今回の試乗車にはセンターコンソールの背後に後席用のエアコン吹き出し口やUSB-Cソケットが備わっていたほか、センターアームレストやリアドアの内側にはボトルホルダーもあり、後席乗員用の快適装備も充実していました。
気になる走行中の快適性ですが、鋪装の荒れた路面ではラゲッジスペース側からタイヤまわりで生じるノイズが聞こえてくるので、フロントシート乗員との会話の明瞭度が低下します。また、荒れた路面を走行中は体が揺さぶられがちです。
しかし、サスペンションの出来がいいのか路面からの入力が素早く収束するので、そういう路面でも乗り心地は案外悪くないと感じました。もちろん、舗装のいい路面では快適性は抜群です。
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多彩なレジャードライブと好相性のコンパクトSUVだけに、走りにこだわった「カローラ クロス GRスポーツ」の乗り心地が気になるという人も多いでしょう。
でも、実際に乗ってみると、リアシートの居住性はなかなかハイレベルであることが分かりました。これなら仲間や家族とのロングドライブも苦にならないことでしょう。