「年金は疑う」のに「新NISAは盲信」の違和感…毒舌芸人・ウエストランド井口が世間の“チグハグな行動”にツッコミ!

「メロい」って何なのか、よくわかんないですよね, AI動画を信じてコメントする人は“バカ発見器”にかかっている, キャッシュレスを自慢して現金払いを見下す人は「嫌なやつ」, 「年金は疑うのに、国が勧めるNISAは信用するの?」, ダサいと捨てたくせに「平成レトロ」をありがたがるのは身勝手すぎる

「日本人は“新しけりゃいい”と思い込みすぎ」

サウナブームの象徴ともいえる“ととのう”をテーマに、世の中に広がる「なんとなく正しそうな情報」へ疑いの目を向けた第1回放送が好評を博した『エビデンス・ポリス ウォーカープラスTV』。その第2回が、2026年6月5日(金)深夜に放送される。

番組に出演するウエストランド・井口浩之さんは、世の中のトレンドに対して常に懐疑的だ。「みんなが言っているから正しい」「新しいからすごい」「流行っているから乗るべき」――そんな空気に、井口さんは簡単にはうなずかない。

今回のテーマは、「メロい芸人」「生成AI」「キャッシュレス」「新NISA」「平成レトロ」。いずれも今っぽい言葉でありながら、よく見ると曖昧で、どこか危うい空気も漂う。

AI動画にコメントする人、新NISAを盲信する人、平成レトロをありがたがる人――。世間が“正しそう”に語るトレンドに、井口さんは今回も真っ向から疑いの目を向ける。

「メロい」って何なのか、よくわかんないですよね, AI動画を信じてコメントする人は“バカ発見器”にかかっている, キャッシュレスを自慢して現金払いを見下す人は「嫌なやつ」, 「年金は疑うのに、国が勧めるNISAは信用するの?」, ダサいと捨てたくせに「平成レトロ」をありがたがるのは身勝手すぎる

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「メロい」って何なのか、よくわかんないですよね

――まずは「メロい芸人」についてです。テレビやSNSでも取り上げられることが増えていますが、井口さんはこの流れをどう見ていますか?

【井口】いやあ、まず何なのかよくわかんないですよね。「メロい」っていうのが。何とでも捉えよう次第というか。一昔前なら「抱かれたい芸能人ランキング」とか、そういう言い方だったわけじゃないですか。

でも、「メロい」って言えば何とでも逃げられる感じがあるんですよね。「そういうことじゃないから」みたいに言える。推しとかに近いというか、曖昧だから成立しているんでしょうけど、ちょっと潔くない気はしますね。

――コンプライアンスをうまく回避するための表現、という見方もできます。

【井口】そうですね。投票している方も何とでも言えるじゃないですか。「別に繋がりたいわけじゃないから」みたいな逃げ方もできる。だから、どう思っていいか正直よくわかんないです。

――ランキングに入ったメンバーで、気になった方はいましたか?

【井口】僕がいろんなところで言っているんですけど、きむらバンドさんが入っているのは、本当に今だけだろうなと思います。M-1直後だから盛り上がっているだけで、絶対に夏過ぎまで応援してないでしょうからね。

去年のM-1直後も、バッテリィズとかエバースがめちゃくちゃ人気だったわけじゃないですか。でも、ランキングはどんどん変わっていく。だから、その「変わる自分」をもうちょっと疑ってほしいですよね。3年後に「きむらバンドに投票してたんだ」となって、恥ずかしくないのかなと思っちゃいます。

――みなみかわさんがランクインしていたことも話題になりました。

【井口】これが一番よくわかんないです!愛妻家みたいなところがあるんですかね。背が高いからとか言っていたのは気にしますけど、正直「なんで入るんだろう」という感じです。

誰が入れたんだろうって思いますよね。真空ジェシカとかが入るのはわかるじゃないですか。お笑いファンに人気がある感じがあるので。でも、みなみかわさんってそういうタイプでもない。なんか、誰も得してない感じがします。みなみかわさんが入ったところで、別にみなみかわさんも得してないだろうし、誰にも何の意味もない感じになっている気がしますね。

AI動画を信じてコメントする人は“バカ発見器”にかかっている

――続いては「生成AI」です。動画や画像、文章までAIで作れる時代になっています。お笑いの世界でも、ネタ作りにAIを使う人が出てくるかもしれません。

【井口】みんなすごく崇めてますけど、よくないところもかなりあると思いますけどね。XとかでAIの画像に騙されている人がいるじゃないですか。調べないし、「これAIか?」とも思わない人もいる。新しいものなら何でも崇める、今の“一番嫌なところの代表格”だなと思います。

特に動画だと、YouTubeショートとかで動物の動画が結構AIになっている。それをAIだと思わずに信じてコメントしている人もいるじゃないですか。

――コメント欄で「これAIだぞ」という不毛な戦いが始まることもありますね。

【井口】そういう意味では、いわゆる“バカ発見器”なのかもしれないですね。だから本当に「新しけりゃいい」と思っているんだろうなと感じます。

――AIによって、動画制作や記事制作の現場も変わりつつあります。

【井口】もちろん、いいこともあるんでしょうけどね。リアルな動画とかも作れるようになるわけじゃないですか。誰でもいいような映像、たとえばカラオケのPVとか、再現ドラマみたいなものはAIで作れるようになる。そういうところの仕事はなくなるかもしれないし、エキストラさんみたいな仕事も減る気はします。

ただ、問題は使う側が本当かどうかを確認できていないことなんですよ。先日取材してもらったメディアさんに、「井口さん、足の踏み場もない家に住んでいたんですよね」と言われて、「そんなところ住んでないけどな」と思って。聞いていたら「螺旋階段があって」とか言うんです。

それ、全然違うんですよ。たぶんタイタンで持っている倉庫の話をAIか何かが拾って、情報がごちゃごちゃになっていたんでしょうね。まだその程度の精度なのに、それを本当だと思って聞いちゃう。

――AIで調べた情報を、そのまま事実として扱ってしまう怖さがあります。

【井口】そうなんです。AIに落ちている情報って、嘘も含まれているわけじゃないですか。それを本当だと思って持ってこられるくらいなら、何も調べずに来た方がまだいいですよ。「知らないです」って言われても、こっちは別にいいんだから。

それに、仮にAIで面白いネタができたとしても、「AIか」と思うと、あんまりよくない気がします。人間味を感じないんですよね。さんまさんが70歳を過ぎてもあれだけ元気にしゃべっているのがいいわけじゃないですか。AIだったら無限にできますよ、という話じゃない。

疲れたり、悩んだり、言ったことがすべったりするから面白い。そういう意味で、お笑いには向かない気がしますね。

「メロい」って何なのか、よくわかんないですよね, AI動画を信じてコメントする人は“バカ発見器”にかかっている, キャッシュレスを自慢して現金払いを見下す人は「嫌なやつ」, 「年金は疑うのに、国が勧めるNISAは信用するの?」, ダサいと捨てたくせに「平成レトロ」をありがたがるのは身勝手すぎる

偏見と毒舌の化身・ウエストランド井口さん

キャッシュレスを自慢して現金払いを見下す人は「嫌なやつ」

――続いては「キャッシュレス」です。井口さんは普段、支払いはどうされていますか?

【井口】僕は半々ぐらいですかね。PayPayとかカードも使うし、現金も使うしという感じです。

ただ、異常にキャッシュレスを誇る人がいるじゃないですか。でも、絶対に現金が必要な場面ってまだあるんですよ。みんなで1000円ずつ出し合おう、みたいなときに「現金なくて」となって、「ちょっと貸しといて」となる。迷惑をかけているわけじゃないですか。それをなかったことにしているのは、すごくひどいですよね。嫌な人間だなと思います。

――「いまだに現金払いなの?」という空気もあります。

【井口】別に何でもいいんですよ。キャッシュレスを推奨して信用しているなら、それはそれでいい。でも、嫌なやつみたいに見えてるぞ、というところですよね。

「なんで現金で払うの?」とか言うけど、こっちは別にめんどくさくないと思っているんだから、こっちの話じゃないですか。それをすごく言ってくる。

キャッシュレスか現金かの前に、嫌なやつか嫌なやつじゃないかという話なんです。最近のコスパとかタイパをやたら主張する人もそうですけど、ただわがままなだけじゃないかと思うことがあります。

新しいものを見つけて誇るやつ、大体嫌なやつだろ!勝手にやってくれよ、っていう話です。

「年金は疑うのに、国が勧めるNISAは信用するの?」

――次は「新NISA」などの投資ブームについてです。井口さんは投資をされていますか?

【井口】僕は今のところやってないです。もちろん、実際どうなのかはまだわからないですし、よい面もあるんでしょうけど、疑問に思うところはあります。

よく「国も信用できないから、自分で資産形成しなきゃいけない」と言うじゃないですか。でも、じゃあなんで国が推奨しているNISAはそんなに信用できるんだよ、と思うんです。そこは盲点というか、みんな意外と気づかないですよね。

――「国を信用していない」と言いながら、国が勧めるNISAには乗っかる。確かにそこはツッコミどころですね。

【井口】そうなんです。年金だって昔は絶対大丈夫と言われていたわけじゃないですか。それが今こうなっている。それと何が違うんだよ、と思うんですよ。なんで年金は信用できないのに、こっちは信用できるのか。僕にはちょっと理解できないです。

もちろん、投資を全部否定しているわけじゃないですよ。ただ、こんなに投資ブームになったら、突っ込みすぎてお金がなくなってしまう人も出てくるんじゃないかと思います。老後のお金を増やすためにやったはずなのに、逆に減ってしまう。そういう社会問題は絶対に起きる気がします。

――「長期で見れば右肩上がりだから大丈夫」という意見もあります。

【井口】今の世界情勢を見ていたら、どうなるか本当にわからないですよ。投資なんだから、減ることだってあるわけじゃないですか。そんなの一番ありそうじゃないですか。

「20年後に200万円増えます」と言われても、知るかと思っちゃうんですよ。僕は職業柄もあるし、一人身だからというのもありますけど、数字上増えていると言われても、それが何なんだろうと思うところがある。

金だって下がらないと言われているけど、いつか全世界が「こんなものいらねえだろ」となったら終わりじゃないですか。もしかしたら宇宙にもっといいものがあるかもしれないし(笑)。絶対なんてないと思っちゃいますよね。

全部信用するのは怖いです。年金のときのことを思い出せ、というのはあります。何十年後に「やっぱりNISAもダメでした」となる可能性だって、ないとは言えないですから。

「メロい」って何なのか、よくわかんないですよね, AI動画を信じてコメントする人は“バカ発見器”にかかっている, キャッシュレスを自慢して現金払いを見下す人は「嫌なやつ」, 「年金は疑うのに、国が勧めるNISAは信用するの?」, ダサいと捨てたくせに「平成レトロ」をありがたがるのは身勝手すぎる

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ダサいと捨てたくせに「平成レトロ」をありがたがるのは身勝手すぎる

――最後は「平成レトロ」です。「写ルンです」や平成のファッション、シールなどが若者の間で再び注目されています。

【井口】平成ブーム自体がよくわかんないですよね。定期的に来るものなんでしょうけど、調べたら「平成レトロ」という言葉が平成のうちからあったらしいんですよ。平成中に何を言っているんだよ、と思いますよね。

それに、便利なものがある中での不自由さって、当時の不自由さとは違うじゃないですか。使い捨てカメラも、僕らの時代は「これは画期的だ」と思って使っていたわけです。でも今はスマホでいくらでも撮れる。そのうえで「この不便さがいいよね」と言っている。全然意味が違うんです。

現像したときにうまく撮れていなかったときの絶望を知らないじゃないですか。どうせ大事な写真はスマホで撮っていて、適当に友達と使い捨てカメラを使っているだけだったりする。だから、あまり乗っかれないんですよね。

――懐かしさを楽しんでいるようで、少し上から見ている感覚もあると。

【井口】そうです。もっと言うと、平成のファッションとかもまた流行っているじゃないですか。でも、平成後期にはそれをダサいと言っていたわけですよ。ルーズソックスとか、ガラケーとか。ガラケーを使っている人に「まだ使ってるの?」と言っていたじゃないですか。

だったら謝れよ、と思うんです。ダサい扱いしていたものを、結局また好きになっている。一度捨てられたものを、今になって「これがいい」と言っている。じゃあ、当時それを貫いていた人は何だったんだという話になる。身勝手すぎますよね。

――今回の話を通して見ると、「新しいもの」も「古いもの」も、結局はその時々の空気で持ち上げられているように感じます。

【井口】本当にそうだと思います。AIもそうですけど、何でも信じちゃう人がいる。そこで思想が見えたりもするじゃないですか。「この人とは近寄らんでおこう」みたいな、わかりやすいバロメーターにもなっている。

だから、流行っているから乗るとか、みんなが言っているから正しいとかじゃなくて、一回ちゃんと疑った方がいいと思います。新しいものでも、古いものでも、国が勧めているものでも、全部そのまま信じるのは怖いですよね。

取材・文=有賀俊澄

撮影=若狭健太郎

【井口さん出演・TV番組情報】

トレンドメディア「ウォーカープラス」が企画・プロデュースする地上波情報バラエティ番組『エビデンス・ポリス ウォーカープラスTV』の第2回が2026年6月5日(金)深夜24時30分より、テレビ埼玉で放送される。地上波放送にあわせて、番組公式Xにて全世界サイマル配信も実施。

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