大河「べらぼう」唐丸→捨吉→歌麿(染谷将太)の壮絶な生い立ちにSNS「荒みきってる」「今日、母の日じゃなかったっけ」振り幅に「麒麟がくるのノッブか」と驚嘆

蔦屋重三郎(横浜流星)、捨吉(染谷将太)(C)NHK

俳優の横浜流星が主演を務めるNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK総合など)の第18回が11日、放送され、第5回(2月2日放送)で、突然姿を消した後、消息不明になっていた少年、唐丸(渡邉斗翔)が、大人に成長し捨吉(染谷将太)という名で再登場。その壮絶な生い立ちと、主人公の蔦重(横浜)と再会し、絵師として再出発していく胸アツの展開に視聴者の注目が集まった。

7歳から男娼をさせられ…

天下泰平、文化隆盛の江戸時代中期を舞台に、親なし、金なし、画才なし…ないない尽くしの生まれから歌麿、北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見いだし、写楽を世に送り出して“江戸のメディア王”として時代の寵児にとなった快男児「蔦重」こと、蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)の波乱万丈の物語。唐丸は、明和の大火で蔦重に命を救われ、彼の幼名をもらってそばで育てられていた孤児で、蔦重の仕事を手伝うなかで画才を発揮し、絵師を目指していた。ある時、自身の素性を知る浪人に見つかってしまい、蔦屋の売り上げを盗むよう強請られるなか、浪人を道連れに運河に身を投げ、姿を消した。

ヤス(高木勝也)、唐丸の母(向里祐香)、唐丸(渡邉斗翔)(C)NHK

この日の放送で、蔦重(横浜)は、さまざまな人気絵師の画風を真似て見事に描き分ける技量を備えた北川豊章(加藤虎ノ介)という絵師の作品を見て、失踪した唐丸(渡邉斗翔)に、かつて同じようなアイデアを話していたことを思い出した。早速、豊章を訪ねると長屋から出出てきたのは会ったのは、捨吉(染谷将太)と名乗る男。彼こそ成長した唐丸だと見抜いた蔦重だったが、捨吉がしらを切り通し、好きでこの暮らしをしていると言い張ったため、その日は引き上げた。近所の者によると、人別(当時の戸籍や住民票にあたる書類)を持たない捨吉は、豊章に世話になる代わりに男女問わず客をとり、体を売って暮らしているという。

夜鷹の母(向里祐香)のもとに生まれた捨吉は、7歳から男娼をさせられる過酷な環境で育った。痛くて臭い散々な思いを強いられる日々のなか、神社の境内で、砂地に木の枝で妖怪の絵を描いていた絵師、鳥山石燕〈せきえん〉(片岡鶴太郎)と出会った。彼を真似て絵を描くことに夢中になり、石燕から弟子入りを誘われてすぐ母に相談したが、許してはもらえなかった。そうこうするうちに明和の大火が発生。家の下敷きになった母を見捨てて、さまよっているところを蔦重に助けられ、吉原で唐丸として出直したいと希望を抱いた。しかし、母のヒモだった浪人のヤス(高木勝也)に見つかって強請られ、一緒に死ぬつもりで川に突き落としたものの、自分だけ助かったのだと打ち明けた。

鳥山石燕〈せきえん〉(片岡鶴太郎)、唐丸(渡邉斗翔)(C)NHK

歌麿として再出発

蔦重は、母を見殺しにした罪の意識から自暴自棄になっている捨吉に、「死んだ奴には悪いが、俺はお前が生きてて良かったとしか思えない」と語りかけ、ごうつくな本屋に無理やり生かされていると考えてはどうだと、蔦屋のお抱え絵師としての再出発を提案。蔦重の義母、ふじ(飯島直子)の手引きで蔦重と同じ、駿河屋市右衛門の養子「勇助」としての人別も用意された。蔦重は捨吉に「歌麿」という画号を与えると、かつて伝えた「お前を当代一の絵師にする」との約束を守らせてくれと言い、捨吉も「義弟が義兄さんが言うことに逆らうわけにいきませんね」と笑顔で受け入れた。希望に満ちた展開でこの日のストーリーは幕を閉じた。

唐丸がのちに歌麿として再登場するのではないかと予想していた視聴者は多かったが、そのあまりに過酷な生い立ちに、驚く視聴者が続出。SNSには「うわあ壮絶」「捨吉、荒みきってる」「捨吉って名前自体自分捨ててるのか…」「でも石燕や蔦重との出会いはとって幸せなことだったよね」といったコメントが殺到した。また、母親のあまりの毒親ぶりに「今日、母の日じゃなかったっけ」と目を丸くした書き込みもあった。

また、「ノッブが歌麿に転生した」「誰かと思ったら麒麟がくるのノッブか」「光秀もびっくり」など、染谷が「麒麟がくる」(2020~21年)で演じた織田信長役との違いに着目する大河ファンも少なくなく、「当たり前だけど全然ノッブみがない…」「気弱な歌麿と正反対過ぎて…演技の幅が広いどころの話ではない」「幼なさというか、無邪気な感じの姿が、姿は変われど唐丸から捨吉、そして歌麿が地続きなんだ、と思わせてくれる」など、染谷の芝居のふり幅に驚嘆する声も散見された。

唐丸の母(向里祐香)、唐丸(渡邉斗翔)(C)NHK