プロ野球中継のたびに悔し涙…スタッフほぼ全員“元女子アナ”企業「美しき社員が語る」ユニークな半生

都内のホテルで行われた10周年イベントに集まった『トークナビ』のスタッフ

「よろしくお願いしま~す!」

よく通る声で記者を迎えてくれたのは、美しき女性たち。司会者キャスティングや広報代理事業などを請け負う『トークナビ』(東京都渋谷区)の社員だ。同社のスタッフはほぼ全員“元女子アナ”で、アナウンスの仕事にかかわっていたという。

設立は’15年3月。自身も日本テレビ系列青森放送のアナウンサーだった、社長の樋田かおりさんが語る。

「もともと30歳前後でアナウンス部から総務部などに異動し、失意に沈む女子アナたちの受け皿になりたいという思いで会社を設立しました。彼女たちは『プレイヤー』としての仕事が激減し、悶々とすることが多い。悩む女子アナたちのセカンドキャリアになればと考えたんです」

今年3月で創立10周年を迎えた『トークナビ』の現在のスタッフは、業務委託などを含め約80人。クライアントの新商品発表会の司会などアナウンス業務以外にも、コミュニケーション研修やプレスリリース作成代行なども行う。“元女子アナ”企業で働く女性の素顔はどのようなものだろう。愛媛県の南海放送アナウンサーだった柳田さやかさんが、ユニークな半生を自身の言葉で語る。

「有楽町を通ると心臓がドキドキ」

「南海放送では、入社していきなり公開生放送の冠番組を任されました。企画からディレクター業務まで一人でこなしていた。忙しくも充実した日々でしたが、20代後半になると愛媛県を出たことがないことに不安が膨らんできたんです。東京のような大都市でも仕事をしたいという思いが強くなり、思い切って会社を辞めました」

フリーアナとなった柳田さんだが、東京の日常は甘くなかった。忘れられない仕事がある。ニッポン放送のプロ野球中継『ショウアップナイター』を担当したのだ。

「野球の知識がゼロでルールもわかりません。そんな私がアナウンスを担当したのですからボロボロ。選手名鑑を片手に格闘の日々で、中継が終わると毎回のように悔し涙を流していました。いまでもニッポン放送のある有楽町(千代田区)を通ると、当時の緊張を思い出し心臓がドキドキすることもあります」

柳田さんには憧れがある。学生時代にブルース・ウィリス主演の映画『アルマゲドン』を観て以来、宇宙へ強い憧憬を抱いているのだ。その憧れが形となった。

「助っ人アナウンサーとして愛媛に戻った時、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士・油井亀美也(ゆい・きみや)さんのイベントで司会を担当する機会がありました。後年、茨城県つくば市のJAXA宇宙センターを見学していた時にイベント関係者と再会。ご縁がキッカケでJAXA招聘職員の採用に応募し、有人宇宙技術部門の広報として働くことになったんです。

専門用語を覚えるのが大変でしたが、宇宙船や宇宙飛行士の広報に関する企画や調整業務を担当し充実した日々。約5年間の濃厚すぎる勤務を経験したため、いったんお休みしようと退職したのですが……。いざ時間ができると、再び『しゃべりたい』という気持ちがむくむく湧き『トークナビ』へ応募したんです。広報とアナウンサーの経験を活かした仕事を行っています」

多士済々の女性が集まった「アナウンサー(しゃべり手)」企業『トークナビ』。スタッフには興味深くも深いストーリーがあった。

5月17日配信の有料版『FRIDAY GOLD』では、『トークナビ』の複数の女性社員に密着。美しき特写写真とともに、意外な素顔を紹介している。

『トークナビ』社長の樋田さん

元バスガイドの社員・田中晴子さん

地方銀行の行員から女子アナになった石黒花奈さん

宇宙への憧れからJAXAで広報として働いていた柳田さん

『トークナビ』のスタッフは全員女性だ