【ホラー漫画】“役に立たなければ…”祠を壊そうとする青年が秘めた思いに「2週目も味わい深い」の声

『祠のある道』より

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『祠のある道』を紹介する。作者のキカイさんが、4月28日に「祠を壊すだの壊さないだのの話です」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、9000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、キカイさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

とある祠のもとへ集った者達の話

『祠のある道』より

山の上の村から祠を壊しに来た青年・ハネダが現場へ向かうと、既に祠は壊されていた。困惑している彼の背に、妖精のような存在・ふわふわ丸を連れた三村が声をかける。彼は、“悪い何か”を封じている祠を修理するためにやってきた便利屋だった。

しかしハネダから改めて「祠を壊しに来た」と言われてしまい互いに困惑。ハネダは、山の上の村では祠こそが悪いものをその場に留めていると危険視しており、その付近を通ることができず問題になっていると言う。

“役に立たなければ”という気持ちから祠を壊そうとするハネダに、ふわふわ丸や三村は祠が無くなった場合に既にその中にいる“奴ら”はどうするのかと尋ねた。しかし自分の身を案じてくれる三村に対し、“別に祟られて死んでもいい”と告げるハネダ。そんな彼にふわふわ丸は「新しく祠を建て直せばいい」と提案し…。

この祠に集った者達の漫画を読んだ人たちからは、「そう来るかの連続で横転した」「2週目も味わい深い」「シリアスな展開と緩い所もあるキャラがマッチしてる」「この3人の話をずっと見ていたい」など、多くのコメントが寄せられている。

「世界の見え方」に着目して作られた緻密な作品

『祠のある道』より

――『祠のある道』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

色んなジャンルのお話を描いてみたいという気持ちがあり、今回はその中でもホラーっぽいものをと思って描きました。よくホラーの題材になるようなベタなものを私なりに描きたいと思い、祠という題材を選んだのがきっかけです。どうやって祠で話を進めよう、祠ってどういう存在なんだと思いながらお話を考えました。

――本作では、話が進む度に新たな情報が明らかになっていく展開が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

「世界の見え方は人それぞれで異なっている」という点を大切にして描きました。現実でも、100人いれば100通りの世界の見方があるように、登場人物たちもそれぞれの視点から世界を捉えています。そのため、物語を進めるうえで常に「このキャラクターにはこの世界がどう見えているのか、どう感じているのか、どう思って行動しているのか」という前提を意識しながら、描写することにこだわりました。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

三村が祠を破壊するシーンが気に入っています。何にも見えも感じもしないからこそ祠への畏れが表面的にすぎない三村ならではの、三村っぽい行動を描けたと思います。思い詰めていたハネダが少し楽になるところが描けたのも良かったなと思いました。

――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?

映画やMV、小説や漫画などを見たり読んだりする中で「こういうお話が描きたい」「こういう気持ちを描きたい」と感じたことから膨らませて物語を考えることが多いです。または日常生活で気持ちが動いた時に「何故今私はこう思ったんだろう」と考えたことから膨らませてお話を考えることもあります。

――今後の展望や目標をお教えください。

考えているキャラクターがたくさんいるので、彼ら彼女らが出てくるお話をたくさん描きたいです。既存のキャラクターの設定もたくさん出せるようなお話を描けたらいいなと思います。お話が長くなりがちなのでできるだけ短いお話をたくさん描けるようになりたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

いつも何か描いた後は「変なものを描いたし下手すぎるし…」と思い落ち込むのですが、読んでくださる方がいることで、そうでもないかも!と思うスピードが上がってる気がします。ありがたいです。面白いものが読めるかなと思ってページを開いた人が、面白かったな、良いもん読んだな、と思って漫画を読み終わることができるよう、これからも精進します!