「高島屋の存在大きかった」“百貨店なし県”になって1年 人通りは1割減でも20以上の新店オープン 逆境を乗り越え変化する岐阜市・柳ヶ瀬

岐阜県から百貨店がなくなって1年以上。周辺は閉店した店舗がある一方、新たな店舗も続々オープンしているようです。百貨店なき後の街の変化を取材しました。

「岐阜高島屋」の閉店から1年 変化する柳ヶ瀬の風景

約1年前に閉店した「岐阜高島屋」 ©中京テレビ

多くの人に惜しまれ、2024年7月末に閉店した「岐阜高島屋」。50年近く前に開業して以降、柳ヶ瀬の賑わいの中心となっていましたが、近年は客足が減り、建物の老朽化も進んでいました。

全国で4番目の「百貨店なし県」となった岐阜県。閉店から1年以上がたった今、住民の生活はどうなっているのでしょうか。

住民に話を聞いてみると、「買い物にとても困っています。他のスーパーも行ったけど同じ品ぞろえがない」(60代)、「なくなって改めて感じた存在感。大きかったですね」(70代)と、なくなってから高島屋の存在の大きさに気づいたという声が上がっていました。

高島屋の閉店をきっかけに移転したみわ屋 ©中京テレビ

閉店の影響は周辺の店にも。飛騨牛やうなぎを使った料理が人気の「みわ屋」。約20年前に高島屋に出店してから、買い物客らに長年愛されてきましたが、閉店をきっかけに移転することに。

近くに店舗を構えましたが、この1年は苦労が多かったといいます。

みわ屋 柳ヶ瀬店 田村孝次代表:

「ずっと赤字でした。先月(7月)ぐらいまで赤字です。私の思いよりも若干悪かった」

「岐阜高島屋」の閉店で柳ヶ瀬の人通りは減少 ©中京テレビ

これまでは高島屋で買い物をした客の利用がほとんどでしたが、移転してからは場所の問題もあり、客が減ってしまいました。

岐阜市によると、高島屋が閉店したあと、2024年9月の柳ヶ瀬の人通りは、3年前の同じ時期に比べて約1割減ったというデータも。

みわ屋の田村孝次代表(右) ©中京テレビ

みわ屋では、そんな逆境の中でも工夫を凝らしてきたといいます。

2400円以上がメインだったお弁当は、低価格帯を充実させようと新しく1000円台も販売。周辺の企業からの注文が増えたことなどから、8月にようやく黒字になったといいます。

みわ屋 柳ヶ瀬店 田村孝次代表:

「なんとかめどは立ったと。(店を)やる自信が出てきた」

かき揚げうどんや肉うどんが人気 ©中京テレビ

柳ヶ瀬商店街振興組合によると、この1年で閉店した店がある一方で、新しくオープンした店は20以上あるといいます。高島屋の閉店後、周辺の地価が下がっていることも新しい店が増えている理由の1つ。

手打ちにこだわるうどん店「手打ちうどん ごだいさん」。人気メニューは手頃な価格のかき揚げうどんや肉うどんで、2025年2月にオープンしたばかりです。

手打ちうどんごだいさん 竹内義広さん:

「僕たちが若い時には、人の肩があたるぐらいにぎわっているエリアでもあって、もう一度人が集まる場所になればいいんじゃないかと」

「手打ちうどん ごだいさん」の竹内義広さん ©中京テレビ

柳ヶ瀬という場所が好きで、賑わいを取り戻したいと出店を決意。「柳ヶ瀬商店街」のネームバリューがあれば、まだまだ商売が成り立つといいます。

手打ちうどんごだいさん 竹内義広さん:

「僕も高島屋が好きだったのでなくなったさみしさはありますけど、逆に言うと、今新しい風をもっと入れるべきじゃないかなと」

百貨店という大きな存在を失った柳ヶ瀬。新しい形へと徐々に変化していました。