父の介護は全部母に押し付けて…大学生活と自分の人生を楽しんでいた時期/家族を忘れた父親との23年間(17)

現実から逃げていた
記憶を失った父とどう向き合うべきだったのか…。
胸をえぐる実話のエピソード。
1996年夏。高校1年生のエミさんは、サラリーマンの父、専業主婦の母、中学2年生の妹と平穏に暮らしていました。しかしある日、父・ヒロシは脳にできた腫瘍が破裂した影響で、半身まひや失語症の障害を負ってしまいます。さらに記憶能力が大幅に欠如し、家族の顔さえ分からなくなっていくのでした。
突然の事態に戸惑いながらも回復を信じ父親を支える家族たちは、一緒に暮らすにつれて徐々に厳しい現実を突きつけられていきます。思春期、就職、結婚、出産と、人生のステージが進むにつれ、エミさんは「父とどう向き合うべきなのか」に葛藤が生まれていき…。
脳に障害を負った父親を支える家族の、葛藤のエピソードをお送りします。
※本記事は吉田いらこ著の書籍『家族を忘れた父親との23年間』から一部抜粋・編集しました。

登場人物
大学生活

地元の大学に合格した

新しい生活に期待で胸がいっぱいだった

数カ月経つと

大学生活にも慣れてきて

今日も遅くなるの?

毎日忙しいねえ

自分のことしか考えておらず

大変なことはすべて母に押しつけて
著=吉田いらこ/『家族を忘れた父親との23年間』