39歳“お騒がせ女優”沢尻エリカは、なぜ支持されるのか。失言事件と薬物逮捕で“2度の転落”を乗り越え…
女優の沢尻エリカさんが、2026年2月公開の映画『#拡散』に出演することが発表され、あわせてティザービジュアルも公開されました。このニュースにネットやSNSは大注目。沢尻エリカさんの演技を再び見られるとして期待感が高まっています。
◆7年ぶりのスクリーン復帰が話題に
沢尻さんが出演する映画『#拡散』は成田凌さん主演作品。妻をワクチン接種直後に亡くした介護士の姿を描くストーリーで、沢尻さんは婚約者を医療事故で失ったことから男性介護士が妻の遺影を掲げる姿を「夫婦愛の象徴」として紹介する新聞記者を演じます。

画像:「小説 #拡散」(プレジデント社)
沢尻さんは2019年11月に麻薬取締法違反の容疑で逮捕され、芸能活動が事実上休止状態でした。今回の映画出演は、逮捕前の2019年9月に公開された『人間失格 太宰治と3人の女たち』以来、7年ぶりとなります。
2019年の逮捕によって沢尻さんは出演予定だった2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』の帰蝶役を降板。すでに撮影が進んでいた中での逮捕と降板により、代役の川口春奈さんが帰蝶役を務めたことでも話題になりました。
その後、沢尻さんには懲役1年6月・執行猶予3年の有罪判決が確定。それ以来芸能活動を控え、医療施設に入所していたとも報じられてきました。しかし2024年2月には舞台『欲望という名の電車』で主演を務め、女優業に復帰。初舞台にも関わらず、逮捕前と変わらない美貌と演技力で、舞台ファンからも高い評価を得ていました。
そうした中で今回の映画復帰ニュースが報じられると、SNSでは「待ってた!」「嬉しい」という意見が多く寄せられています。有罪判決を受けた過去を持つ芸能人には厳しい目が向けられる昨今ですが、沢尻さんの今後に期待する声も少なくありません。
◆10代からスターダムへ――華々しいキャリアと名演の数々
日本人の父とアルジェリア系フランス人の母を持つ沢尻さん。10代だった2005年公開の映画『パッチギ!』では朝鮮高校に通う在日コリアンの少女を演じ、繊細な演技が高く評価されました。この作品によって数々の映画賞や新人賞を受賞し、若手女優として大いに期待される存在となりました。

画像:パッチギ!LOVE&PEACE スタンダード・エディション(Happinet(SB)(D))
同じく2005年に主演した『1リットルの涙』(フジテレビ)は高視聴率を叩き出し、一気にスターダムへ。可愛らしいルックスに加え、確かな演技力は同世代の女優を圧倒していました。
◆世間を騒がせた私生活と転機
一方でプライベート面でも世間を賑わせることが多い人物でした。清純派の役が多かったことから、サバサバした性格のギャップも話題に。2007年の主演映画『クローズド・ノート』の初日舞台挨拶では司会者からの質問に不機嫌な顔で「別に」と応じた姿が大きく報じられ、世間からバッシングを受けました。この出来事によって沢尻さんのイメージは急落しました。

画像:株式会社マンダム プレスリリースより
また2009年にはクリエイターの高城剛氏と電撃結婚。22歳という年齢差や高城氏の肩書き「ハイパーメディアクリエイター」も注目を集めました。結婚後は挙式や披露宴が大きく報道されましたが、結婚からわずか1年で離婚危機が報じられるなど、お騒がせな一面も目立ちました。
しかし、2012年の映画『ヘルタースケルター』では全身整形をしたファッションモデル・リリコを体当たりで演じ、再び評価が急上昇。岡崎京子さんの大人気漫画かつ蜷川実花さんが監督をするという話題作でしたが「原作そっくり」「りりこを演じられるのは沢尻エリカしかいない」とまで言われるほどの適役ぶりでした。こうした経歴を辿ると、「プライベートで問題が多いが、日本映画界には欠かせない逸材」と評価されていたことが分かります。
◆再スタートに寄せられる期待
大河ドラマ初出演が決まっていた中での麻薬取締法違反による逮捕や有罪判決は、業界全体に大きな影響を与えました。この出来事は沢尻さんの過去の騒動とは比較にならない規模のスキャンダルでした。当時、沢尻さんは医療施設に入所したことも報じられており、女優復帰も考えていないことを公表していました。ファンにとっては落胆の声が広がる状況だったことでしょう。
そうした中で今回の7年ぶりの映画復帰のニュース。その直前となる10月10日にはスノーウェアブランド「DIG」の広告モデル・アンバサダーに窪塚洋介さんと起用されたことも発表されされました。その際の変わらぬ美貌には驚きの声が多く寄せられ、「一度失敗した人にもチャンスを与えるべき」「39歳とは思えない可愛らしさ」「もっと出演作を見たい」といった意見が目立ちました。

画像:サントリースピリッツ株式会社 プレスリリースより
今回の映画『#拡散』での沢尻さんは、婚約者を医療事故で失った過去を持ち、反ワクチンを掲げる浅岡(成田さん)を追う新聞記者という役どころ。ワクチンと合成麻薬MDMAでは種類こそ違いますが、医療施設にも入って薬物からの更生を経て復活した沢尻さんだからこその説得力を持つ演技ができることは期待できるでしょう。
また2025年も若手俳優の薬物事件が相次いでいました。沢尻さんが今後本格的に女優業に復帰してまた活躍してくれることで業界全体の啓蒙にも繋がるのではないでしょうか。
若い頃のツンツンしたキャラクターには反感を持つ人も少なくはありませんでした。しかし数多くの挫折や人生経験を経て成熟した彼女の演技に期待する声が寄せられていることは事実です。
今後、地上波ドラマや映画で新たな一面を見せてくれる沢尻さんにますます注目が集まりそうです。
<文/エタノール純子>
【エタノール純子】
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中