コメの価格高騰が続く中…注目度急上昇の“バケツ稲” 小規模でもコメ作りの大変さを実感 体験した小学生「農家さんスゴイ」
価格の高止まりが続くコメ。買い物のたびに悩ましいと感じている人も多いと思いますが、そんな中、注目度が急上昇しているのが、バケツの中でコメを作る“バケツ稲”。こんなときだからこそ「自分で作っちゃえ」ということなのでしょうか…?
小学生が“バケツ稲”に挑戦! 全身泥だらけ「頑張った証し」

田植えの様子 ©中京テレビ
5月16日朝、愛知県幸田町では、愛知のブランド米「あいちのかおり」の田植えが行われていました。
こちらの農家は先週「コシヒカリ」の田植えを終えたばかりなのですが、やめてしまった他の農家の田んぼを請け負っているといいます。
コメ農家 齋藤茂晴さん:
「高齢化してきて、機械も高くなってるし、少しの田んぼだと採算が合わない。稲作の方からみんな手をひいてっちゃう」

価格高騰が続く ©中京テレビ
日本人の主食にもかかわらず、その生産現場は過酷になる一方です。
農林水産省が発表する、全国のスーパーで販売されたコメの最新の平均価格は5kgで4214円で、依然高い状態が続いています。

泥をこねる児童 ©中京テレビ
そんな中、岡崎市の福岡小学校では、校庭の隅で何やら泥をこねる児童たちの姿がありました。
児童たちが行っているのは、バケツの中でコメを作る“バケツ稲”。岡崎市が去年から開始した「バケツ稲有機栽培事業」により、市内13の小学校でバケツ稲の取り組みが行われていて、福岡小学校では園芸部の5・6年生が参加しています。

全身泥だらけ ©中京テレビ
この日は、田植えの前の大事な工程である土作りと種まきが行われていました。
現役の農家らが直接指導してくれますが、水分を含む重たい土をバケツの底から掘り返し続けるのは、重労働。
児童たちは、服も爪の中も真っ黒にしながらも「手を犠牲にして(土を作ってる)」「これは頑張った証しです」「本当に重たい。すっごい力で混ぜないといけない」と言いながら、作業を楽しんでいる様子でした。
ハウツー本の売れ行き好調! バケツ2個からとれるコメの量は…?

バケツ稲の本が人気 ©中京テレビ
この“バケツ稲”、最近のコメ高騰のニュースもあって今、注目されているのです。
今年4月、料理研究家が自費出版で発売した「バケツ稲づくり」の本。書店などには置かれず、インターネットのみで販売されていますが…
Booko出版 長谷川恵子さん:
「最初だけで250冊を突破しまして、無名の著者の本がこれだけ売れるのは非常にまれなケース」

作り方をイラストで解説 ©中京テレビ
注文をうけて一冊からでも印刷・製本するPOD出版では、2000冊売れればベストセラーとされますが、発売から10日ほどで250冊は、かなりハイペース。出版元が予想していた5倍以上の売れ行きだといい、注目度の高さが伺えます。
本の内容は、土の作り方から田植え、脱穀など、米作りのすべてがイラスト付きで解説されています。

Booko出版の長谷川さん ©中京テレビ
注目すべきは、家庭のベランダで“あえてバケツで作る”というスタイル。著者によると、バケツという小さな規模でも半年間は毎日世話が必要で、その大変さが分かるといいます。
Booko出版 長谷川恵子さん:
「令和のコメ不足の中で、食べ物の大切さを自分たちでコメを作ることによって知ってもらいたい」

バケツ稲を体験した児童 ©中京テレビ
バケツ稲を始めた福岡小学校の児童たちも「昼ご飯にパスタやうどんが増えた」などと話し、最近のコメ高騰の影響を感じているようですが、本によると2個のバケツからとれるコメはおにぎり1つ分程度。秋頃の収穫を目指していますが…
福岡小の児童:
「(農家の人は)こんな難しいことを、ずっと続けてるのがスゴイと思います。自分で作るのは、ちょっとコスパ悪そう…かな」
給食でご飯を残してしまう児童が多いといいますが、“バケツ稲”を通してコメを作ることの大変さを実感したようです。