売り手と買い手…人気商品を巡って巻き起こる論争に「売る側も買えない側もキツいな」の声【漫画】

『量販トイスクラップー売る人と買う人の話ー』より

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「GANMA!」で連載中の漫画、『量販トイスクラップー売る人と買う人の話ー』(GANMA!刊)を紹介する。作者の淘田きょむさんが、4月20日に「売った“その先”まで、考えたことなかった。」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、淘田きょむさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

大人気商品を求めて訪れる客の“顔”

『量販トイスクラップー売る人と買う人の話ー』より

家電量販店に勤める澄橋は、1人1箱の購入制限がある大人気商品「超越神格」が発売され多くの客の対応をしていた。同じ店舗に勤める亀田から購入制限について釘を刺されていた澄橋だったが、客に複数購入させてほしいと頼まれ、断りづらくなり売ろうとしてしまう。しかし、レジにやってきた亀田に止められ、叱られた澄橋。

“臨機応変に対応することが悪なのか”と不満に思う彼は、その後も制限を突破するため変装をする客、転売目的を隠さない客の対応をする。誰の手に渡ろうと関係のないことだが、なんの為のおもちゃなのかが分からなくなりながら「超越神格」は完売。

しかし完売した旨のポスターを貼る澄橋のもとに、新たに「超越神格」を求める客がやってくる。純粋に欲しい客なのか、転売目的の客なのか、「この人はどっちなんだろう……?」と疑問が浮かんだ澄橋は、亀田のもとを訪れてあることを相談する…。

この販売員の悩みを描いた漫画を読んだ人たちからは、「すごくよくわかる悩みだ」「見分けるのは本当に難しい」「売る側も買えない側もキツいな」「対面してる相手の表情だもんな」など、多くのコメントが寄せられている。

作品を読んだ個人ごとに生まれる解釈

『量販トイスクラップー売る人と買う人の話ー』より

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?

10年ほど量販店の玩具フロアに勤めていました。さまざまな玩具とお客様たちを見てきて、その背景に興味を持ったのがきっかけです。

――本作では、販売員の葛藤が澄橋を軸に描かれたようすが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

販売員・一般視点どちらにも寄り添え、また玩具売り場という限定的な空間を俯瞰して見られる存在が欲しくて『玩具に興味がなく、業務経験や知識もない』中立の視点が欲しかったため澄橋を置きました。明確な答えのないテーマが多いため、登場人物たちの心情や展開にいろんな考えを持って楽しんでいただけたら幸いです。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

トレカが完売した後に来たお客様の表情を見た澄橋が『この人は どっちなんだろう…?』とふと考えるシーンです。店員視点を疑似体験できるシーンを入れてみたい!と思い描かせてもらったコマです。どちらだと思いましたか?(GANMA!アプリ内の第2話おまけ漫画では、どちらかが明記されています)。どちらにせよ『買えない人の顔を見る』のは、価値基準の定まっていない澄橋にとって悩ましいものだろうと想像しました。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

玩具を買う・買ってもらう経験は、年齢を問わず、少なからず誰にでもあると思っています。日々量販されるさまざまな玩具は、きっと誰かの人生の一部になっていると意識して、取り扱う玩具や背景に触れる際は気をつけて扱っていきたいです。

――淘田きょむさんの作品は、購入できなかった男性など登場人物の感情が強く伝わってくるように感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?

表情の場合は、どういう風にも捉えられる表情を意識して『何を考えてるのか』を楽しんでもらえるよう気をつけてます。その背景を知った時に、納得したり、疑問に感じたりして、登場人物と接していただけたら幸いです。

――今後の展望や目標をお教えください。

もっと幅広い方に興味を持っていただけるよう、そんな広がりのある作品づくりができたらと考えています!精進いたします…!

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

本当にありがとうございます!に尽きます!もっと気の利くことを言ったりしたいのですが!ご興味ご関心が何よりも励みになっています。