YOSHIKIがプロデュースする4人組ガールズ・ボーカルグループ「美麗-Bi-ray-」の圧倒的な歌唱力 「デビューしないというチョイスはない」

 X JAPANのYOSHIKIがプロデュースする、全員が16歳以下の4人組ガールズ・ボーカルグループ「美麗-Bi-ray-」が6月20日にデビューした。壮大なデビュー曲「Butterfly」はYOSHIKIがハリウッド映画「BRIDE HARD」のために書き下ろした楽曲で、大きな話題を呼んでいる。破格の歌唱力を武器に華々しいデビューを飾る美麗-Bi-ray-のCocomi、Emi、Hinata、Michelle。YOSHIKIとの出会いは、YOSHIKIが特別審査員を務めたテレビ番組「歌唱王」だった。(全2回の1回目/後編に続く)

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YOSHIKI:「歌唱王」に対してなんとなく「とてもカラオケの上手い人たちが出る番組」というイメージがあったのですが、出場していた美麗-Bi-ray-のみんなの歌を聴いて、プロのアーティストとして通用するレベルだと感じました。「これはデビューしないというチョイスはないのではないか」と思い、日本テレビのプロデューサーの方たちに話をして、実際に4人と会って、その可能性を確信しました。

Cocomi:YOSHIKIさんにプロデュースしていただけると聞いた時は、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。同時に、「どういうふうに活動していくんだろう?」とワクワクと緊張もあって。YOSHIKIさんはとても優しくて素敵な方です。ついネガティブなことを考えてしまう時期があったんですが、YOSHIKIさんに悩みを相談したら、「ポジティブな気持ちで歌うといいよ」というアドバイスをくださって、その言葉に救われて、歌い切ることができました。

Emi:YOSHIKIさんのこれまでの経験を知って、「私もこうなりたい」と強く思うようになりました。首の手術をした後もドラムをはじめ音楽活動を続けられている姿に、深い覚悟と愛を感じます。困難を乗り越えて、音楽で人に勇気を与えているところが本当に素敵だなと思います。(4月28日の)ドジャースタジアムのMLB公式戦でアメリカ国歌を歌わせていただいた時はとても緊張したんですが、「いつも通り歌えば大丈夫」ってYOSHIKIさんが声をかけてくださって、その言葉が本当に心強かったです。

Hinata:私はレコーディングの時によく「もっとエモーショナルに」と言われるのですが、そのアドバイスを受けて気持ちの込め方を意識するようになって。感情を強く出したり優しく表現したりすることで気持ちよく歌えるし、その上で「もっとかましてやろう!」っていうパワーも湧いてくるんです。

Michelle:レコーディングの時に「最後はもうちょっとエアリーに」といったアドバイスをいただけることで、自分の声に新しいニュアンスを足す、みたいな感覚が少しずつわかってきました。

■羽ばたく時が来た

 デビュー曲の「Butterfly」は夢や理想に向かって飛び立とうとする姿を蝶に重ねた壮大な楽曲だ。これまで数々の困難を乗り越えてきたYOSHIKIの経験値も込められている。

YOSHIKI:僕はデザイナーに例えるとオートクチュールのように曲を作ります。ボーカリストの可能性を最大限まで引き出すことが好きなので、まず美麗-Bi-ray-のみんなの広い音域を生かして、非常に広い音域のデビュー曲を作ろうと思いました。普通の人はなかなか歌えない曲にもかかわらず、キャッチーで口ずさみたくなるような曲をイメージしました。何度かスタジオに来てもらって、何オクターブか歌ってもらってそれぞれの音域を分析した上でキーを決めていきました。

 歌詞ではみんながやっと羽ばたく時が来たということを描きました。4人とも決してすぐにデビューに至ったわけではなく、「歌唱王」に出る前にもいろいろなオーディションに挑戦してきました。みんなとても若いですが、様々な経験を味わってここまで来たということを楽曲に込めたかった。そういう思いは多くの人の人生にも通じると思っています。

「NOと言える人」と「YESと言える人」を対比させた描写にもYOSHIKIの信念が宿っている。

YOSHIKI:NOから始まる人とYESから始まる人がいると思うのですが、僕はどちらかというとYESから始めます。NOと言ってしまうとそこで終わってしまうので、どんな困難なことだったとしても、まずはYESから入るべきだといつも思っています。ただ、そうは言っても陰で泣いてしまうこともあるという思いも込めました。もちろん歌詞の主役は美麗-Bi-ray-のみんなではありますが、僕自身も現在進行形で困難にぶつかり続けています。壁を時には乗り越え、時にはぶち破ることを繰り返して生きてきました。年齢やジェンダーに関係なく、多くの人がそういうふうに人生を生きていると思っています。

Hinata:すごく素敵な曲だと思いました。蝶のように羽ばたきながら夢や希望に向かって進んでいく中で、どんなに悲しいことがあっても落ち込むことがあっても、前を向く勇気をくれる一曲になっています。私は英語の「TH」「R」「L」の発音がちょっと苦手なので、そこは特に意識して丁寧に歌いました。ハモリも少し苦手意識があったんですが、何度も練習して綺麗にハモれるよう努めました。一方で、低音は私の強みなので、しっかり生かせたと思います。

■自分の経験とリンクする歌詞

Emi:4人それぞれの声が重なった時に生まれるハーモニーが特に好きです。「You never see me saw me crying, but I do」という、歌詞がすごく心に響いていて。強がって涙を見せないけれど、本当は泣くことだってある。そんな繊細な気持ちが込められていて、自分の中の感情と重なる部分があって好きなんです。

Cocomi:美しさと同時に芯のある強さを感じました。序盤の落ち着いた雰囲気を出すためにウィスパーで歌うことを意識しながらも、徐々に力強く展開していく中で、アクセントを強く歌うことを意識しました。あと、YOSHIKIさんが「TH」の発音をはじめ、細かい部分までアドバイスしてくださったことで、歌い方が確実に変わってきたと感じています。

Michelle:自分の経験とすごくリンクする歌詞だと思ったので、気持ちを込めて歌いたいなって思いました。歌詞の「We'll bridge the skies, we're flying high」っていうところが一番好きで、美麗-Bi-ray-の曲を聴いてくれる人たちと一緒に世界に羽ばたいていきたいなと思いました。

 今回、YOSHIKIがハリウッド映画「BRIDE HARD」のために書き下ろした「Butterfly」の歌唱アーティストとして美麗-Bi-ray-が起用されたが、「単なるタイアップとは一線を画す」とYOSHIKIは話す。

YOSHIKI:映画「BRIDE HARD」の世界観を踏まえて僕が書き下ろした「Butterfly」を、映画のプロデューサー陣に聴いてもらったところ、「ストーリーとリンクしている」と言っていただいて、主題歌に採用されることになりました。また、アメリカ版の「BRIDE HARD」では、当初はエンディングだけで流れる予定だったのですが、オープニングでも使われることになりました。

(構成/ライター・小松香里)