万博で深刻化「入場難民」解消策を検証した結果

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

東ゲート側のシャトルバス乗り場(筆者撮影)

開幕から3カ月弱で来場者数1000万人を突破した「大阪・関西万博」で、問題となっているのが「午前中に起きる東ゲートへの来場者集中」。地下鉄・中央線側の東ゲートだけが極端に混み合っており、予約の集中で「午前中の万博入場予約が取れない!」「東ゲートの入場待ちも長い!」といった事態が発生している。

【写真アリ】万博入場で”入場難民”を回避するには? 4つの打開策の内容と、そこから見える景色

この混雑を分散させるべく、比較的空いている西ゲートへの誘導策が、次々と取られている。開始されたばかりの「東→西ゲート間バス」「徒歩ルート開設」「船の大幅値下げ・入場優遇」「新ルート・シャトルバス」。どこまで役に立つのか、実際に移動して検証、留意すべき点も検証してみた。

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

西ゲート行きのバス。乗り場近くにだいたいの情報が掲示されている(筆者撮影)

①西ゲート行きバス(午前中のみ運行・料金400円~)

まず最初に、西ゲート行きのバスについて紹介しよう。7月1日から、東ゲートから西ゲートに移動できるバスが運行を開始したのだ。

といっても、車両は既存の外周バス「e Mover」と共通で、8時30分~11時30分の間だけ「e Mover」一部区間を運休、西ゲート行き一方通行のシャトルバスに振り向けるというものだ。

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

夢洲駅の裏手にある分岐点。バス・徒歩は左、東ゲート入場は右(筆者撮影)

夢洲駅を出ると、地上出口の裏手に分岐点があり、バス乗車・徒歩の場合は左側に進む。前日までフェンスで仕切られていた場所に仮ターミナルが設置され、ここから状況に応じて数分間隔でバスが運行されているようだ。

支払いは現金不可、料金はゲート間利用だけが400円、外周バス「e Mover」1日券とのセットが1000円(従来と同じ価格)。直径約675メートル、一周約2キロの万博会場内の移動を考えて、セット券を購入した方が良さそうだ。

所要時間は3分40秒程度(実際に計測)、会場内・フェンス脇の道路を渋滞もなく走行する。終点から西ゲートまでは、300mほどだ。

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

西ゲート側の終点。すぐにフェンスの外に出されるため、撮影はできないようだ(筆者撮影)

東ゲートから西ゲートへの分散のために急遽開設されたシャトルバスということもあってか、全体的にかなり急なつくりで、誘導は人海戦術で何とかしているのが印象的だった。

暑いけど…徒歩での移動も可能

②西ゲートへ徒歩(午前中のみ・無料)

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

東ゲート→西ゲートの徒歩ルート(公式資料より)

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

徒歩移動ルートの経路。カラーコーンで仕切られている(筆者撮影)

東ゲートから西ゲートに向かう徒歩ルートは、会場北側の外周道路わきに設定されている。経路はゲート間移動のバスとほぼ同様で、バスはフェンス内側の敷地内、徒歩はフェンス外側の敷地外を移動する。

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

JR桜島駅からのシャトルバス。こういった景色も徒歩ルート経路上から眺めることができる(筆者撮影)

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

徒歩ルートでもっとも道路幅が狭い部分。たくさんの警察犬が西ゲートに向かっていた(筆者撮影)

そういった事情で、バスも徒歩もだいたい同じ景色だが、徒歩ならではの楽しみ方がある。それは「業務用エリア・工事中エリアの観察」だ。

午前中だと、フェンスの内側には「ダスキン」「サニクリーン」などの清掃業者、「スジャータ」など食品卸のトラックやワゴン車がひっきりなしに行きかい、外側の道路はJR桜島駅・梅田・神戸などからのシャトルバス・観光バスが数台連なって走り抜ける。歩きながら眺めただけでも「備北交通(広島県)」「大川バス(香川県)」「仁多観光(島根県)」などが通り過ぎており、いま日本で一番、ふだん見かけない地方のバスをウォッチングできる場所かもしれない。

そして道の向こう、「大阪IR」(複合型カジノ施設)工事中のエリアでは、工事の様子だけでなく、同社の役員の名前が記された「建築計画のお知らせ」看板を、遠目に少しだけ覗き込める。

華やかな万博会場とは違う楽しみ方ができる徒歩ルートだが、難点はとにかく暑いこと。歩道は狭くミストやスポットクーラーもなく、トイレも自動販売機も、日陰すらない。事前に日傘・濡れタオル・ドリンクは準備して、万全の暑さ対策の上での徒歩移動をお勧めしたい。

ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路

③船の大幅値下げ・入場優遇

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

中之島GATEノースピア(大阪中央卸売市場前港)を出港する夢洲行きの船(筆者撮影)

次は航路だ。2025年7月現在、夢洲方面には以下の旅客船が運航されている。

☆ユニバーサルシティポート・中之島GATEノースピア~夢洲(ユニバーサルクルーズが運航)
☆ユニバーサルシティ~夢洲(岩谷産業・大阪水上バスが運航)
☆堺旧港~夢洲(運航事業者:ユニバーサルクルーズ)
☆淡路交流の翼港~夢洲(運航事業者:パソナグループ)

しかし、7月1日からは「ユニバーサルクルーズ」航路で大幅値下げが実施され、例えば堺旧港~夢洲間は「片道3800円」から「夢洲行き・2800円、夢洲発・1400円」に。中之島GATE発は「片道2800円」が「夢洲行き2000円、夢洲発1000円」となった。

変更点はそれだけでない。船を降りる際に証明書を渡され、それを専用ゲートで提示することで、予約時間より早く西ゲートに優先入場できるのだ(万博西ゲートを10時台、11時台で予約した場合のみ)。

10時台・西ゲートの予約を取っておけば、いつ見てもアプリの予約画面が「満員」になったままの「9時台に入場」が可能になる。船の運賃はまだ割高ではあるものの、「9時台入場のためのプレミア付きチケット・ファストパス」的な役割で、船を利用する方も見られるようになった。

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

夢洲桟橋に到着したシャトルバス。待合室でしばらく待つ必要がある(筆者撮影)

意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…

④新ルート・シャトルバス

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

トレードセンターバス乗り場(筆者撮影)

各地区の主要駅から西ゲートに向かうシャトルバスも、「中央線・コスモスクエア駅」「ニュートラム・トレードセンター前駅」発着の2路線が、次々と運行開始となった。

この2路線のメリットは「西ゲートに若干安く行けるウラ・ルート」。例えば、大阪メトロ・梅田駅(JR大阪駅エリア)→西ゲート間で比較してみよう。

地下鉄(御堂筋線・中央線)で夢洲駅まで移動、そこから西ゲートまで移動する場合は、地下鉄430円+バス400円で計:830円となる。一方で、梅田からコスモスクエアまでが290円+西ゲートへのシャトルバスが350円で計:640円。安いだけでなく、夢洲駅から東ゲートバス乗り場に移動するまでの、屋根なし炎天下移動を回避できるのだ(コスモスクエア駅は、地下から地上までほぼ屋根付き)。

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

西ゲートバス乗り場の配置図。コスモスクエア・トレードセンター行きのバス乗り場は右上の黄色・緑部分から発車する(筆者撮影)

ただし、留意すべき点はある。2路線の予約は、他のシャトルバスの予約アプリ「KANSAI Maas」ではなく、独自のページから予約をとる必要がある。メインのシャトルバス、船、新しいシャトルバス、そして万博入場と、予約先がいちいちバラバラなのは不便すぎる。

さらに、2路線のシャトルバス乗り場は敷地の端にあり、西ゲートから300~400m(桜島駅行きシャトルバスの倍以上の距離)は歩く必要がある。もともと2路線は駐車場からのバス(パーク&ライド駐車場便)を振り向けているため、その端にしか乗り場を設けられなかったようだ。

乗り場はほかのシャトルバスと離れている上に、電光掲示板にも表示がない。遠いのは仕方がないにせよ、せめてもう少し、「パーク&ライド駐車場」の誘導看板に「コスモスクエア・トレードセンター前方面のバスはこちら」と書いておいて欲しいものだ。

暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

東→西ゲートへバスor徒歩 メリットは「別の意味で景色が楽しい!」, 暑いけど…徒歩での移動も可能, ファストパス的な使い方もできる?優先入場できてオトクな旅客船航路, 意外と使える、新・シャトルバス!ただし、予約システムが…, 暑さ対策は万全に、目指せ「西ゲート・スイスイ入場」!

万博会期中の混雑予測。7・8月が「閑散期」となっている(公式資料より)

これから夏休みに突入し、家族旅行などで万博に行かれる方も多いだろう。しかし、日中の平均気温が30度を超える猛暑が続くこともあって、7月・8月は「やや混雑」=閑散期と位置付けられている。

そこまで混み合わない夏場こそ、万博をゆっくり巡れるチャンス。行かれる方は「東→西ゲート間バス」「徒歩」「船」「新シャトルバス」をうまく組み合わせつつ、暑さ対策をしっかり取って巡ることをお勧めしたい。