「春の園遊会」さすが雅子さま、スポーツ談義での会話力 ソフトボール宇津木氏は「ノックしたい」

 4月22日、天皇、皇后両陛下主催の春の園遊会が東京・元赤坂の赤坂御苑で行われた。漫画家のちばてつやさん(86)、プロゴルファーの青木功さん(82)、ソフトボール女子日本代表元監督の宇津木妙子さん(72)、正殿などが焼失した首里城の復元に向けた技術検討委員会の高良倉吉委員長(77)ら各界の功労者約1400人が出席し。園遊会で天皇陛下と皇后雅子さまと招待者との会話で弾むことが多いのが「スポーツ」の話題。今回もそうしたスポーツ談義で和やかに盛り上がった場面があった。

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 今回の春の園遊会では、招待者の熱中症予防や皇室の方々との交流の機会を増やす方策として、1963年に会場が赤坂御苑になってから62年ぶりに、両陛下や皇族方が歩かれる道筋が3ルートに分散されたことが話題になった。

 午後1時45分ごろ、赤坂御苑の小高い丘、三笠山に天皇陛下、皇后雅子さま、秋篠宮さま、紀子さま、天皇皇后両陛下の長女・愛子さま、秋篠宮家の次女・佳子さまに続き、常陸宮妃華子さまら女性皇族の方々が並ばれた。今回、女性皇族は和装で、赤坂御苑の新緑や花々を背景に色とりどりの着物が眩しく輝いていた。

 招待者の中で、ピンマイクをつけているトップバッターはプロゴルファーの青木功さん。天皇陛下は全英オープンの話題を投げかけるなどされていた。会話の終盤、雅子さまはゴルフの経験をお話しになり、

「イギリスで少しだけ習って」

と、明かされた。すると、青木功さんは、

「チャンスがありましたら、ちょっと手ほどきしますよ」

ユーモアたっぷり話し、天皇陛下、雅子さまと共に声を出して笑い合っていた。

■宇津木さんは「ノックしたい」

 青木功さんに続き、ソフトボール女子日本代表元監督の宇津木妙子さんと会話をされた。

 ソフトボールといえば、雅子さまの出番だ。雅子さまは、田園調布雙葉学園中学2年から仲間とつくったソフトボール部に所属。4番でサードだった。

 天皇陛下が「宇津木さん、どうも」と声をかけられ、長年のソフトボール女子代表監督としての尽力をねぎらい、会話を始めた。宇津木妙子さんは、ソフトボール生活が60年を超えたことを「還暦です」と話し、現在は子どもたちの指導のために「いまも投げたり打ったりしている」ことを明かした。そして、宇津木さんは、こんな“提案”をしてきた。

「今度ね、皇后陛下に一度ノックしたいなと思って」

 雅子さまが「ありがとうございます」と宇津木さんに言うと、その会話をすばやくキャッチされたのは天皇陛下で、

「雅子なら上手に捕れると思います」

 と、笑顔で答えられた。すかさず雅子さまも連携プレー。「そうしたら愛子が……。もうちょっと体が動かない……」と雅子さまは微笑み、元日本代表監督のまさかのノックの申し出に天皇陛下も雅子さまも笑い合った。

 それでも、宇津木さんは“本気”のようで、会話の最後に「一度ご縁をいただいてお伺いしたいなと。ノックバットを持っていきたいなと」と告げていた。天皇陛下と雅子さま、そして宇津木さんも和やかな笑顔に包まれていた。

 天皇陛下はテニスやスキー、雅子さまはソフトボールのほか、幼少のころ暮らしていた旧ソ連でスキーやスケート、愛子さまはバスケットボールやテニス、スキーと、天皇ご一家はスポーツ万能なことでも知られている。宇津木さんのノックの提案のやりとりも、ソフトボールに打ち込んでこられた雅子さま、またスポーツ万能な天皇ご一家ならではの懇談だった。

■雅子さまはスケボーも

 今回の春の園遊会だけではなく、園遊会では「スポーツ」で盛り上がる場面も多い。2024年の秋の園遊会では、雅子さまが“スケボー経験者”だったことを懇談で明かしている。

「わたし、子どものころにスケートボードは滑るだけは滑ったことがあります」

 雅子さまが、招待者で同年に開催されたパリ五輪のスケボー金メダリストの堀米雄斗選手らに明かしたエピソードだ。

 素で驚いた表情を見せたのは堀米選手。その隣にいた同じくパリ五輪スケボー女子金メダリストの吉沢恋選手も驚いた表情で、その場が笑顔に包まれた。吉沢選手は、「えー、そうなんですね」と話し、雅子さまはさらに続けて、

「子どものころ、家の前が坂になっていて、スケートボードは、そこでこういう感じで滑っていただけなんですけど、何回か楽しくてやっていました」

 そう説明すると、吉沢選手は、「じゃあ、一緒に滑れますね!」と。

 さらに雅子さまは、「でもパークとかストリートはとても」と応じ、その場はあたたかな笑いに包まれた。

 今回の春の園遊会のゴルフにソフトボール、そしてスケボーまで、さすがスポーツ万能な雅子さまならではの会話力だ。

 スポーツ大好きな天皇ご一家のもとに、ノックバットを持った宇津木さんが現れる日がくるかもしれない――そんな光景もよぎるほど、心を開いて会話を楽しまれる天皇陛下と雅子さまの姿があった和やかな春の園遊会だった。

(AERA編集部・太田裕子)