広陵野球部「暴行事件」SNS炎上に開星〝やくざ監督〟が物申す

スタンドに駆け出す広陵ナイン=甲子園球場(泰道光司撮影)。第107回全国高校野球 旭川志峯(北北海道)―広陵(広島)
島根の高校野球の強豪・開星高校野球部の野々村直通監督(73)が14日、夏の甲子園2回戦で、仙台育英(宮城)に6-2で敗れた試合後、今大会の1回戦で勝利しながら、史上初の〝不祥事による大会中の辞退〟となった、広陵(広島)の暴力事件を巡るSNS上での誹謗中傷について、「名を名乗れ」と物申した。
野々村監督はその風貌も相まって「やくざ監督」と呼ばれるようになり、2012年発売に著書には、自ら「やくざ監督と呼ばれて ~山陰のピカソ・野々村直通一代記」というタイトルをつけた。
広陵は7日の夏の甲子園1回戦で旭川志峯(北北海道)に3-1で勝利したものの、10日に辞退を発表した。辞退の理由の理由について、広陵の堀正和校長は10日の会見で、辞退の理由として、学校がSNS上で爆破予告を受けたり、生徒が登下校で追いかけられる事態が発生したことなどを挙げ、「大会運営にも大きな支障が出ている。高校野球の名誉、信頼を大きく失うことになる」と説明。

試合に勝利した開星・野々村直通監督=甲子園球場(撮影・水島啓輔)。第107回全国高校野球 宮崎商(宮崎)―開星(島根)
「保護者様が被害届を出されて、調査に協力しています。性被害については第三者委員会を設置し、カップラーメンの暴力問題についてはすでに終わったものとしている」「警察に被害届を出しているので、全面的に協力する」と語った。

囲み取材で謝罪する広陵高校の堀正和校長(左)=10日午後、兵庫県西宮市(成田隼撮影)
これまで2件の事案が露見し、広陵はこのうち1件については野球部内で、上級生による下級生への暴力行為はあったと認めており、性的いじめ疑惑については、「新たな事実は確認されていない」と説明。これは、部内で禁止されているという、カップラーメンを下級生が食べたことが発端だった。
もう1件の「別の事案」ついても、元部員側が同様の暴力行為や性被害を訴えており、第三者委員会による調査が開始。調査結果を今年12月までに取りまとめる見通しであると8日配信の「産経ニュース」の記事が伝えている。

元青汁王子こと三崎優太氏
こうした中で、暴力事件の加害者特定が過熱したり、甲子園辞退を求める声が殺到し、誹謗中傷にも発展した模様だ。
こうした広陵野球部の暴行事件を巡るSNSの現状について、野々村監督は14日の試合後、報道陣の取材で、広陵の暴力行為について問われると、次の通りにコメントした。
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陰からものを言うのは卑怯だといつも思う。うちは匿名で手紙が来たりするけど、名を名乗れと。「我こそは出雲国の野々村であるぞ、いざ尋常に」ってね。批判をするなら出てこいと、お互いに。武士道でしょう。
日本人の文化なんですよ。弱い者をいじめないとか、年寄りを大事にするとか、そこの人間性が原点でしょう。。そうしたらいじめも減る。寮生活もすごく風通しがよくなる。
一生懸命に頑張って、真面目にやっている人が一方的にやられる。やっぱり集団生活ですからね。うちは礼儀はしっかりするけど、上級生、下級生はなく、上手、下手もなし。みんな平等で、というのがこのチームはできた。
補欠に回っても、レギュラーをねたまず、上手でレギュラーだからって補欠をバカにせず、と徹底してミーティングした。それを実現してくれた。
そこができれば寮生活とかいろいろな面で防止できるんじゃないか。やっぱり人間関係作りが一番ではないか。防止策は。結局、いじめでしょ。一番嫌な。へたくそをバカにするとか。それは絶対やっちゃいけない。
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野々村監督は2010年の春の甲子園1回戦で、21世紀枠選出の向陽(和歌山)に1-2で敗れた試合後、「末代までの恥。腹を切って死にたい」と発言したことで批判が殺到し、開星野球部の監督を辞任。
監督復帰嘆願の署名が集まり、翌2011年4月から監督に復帰し、同年夏の甲子園では復活勝利を挙げ、優勝した日大三高(西東京)を最後まで苦しめた。
2011年度をもって定年退職のため、2012年3月で監督を退任したが、2020年3月に開星野球部の監督に復帰した。
実業家でユーチューバーの元青汁王子こと三崎優太氏(36)は、野々村監督の広陵野球部の暴力意見に対する見解について、自身のX(旧ツイッター)で、「誹謗中傷する奴は『名を名乗れ』、これはその通りだと思う。袋叩きされるのが怖くて、インフルエンサーは誰も言えないけど、僕が代わりに言います。広陵高校の件は社会全体の集団リンチと化してるよ。いじめは悪なのは言うまでもない、許してはいけない。でも、社会全体が同じことやってない?違うの?」と賛同した。
テレビ朝日の井澤健太朗アナウンサー(31)は11日放送の情報番組「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日系)の中で、広陵野球部の暴行事件を巡り、「大前提として被害を受けた方、そして受けたとされる方が納得できる調査、対応が必要だと思います。それとは別に、SNSの何気ない投稿が高校球児の夏を終わらせてしまうということも投稿する前に考えてほしいと思います」とコメント。
ただこの発言で波紋が広がっており、井澤アナの発言に対し、「SNSの何気ない投稿が高校球児の夏を終わらせてしまう? 仲間だった被害生徒一人守れない部員しかいない高校球児と学ばない指導者終わらす為に捨て身の特攻するしかなかったんだろう」「まずは被害者がいるって認識から入ったら 高校球児の未来をってそもそも潰してるのは 本人らやで?」などと批判が相次いだ。
広陵がこれまで公表した事案は2つで、6日に公表した今年1月の暴力事案は、「カップラーメン禁止違反」に端を発する上級生による下級生への暴行事件。
被害部員は3月末で転校し、7月に被害届を提出した。SNS上では、暴力行為以外に、便器や性器を「舐めろ」と指示していたというような、信じがたい〝告発〟内容も拡散され大騒ぎになっており、日本テレビは7日、この事件について、「捜査関係者によると部員から任意で事情を聞いているということです」と報じていることから、警察の捜査の行方に注目が集まっている。
もう1つの、6日の公表とは「別の事案」については、これをを想起させるような〝実名告発者〟によるフェイスブック投稿のスクリーンショットが拡散。
これには、元部員が、6日公表の事案と同様の暴力や性的いじめ被害を訴える内容が記されていたほか、告発者本人のみならず、関与したとしている人物全員も実名だった。第三者委員会はどのような結論を出すのかー。