「子供の頭を良くするには?」東大生の答えに納得

©︎西岡壱誠

偏差値35から東大合格を果たし、現在は全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えている西岡壱誠さん。「どうすれば子供の頭が良くなりますか?」と親御さんから相談を受けるといいます。
8月に『マンガでわかる東大勉強法』を上梓した西岡さんに、子供の頭を良くする方法を教えていただきました。

東大合格者家庭に多い「親も一緒に勉強する」習慣

自分はよく「どうすれば子供の頭は良くなりますか?」と親御さんから質問を受けます。大抵の場合、その話題は「どんな塾が良いか?」「どんな習い事をさせるべきか?」「どんな参考書を買い与えると良いか?」といったことを意図した質問です。

【漫画を読む】子供の頭を良くするには「日々の思考」が大切ということがわかるシーン

しかし、それに対して僕はこんな回答をしています。

「どの塾に行くか、どんな習い事をするか、どんな参考書を読むか、といったこと以上に、一番子供の頭が良くなる方法は、親御さん自身が頭を良くしていくことです」

実はこれ、東大合格者の家庭の共通点の1つなのです。

高学歴が多い、という話とはちょっとニュアンスが違います。意外に思われるかもしれませんが、東大に合格した生徒の家庭では、子供の受験のタイミングで親も一緒に勉強していた、という例が少なくありません。

たとえば、中学の勉強をしている子供の横で、親も同じ参考書を読み直し「自分が学生の頃と今の教え方はこう違うのか」と新たな学びを得ていたという家庭がありました。また、世界史や日本史を勉強する時に、親が「一度読んだら絶対に忘れない世界史/日本史」といった学び直し用の参考書を一緒に読んでいたという話もよく聞きます。どちらの例も、親御さんがめちゃくちゃ学歴のいい人、というわけではありませんでした。それでも、勉強しようとする意思を持っていて、子供が勉強しているのに触発されて自分も勉強してしまうような、学習に対しての関心が高い人です。

そういう人の子供は、自分も勉強するのが当たり前になります。親が学びに関心を持つことで、家庭全体が「勉強することは自然なことだ」という雰囲気になり、子供も前向きに学べるのです。

時事問題と日常会話のつながり

そしてこれは、雰囲気だけの問題ではなく、「学びに関心がある人同士の会話」が発生する空間を演出できるかどうか、というダイレクトな事象にもつながっています。

たとえば、近年の入試では、中学入試・高校入試・大学入試問わず、時事的なテーマが頻繁に出題されています。昨年は「オーバーツーリズム(観光地に人が押し寄せる現象)」についての問題が、社会だけでなく、英語や国語の文章題でも出題されました。

このような内容に対応するには、机の上の知識だけでは不十分です。日常生活の中で、人と会話したり、ニュースを見たり、またはどうでもいいことから学び取る姿勢を持ったり、世の中の出来事に対して目を向ける力が求められます。

スーパーで買い物をしている時に、「これはどこの都道府県で作られているのだろう?」「賞味期限の違いはなぜ生まれるのだろう?」といった問いを考える習慣が身に付いている人は、社会が得意になります。そして、それを子供一人に任せるのではなく、親が会話の中で自然に投げかけてあげている家庭の子供は、当たり前に勉強が得意になっていきます。この「日常生活に対して問いを持つ」という技術については、『マンガでわかる東大勉強法』でも描かれています。

※外部配信先では漫画を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください。

マンガでわかる東大勉強法

©︎西岡壱誠

マンガでわかる東大勉強法

©︎西岡壱誠

新聞やニュースについての話題を話す家庭かどうか、というのもポイントです。昨今のニュースで言えば、「石破総理が辞任したけど、次の総理は誰になるのだろうね」と家庭で話す習慣があるかどうかは、子供の学力に大きな影響を与えます。

実際、私の知っている東大生の中には、毎日夕食の時間に家族でニュースについて議論していたという人がいました。さらに、東大生の家庭では新聞を購読していた割合が高いことも特徴です。

親が学び続けることが子供の力になる

このように考えると、子供の頭を良くするために必要なのは「親も一緒に学び続けること」だと言えます。親が勉強をしていれば、自然と家庭の中で学びに関する会話が増えます。ニュースや日常生活の出来事を題材にして、親が問いを投げかければ、子供は「考える習慣」を育てることができます。

子供に勉強を強制するのではなく、親が自ら学ぶ姿勢を見せること。これこそが、子供の学力を大きく伸ばす秘訣なのです。