トップ3はすべて女子校! 「医学部」合格率が高い首都圏中高一貫校ランキング

 首都圏に300校以上ある中高一貫校。教育方針や校風、偏差値など、志望校選びの判断基準は多々ありますが、なかでも大学合格実績は重視される要素の一つです。各校がどんな大学に強いのかを知るために、首都圏の中高一貫校をさまざまな切り口の大学合格実績でランキングにしました。本稿では、国公立大+私立大医学部(防衛医科大学校を含む)の合格率ランキングを紹介します。

■「合格率」とは?

 大学合格実績というと、一般的には「合格者数」に注目されることがほとんどですが、合格者数だけで比較すると、どうしても卒業生数の多い学校が上位にきてしまいます。そこで着目したいのが「合格率」です。ここでの「合格率」とは、卒業生の数に対して合格者の数が何%かを表したもので、「合格者数÷卒業生数×100」で算出します。合格者数はのべ人数で浪人も含まれますが、各校の傾向や強みを知るうえで、参考になると言えるでしょう。

 今回は、全国すべての国公立大と私立大の医学部(防衛医科大学校含む)の合格者数(2025年)の合計を基に算出した合格率のランキングを紹介します。

■1位の桜蔭の医学部合格率は80.7%

 1位は桜蔭(東京都文京区)です。卒業生数223人に対して、180人の医学部合格者を出し、合格率は80.7%に上ります。このランキングでの1位は3年連続です。特に現役合格者の数が多く、国公立大35人、私立大91人が現役合格しています。

 2位は豊島岡女子学園(東京都豊島区)で、合格率は70.3%。前年の4位から順位を上げ、合格率も前年の51.0%から大きく伸びました。卒業生数249人に対して175人が合格しています。私立大合格者総数は138人でトップです。

 3位の白百合学園(東京都千代田区)は合格率53.2%です。卒業生数171人に対して91人が合格しており、そのうち9割以上にあたる84人が私立大合格者です。

■女子の医学部志向は強まる傾向に

 ここまで見てきたように、トップ3校はすべて東京にある私立の女子校となりました。「カンペキ中学受験」(朝日新聞出版)が同様のランキングを掲載し始めたのは2014年の入試結果からですが、それ以降、トップ3校を女子校が占めるのは初めてのことです。

「近年、女子の医学部志向は強まっている傾向にあるようです。都心に出ずとも地元で仕事がしやすいこと、診療科や勤務先によっては結婚や出産といったライフイベントに合わせた働き方が比較的しやすいことなど、医師という職業ならではの強みが魅力的なのではないでしょうか。また、2018年に医学部の不正入試問題が発覚し、問題が是正されたことで、女子受験生が私立大医学部を志望しやすくなったことも関係あるかもしれません」(大学通信情報調査・編集部の雫純平さん)

 4位は筑波大附駒場(東京都世田谷区)で、合格率は49.4%です。卒業生数156人に対して77人が合格しています。国公立大の合格者28人のうち、15人は東京大学理科三類の合格者です。

 5位の開成(東京都荒川区)は合格率49.2%で、卒業生数396人に対し195人が合格しています。東京大に強いイメージの同校ですが、医学部にも多くの合格者を出していて、特に国公立大合格者数は65人でトップとなっています。

 近年は公立中高一貫校も大学合格実績を伸ばしていますが、今回のランキングのトップ30校は、すべて私立と国立の中高一貫校が占めました。

「今回のランキングは国公立大と私立大を合わせた医学部合格者の数を基にしていますが、どの学校も私立大の合格者数の比重が大きくなっています。これは、首都圏には私立大医学部が数多くあることに加え、私立大は併願により複数合格が可能なためです。私立大医学部は学費が高いため、経済的に余裕のある家庭でないと進学しにくいことが、ランキング上位に私立校が多い理由の一つとして考えられます。また、私立校には医師の子どもが多いことも関係しているのではないでしょうか」(雫さん)

(文/白井裕子)