妊娠7ヵ月の妻が連続外泊…37歳エリート夫の言い分「妻は合格ラインの人だけど気が利かない」

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』に共感の嵐

竹内涼真さんと夏帆さん主演の火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS火曜夜10時~)が話題だ。竹内さん演じる「エビカツ」こと海老原勝男は見た目よし、給料よしだが、「おいしい、でもちょっとおかずが茶色いね」「出汁を取らないと手抜きだろ」というようなことを言ってしまう「ザ・昭和の男」。夏帆演じる山岸鮎美と「完璧な」同棲生活を送っていたが、プロポーズをしたところ「無理!」と夏帆に断られてしまう。

鮎美の献身が「女性として当たり前」と思っていたエビカツの姿に「顔以外はうちの夫」「筑前煮モラハラみて筑前煮が食べたくなった」「竹内涼真のどうしようもない演技がすごい」とSNSは大盛り上がり。第1話のTVer見逃し配信が400万回再生突破し、歴代TBS火ドラの1位にもなっているという。

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妊娠7ヵ月の妻が連続外泊…37歳エリート夫の言い分「妻は合格ラインの人だけど気が利かない」

ちなみに、2025年9月に発表された司法統計によると、婚姻関連事件申し立ての理由の1位は男女ともに「性格が合わない(妻15833、夫9103)」。以下、妻からの申し立て理由の2位は「暴力を振るう(7711)」3位が「異性関係(5362)」4位「浪費する(3550)」5位「性的不調和(2642)」6位「酒を飲みすぎる(2394)」と続く。

夫からは2位が「異性関係(1817)」3位「浪費する(1748)」4位「性的不調和(1592)」5位「暴力を振るう(1320)」6位「病気(592)」となる。

つまり、男女ともに性格や価値観のずれが、パートナーシップ解消を決断する大きな理由ということだ。ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の勝男と鮎美は結婚していなかったけれど、結婚していたら「性格が合わない」と離婚を選ぶパターンということだろう。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは、メンタル心理アドバイザー、夫婦カウンセラーの資格を持つ。「相談にくる妻には、夫が優秀でエリートゆえにモラハラがすごいパターンも少なくありません」という。

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カウンセリングルームでの山村佳子さん

山村さんは「困っている人を救える人になりたい」という気持ちが強い。学生時代は警察官を希望していたが、当時は身長制限があり、受験資格はなかった。一般企業に勤務するが、目の前の人を助けたいという思いは強く、探偵の修行に入る。探偵は調査に入る前に、依頼者が抱えている困難やその背景を詳しく聞く。山村さんは相談から調査後に至るまで、依頼人が安心して生活し、救われるようにサポートをしている。

これまで「探偵が見た家族の肖像」として山村さんが調査した家族のことをお伝えしてきたが、この新連載「探偵はカウンセラー」は、山村さんが心のケアをどのようにして行ったのかも含め、様々な事例から、多くの人が抱える困難や悩みをあぶりだしていく。個人が特定されないように配慮しながら、家族、そして個人の心のあり方が、多くの人のヒントとなる事例を紹介していく。

今回山村さんのところに相談に来たのは37歳の会社員・順一郎さん(仮名)だ。「産休中の妻がやたら実家に帰るのです。関係が悪いはずなのにおかしいのです」と山村さんのところに相談してきたのだ。

「月に10日は実家にいる」

順一郎さんから電話があったのは平日の昼でした。「今日も妻は実家に帰ると言っている。月のうち10日は実家にいるんです。産休に入ってからずっとですよ。絶対おかしいんです!」と興奮した口調で語っていました。

その日の夕方に、白のバリっとしたシャツに黒のジャケットとパンツでビシッと決めた「いかにもエリートサラリーマン」というファッションでカウンセリングルームに来たのです。

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順一郎さんは金融系の大手企業に勤務しており、名刺には気候変動に合わせたビジネスを創出する部署の名前がありました。肩書きはチームリーダーでしたので、順調に出世しているのでしょう。まずは妻との出会いから伺いました。

妻は「まともな人」

「妻とは友人の紹介で知り合いました。まともな勤務先で働いているまともな人だし、何よりかわいい。家族になるのにぴったりだと思って、僕からアプローチして2年前に結婚したのです。妻にとっても僕が優良物件だったみたいです。妻も31歳になり、まともな男が残っていないと結婚を焦っていましたから」

妻は4歳年下なので、現在33歳。現在、妊娠26週(妊娠7ヵ月)です。一般的に、出産予定日の6週間前から産休に入りますが、妻はやや早めに産休に入っているとのこと。

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「心配性ですし、ちょっと出血もあるみたいで、早めに産休に入ったと聞きました。僕は子供が欲しかったんですが、妻はそうでもなかった。排卵日などを聞いていたのですが、教えてくれない。世間的にも子供がいないとヤバいような気がして、色々話し合って妊娠したのです。妻はまともな人なので、結果的に合意してくれました」

「妻は合格ラインの人だけど気が利かない」

順一郎さんは「自分は絶対に正しい」という信念を持っている。エリートとして人生を歩んできた人特有の自信を感じました。妻について何も言及しないので、詳しく伺うことにしました。

「妻は“合格ラインの人”です。美人ですし、英語も日常会話ならできます。考え方もまともで、まともな家で育っています。ちょっと気が利かないのが難点ですが、全体的に合格。仕事は鉄道系大手の子会社で、マーケティングの仕事をしています。バリバリのキャリアよりは忙しくない環境だと思います。産休育休も取りやすいですしね」

妻の人間性が見えてこないので、「気が利かない」とは具体的にどのようなことか、聞いてみました。

「何だろう……例えば、新幹線で弁当を食べて、自分のゴミだけ捨てて僕のは捨てないとか。“ついで”ができない人なんですよ。何回か怒ったんですが、やらない。夕飯に豚汁を出してきても、七味唐辛子がないとか。この2年間、そういうところを指摘しても改善しないんです」

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息抜きをしているのでは…

妻は、完璧主義な順一郎さんに付き合うのは大変なので、実家に帰っているのではないかと思い、「月の3分の1は実家で、息抜きをしているんじゃないですか?」と言いました。

「それは絶対にないです。これは結婚して分かったのですが、妻と実家の仲は悪い。お義母さんは元芸能人で、妻に自分の夢を託していたようです。幼い頃から芸能人の養成学校みたいなところに通い、幼い頃、妻はドラマの端役やミュージカルなどに出た経験もあります。ただ性格的に向いていないのと、レッスンが厳しくて小3くらいで辞めました。それ以来、義母から嫌味を言われ続け、メンタルを病んでいた時期もあったそうです」

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それ以降、妻は勉強に邁進し、中高一貫で、附属大学までエスカレーターで進学できる学校に入学。その学校のレベルが低いと、父親にバカにされながら成長したそうです。しかし「レベルが低い」だなんてとんでもない、人気の名門校です。父親は「早慶東大しか認めない」タイプなのかもしれません。

「お義父さんは財閥系企業の人です。ウチの親もまともですが、妻の両親の方がハイスペック。前にウチの会社の部長から“結婚する時は、釣り合った家の人かどうかよく見ろ”と言われたことがあるので、そこはちゃんと観察しました」

ここまで話を伺うと、「まとも」というのは学歴や勤務先のことで、「スペック」を重視している。妻にとって、順一郎さんとの家庭も実家も居心地が良くなさそうです。10日も実家に帰るというのも考えにくいですが、妊娠中の妻が浮気する可能性はなさそうです。妻が外泊するきっかけとなる出来事があったかどうかも聞きました。

「僕は自己管理ができていない人が嫌なんです」

「妻の態度が冷たくなったのは、妊娠がわかって少し経った頃“ふっくらしてきたね”と言ったことです。妻は体重管理を頑張っていましたが、いわゆる“食べづわり”になって、太ってきた。それを指摘したら“体型のことは言わないで”と怒り出したのです。それに対してこっちもカチンときて、言い返してしまった。その日から明らかに線を引かれているような気がします」

体型を気にしているとわかりながら、それをネガティブな意味で指摘するのは相手を傷つける発言だと感じます。発言者は「太ったね」とか「痩せたね」などの発言は、できるだけ触れない方がいいです。体型が原因でいじめやからかいの対象になった過去がある人にとって、その一言が引き金となって、心の傷が露出することもあるからです。それ以上に、体型はその人の問題であり、第三者が発言するのは「大きなお世話」だと感じています。

「でも、なんか言いたくなるじゃないですか。僕は自己管理ができていない人が苦手なので。まあ、妊娠中は仕方がないですけれど。それ以来、妻は減量を頑張って、体重が増えないようにしているみたいです。その方が出産は楽みたいですし、結果オーライですよ」

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妊娠は病気ではないというが、病気で薬で治るものではないけれど体調が悪くなることがある大変なことだ Photo by iStock

医師から言われて計画するのならともかく、独自の妊娠期間中の減量は、胎児の成長に必要な栄養素が不足する可能性もあります。現代では推奨されていないことを伝えました。

「でも、太りすぎるよりマシですよ。それよりも、妻がどこで何をしているか調べてください。妊娠しているのに外泊されていると心配だし、妻はメンタルも弱いので心配なんです」

妻の外泊は、結婚生活のSOSなのではないかと直感。根本的に、順一郎さんと妻は価値観が異なる可能性が高い。調査結果が、現状を改善する未来につながるのではないかと感じ、調べることにしました。

◇まるでドラマのエビカツのような「迷言」が次々に飛び出している順一郎さんの言葉を聞くと、妻のメンタルヘルスも気になってしまう。命が宿っていることもあり、現状を知ったうえで早急に対応が必要な案件だろう。

では妻は一体どこに泊まっているのか。調査の結果は後編「「太った?」37歳エリート夫が妊娠7ヵ月の妻から三下り半を突き付けられた本当の理由」にて詳しくお伝えする。