鈴木憲和大臣が玉川徹氏を論破で「オールドメディアの限界」の声

鈴木憲和農林水産相
27日放送の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に生出演した自民党の鈴木憲和農林水産大臣(43)が、〝コメ問題〟を巡り繰り広げた、同番組のレギュラーコメンテーターで元テレビ朝日社員の玉川徹氏とのやり取りが、ネット上で話題になっている。
京都大学農学部卒の玉川氏からの問いに答える、元農林水産官僚の鈴木農相について、X(旧ツイッター)上には、「モーニングショーという完全アウェイで、無双していましたね」という反応も寄せられた。
これを、「鈴木憲和・農相、朝の生放送で”無双状態”に」との見出しで表現したスポーツ紙もあった。
「zakⅡ」では27日、この件について、「鈴木農水相、モーニングショーの玉川徹氏をコメ問題で論破」という見出しの記事で報道。
エジプト出身のタレント、フィフィ(49)は27日、自身のXで、この記事を引用し、「オールドメディアの限界…メディアがデカい顔して日本の脚を引っ張る時代は終わりました」と厳しく指摘した。
X上ではフィフィと同様の、「鈴木憲和農林水産大臣かなりの切れ者とは聞いていたけど、今朝の玉川論破もキレキレだった」「この鈴木農相、論客でしたねぇ。玉川もグーの音出ないくらい論破されてました」「もう世論を動かすのはテレビじゃなく国民だな」などの声の一方で、フィフィのポストの引用欄には、「別に、論破という感じではなかったけど」「この番組での話を聞いていましたが、論破したとは感じませんでした。唯一、たしかなのはこの大臣はコメの価格を下げる気はない点だけ」などの書き込みも集まり、応酬になっている。

フィフィ
元官僚の鈴木農相と京大農学部卒の玉川氏、白熱する議論の一部始終
話題になった鈴木農相と玉川氏のやり取りがあった27日のモーニングショーでは、パネルを用いて、コメが高騰している現状や今年の生産量が多いことなどが説明された。
玉川氏は、経営規模が大きい農家の方がコストが下がり手取りが増えるロジックを解説し、「いかにそちらに誘導するかが重要。実は農家を守るといいながら、関税で守って高いコメを作ることを守ってきちゃった。そこを石破さんとか小泉さんは転換すると言ってきた。元に戻すんですか? 石破総理、小泉大臣よりも前の、従来型の今までのコメっていう産業を強くできなかった農政に戻すんですか?」と鈴木農相を追及した。

玉川徹氏
鈴木農相は、これに対し、「私は元に戻したいとは思っていません。現場からよく聞くのは(政策が)コロコロ変わるということ。今年、石破総理が増産とおっしゃって、私が来年、需要に応じた生産と申し上げていることが転換と取られたら、皆さんのとらえ方次第だと思います」と説明。
続けて「私がどう変えたいといったら先をちゃんと示していくということ。10年先がこうなる。だからこっちに向かって徐々に生産現場は一緒に行きましょうということを今までそういうことがなかった。来年、再来年どうしようということばかり発信してきた。先を見通せる農政、10年先も作っていくということをやりたい」と主張した。
鈴木農相は23日の産経新聞のインタビューの中で、石破茂前政権の小泉進次郎前農相(44)が進めた農政からの転換の方針と、コメ政策の方向性を語っていた。
前政権が掲げた「需要に応じた増産」に対し、増産方針からの転換を強調し、「今年は生産現場の増産により店頭にコメが並ばない状況ではない。来年は需要をどんと伸ばすのは難しく、今年のように増産というふうにはならない」とコメント。
また、備蓄米の随意契約放出策の見直しを示唆し、小泉氏が立ち上げた「米対策集中対応チーム」については、「いつまでも随意契約の備蓄米の放出があるわけではない。必要に応じて解散ということになるだろう」と話し、「生産現場はずっと増産をするという方向を出されたことに戸惑いを覚えている。来年はコメ余りになって米価が暴落するという心配がある」と需要に応じた生産へのシフトを明確にしていた。
27日のモーニングショーの中では、玉川氏が、「兼業農家という票を守ってきたのではないか。守るべきはなんだと考えているのか。票を守るための農政なのか、農業生産を守るための農政なのか。守るべきはなんなんですか」と問うと、鈴木氏は「守るべきはこの国の食糧生産です。それ以上でも以下でもありません。私は票のために何かをするということは一切いたしません」とキッパリ。
産経新聞の取材でも、「価格はマーケットで決まるもので、政府が言うべきものではない。ただ今後は消費者や事業者の声を把握し、需要のある価格帯を分析して、生産現場に伝える取り組みは行う」と一貫したコメントをしている。
「将来の総理候補」話題の鈴木農相の素顔と注目の訓示
注目の鈴木農相は、23日に職員に対して行った着任の訓示も話題になっており、X上では、「モーニングショーでも話題の鈴木憲和・農水大臣、これ確実に将来の総理大臣候補だろ」「鈴木憲和農林水産大臣の職員訓示がめちゃよい。責任を背負うのがトップの役割。少しずつ日本は変われるかもしれない」などの書き込みが散見される。
鈴木農相が23日の訓示で語っていた主な内容は次の通り。
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20年前、農林水産省に入省しましたが、そんな私が今この場で皆さんの前でお話をすることができるのは、これまでご指導いただいた農水省職員としての先輩方、同期の皆さん、また後輩の皆さん、皆さんがいて今の私がおります。
どんなに正しい、どんなに理想的な政策であったとしても現場にいる人の心が動かなければ、この国の良い姿は成し遂げることができないという風に思っております。現場に出向くということではなくて、現場にいる人の気持ちに立って、私たちは取り組もうではありませんか。
時には政治からの「これはないよね」という要求があるかもしれません。世論の皆さんからの「それはないよね」と思う世論になるかもしれません。それでも私たちは20年先から今を振り返ったときにあの時の私たちの行動は正しかった、あの時の正義感は間違っていなかった、そういうふうに思えるような判断を一人一人の皆さんにやっていただきたいというふうに思っています。
ぜひ政務三役とも皆さん正義感を持って戦っていただけたらと思いますし、「政治の圧力に屈しない、こういう農林水産行政を目指そうではありませんか」と政治家の私が言うのはあまり説得力がありません。
「すべての責任は私が背負います」
ぜひ農林水産省の全国の職員の皆さんこれまでのマインドを変えてください。日本は今長い間のデフレからインフレに変わろうとしています。多くの国民の皆さんがこの局面の転換の中でマインドをどうやって変えていけるか、まさに今この過渡期にあります。
様々な対策は政治が責任を持って、皆さんと一緒にやらなければなりません。ただその第一歩目に必要なのは、職員の皆さんと私たち自身のマインドの転換だというふうに思っています。
今まではこうでした、補助の上限はこれでした、財務省が…こういう壁を全部乗り越えていこうではありませんか。すべての責任は私が背負います。ぜひ皆さんと一緒にこの国の将来のために前に進んでいきたいと思いますので、どうかこれからよろしくお願い致します。政治の圧力に屈しない農林水産行政を目指そうではありませんか。
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■鈴木憲和(すずき・のりかず) 1982年1月30日生まれ。東京都出身。第73代農林水産大臣。衆院議員(5期)。開成高校を経て2005年に東京大学法学部を卒業。同年、農水省に入省。2012年農水省を退職し、父の故郷の山形へ。2012年12月に第46回衆議院議員総選挙で山形2区から初当選。2016年には、環太平洋連携協定(TPP)の承認案などの採決で投票を棄権した。これは初当選時にTPP反対を訴えたことが理由で、「賛成できなかった」と語った。2018年に外務大臣政務官、2022年に自民党年局長、2023年に農水副大臣に就任し、経験を積んだ。家族は、妻・息子(2人)。座右の銘は「現場が第一」。
■玉川徹(たまがわ・とおる) 1963年生まれ。宮城県出身。コメンテーター。1987年に京都大学農学部農業工学科を卒業、1989年に京都大学農学部修士課程修了し、テレビ朝日に入社。「内田忠男モーニングショー」「サンデープロジェクト」「スーパーモーニング」などを担当し、2023年に同局を定年退職した。現在は、「羽鳥慎一モーニングショー」のレギュラーコメンテーターなどを務めている。著書は「税金返せ!」「化学物質汚染列島」「ニッポンの踏み絵 官僚支配を駆逐する五つの改革」など。
(zakⅡ編集部・小野田聡)