待望の映像化で絶対見てほしい、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」3つの超テクノロジー<編集長が語る「閃光のハサウェイ」>

30年夢見た「閃光のハサウェイ」映像化に感涙, この時代ならでは!シンプル系MSと恐竜系MSの共演が斬新, 「モビルスーツは空を飛べない」という長年のテーマに挑んだ革新作, 「閃光のハサウェイ」に登場する、3つの夢のテクノロジー, 伝説の名シーン「Ξガンダムは、音速を超えた。」はどう映像化される?, 1/30公開「閃光のハサウェイ キルケーの魔女」は、オリジナル展開に期待

「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」が公開中

1月30日、ついにシリーズ映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」が公開された。WEBザテレビジョンでは、本作の公開を記念して総力特集を展開。シリーズ第2章となる今回は、ガンダム好きが高じてKADOKAWAに入社したという月刊ザテレビジョン編集長が、モビルスーツにフォーカスして本作の魅力を語ります。

30年夢見た「閃光のハサウェイ」映像化に感涙

今回は待望の第2章が公開された「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」について「月刊ザテレビジョン」編集長の本田が紹介させていただきます。1作目「機動戦士ガンダム」から最新作まで網羅している筋金入りのガンダムファンです。

「ガンダム」といえば、大人の鑑賞に堪える世界観やキャラクター、名台詞の魅力にハマる方が多いですよね。私ももちろんそれらに魅了されている一人ですが、それ以上にとにかくモビルスーツ(以下MS)のマニアです。各種資料で紹介される各MSの情報やスペックをくまなく暗記していたクチです。

一例としては、1985年に出版された「機動戦士Zガンダム大百科」で、MSやモビルアーマーの中で宇宙空間でのスピード1位はメッサーラでマッハ80、2位がZガンダムでマッハ40と紹介されていたのですが、当時9歳だった自分はこれは間違っていると周囲の子に主張していました。なぜなら、メッサーラは全備重量89.1tでスラスター総推力が96,000kg。それに対しZガンダムは全備重量62.3tでスラスター総推力112,600kgなので、Zガンダムのほうが速いか、もしくは木星の重力を振り切るメッサーラの総推力はもっと大きいはずだと。周囲の子供はスペックなんて気にせずに単にアニメの鑑賞を楽しんでいたので、この話は全く響いていなかったですが。

そんなMSマニアの自分が中学生の時に夢中になった小説が「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」でした。地球連邦の英雄ブライト・ノア艦長の息子ハサウェイが密かに反地球連邦運動のリーダーになっているという設定や衝撃のラストで話題を呼んだ作品です。それに加えて、他作品とは一線を画すデザインのMSが、この作品特有の戦闘シーンを展開する点が大きな魅力です。この戦闘シーンを映像化してほしいと30年にわたり願ってきたので、映画の制作が発表された時は快哉を叫びました。そして2021年、ついに公開された映画第1章は想像を超えてきました。

ここでは、映画第2章「閃光のハサウェイ キルケーの魔女」公開を前に改めて、MSマニアの視点でシリーズの魅力をお話ししたいと思います。

この時代ならでは!シンプル系MSと恐竜系MSの共演が斬新

ご存知のファンも多いと思うのですが、ガンダム世界に登場する人型の機動兵器MSのデザインテイストや機体サイズは時代によって変遷しています。1980年代後半には「恐竜的進化」と呼ばれる大型化・重武装化のトレンドがありました。とりわけ1987~1990年に『モデルグラフィックス』誌に連載された小説&フォトストーリー「ガンダム・センチネル」ではそれが極まり、Ex-Sガンダムやゼク・ツヴァイのように、「もはや普通に歩けないでしょう」とツッコみたくなるような重武装MSが多数登場しました。

その一方で同時期の1988年に劇場公開され大ヒットした「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の登場MSは「機動戦士ガンダム」に戻ったようなシンプルな人型兵器のデザイン。つまり1980年代後半は大きく異なる2つのデザイン系統が並行して走っており、どちらにもファンが付いていました。

そんなさなかの1989年に出版されたのが「閃光のハサウェイ」で、この作品はいわばハイブリッド。両系統のデザインが共存しています。2021年の映画で初めて「閃光のハサウェイ」のMSが動く姿を見たわけですが、映像だと戦い方や空中機動の違いも加わり余計に両系統の対比を楽しめます。

一般兵が搭乗する量産型MSグスタフ・カールやメッサーは「逆襲のシャア」系のシンプル路線。武器もビーム・ライフルやビーム・サーベルといった旧来のもので、大気圏内では飛行できないためサブフライトシステム(MSを乗せて飛ぶ円盤のような兵器)を使用します。

対して連邦のエースパイロット、レーン・エイムの乗機ペーネロペーは「針の山」とも「鳥の怪物」とも言えるようなデザイン。重武装すぎる恐竜系です。そして主人公ハサウェイが駆るΞ(クスィー)ガンダムもペーネロペーほどではないにせよ主役機としては禍々しい異形です。

サイズも、「機動戦士ガンダム」のRX-78ガンダムが18m・60tだったのに対し、Ξガンダムは28m・80tとかなり大きい。(ペーネロペーは32.5m・112tでさらに大きい)Ξやペーネロペーの巨大さや、全身各部に突起のあるデザインは、後述する飛行テクノロジー「ミノフスキー・クラフト」を稼働させ粒子を発振して荷電させるためと捉えています。

ちなみにΞガンダムのボディカラーは長い間紺色のイメージだったと思いますが、1989年に初めて世に出たイラストでは白だったのです。今回の映画では初出時と同じ白になっており、Ξガンダムの「本当の顔以外に胸部にも顔がある」という特徴的デザインが強調されています。

「モビルスーツは空を飛べない」という長年のテーマに挑んだ革新作

デザインの次は機能面に触れたいと思います。ガンダムファンの間では「閃光のハサウェイ」=「ミノフスキー・クラフト」というイメージが強いですよね。実際、原作小説の紹介文は「ミノフスキー・クラフト搭載のΞガンダムが紺碧の空に乱舞する―」でした。

1979年に放送開始された第1作「機動戦士ガンダム」の第9話「翔べ!ガンダム」以来、「MSは大気圏内では自力飛行できない」というテーマが繰り返し描かれてきました。飛行機などと異なり人型であるMSは揚力を得られず、空気抵抗もあり飛べないわけです。この弱点を克服するためMSはサブフライトシステムに乗ったり、一部の機体は飛行形態に変形します。

ところが「閃光のハサウェイ」では“世界で2機だけ”、変形やサブフライトシステムに頼らずに自力飛行できる機体が登場します。それがΞガンダムとペーネロペーです。この重力から解き放たれた2機の特別感は際立っており、単機で戦局を変えるスーパーマシンとして描かれています。

この2機が大気圏内を飛行できるのは、ガンダムファンにはおなじみの「ミノフスキー・クラフト」という技術で空中に浮遊する事が出来るから。詳細は割愛しますが、機体からミノフスキー粒子という特殊な粒子を空中に散布し、粒子に電荷をかける事によって見えない「力場」を形成し、その力場の上に乗っかる事でまるでホバリングのように機体が空中に浮かんだ状態を作る事が出来ます。

浮かぶために推力を使う必要が無いため、推力を全て移動に使う事が出来る。だから映画第1章で描かれたように、他を圧するスピードで飛び回れるわけです。

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空飛ぶモビルスーツを実現したペーネロペー。第1章「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」より

30年夢見た「閃光のハサウェイ」映像化に感涙, この時代ならでは!シンプル系MSと恐竜系MSの共演が斬新, 「モビルスーツは空を飛べない」という長年のテーマに挑んだ革新作, 「閃光のハサウェイ」に登場する、3つの夢のテクノロジー, 伝説の名シーン「Ξガンダムは、音速を超えた。」はどう映像化される?, 1/30公開「閃光のハサウェイ キルケーの魔女」は、オリジナル展開に期待

「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

「閃光のハサウェイ」に登場する、3つの夢のテクノロジー

今作は映像化までに30年以上かかっており、「飛行機がハイジャックされるシーンはどんな感じなんだろう?」「宇宙から送られてくるΞガンダムを高空でキャッチするシーンはどうなるんだろう?」など名場面に対するファンの期待が高まっていましたが、2021年に映画第1章が公開されると、見事なまでの映像化でファンをうならせました。

特に戦闘シーンは、あまりのリアルさと、空中戦のスピード感に驚いた方も多いのではないでしょうか。Ξガンダムとペーネロペーの目にも止まらぬドッグファイト、雨嵐のように放たれるミサイルとそれに対する回避運動は衝撃的でした。

「閃光のハサウェイ」には「ミノフスキー・クラフト」「ファンネル・ミサイル」「ビーム・バリア」と魅惑のテクノロジーが3つも登場するのですが、このうち2つが第1章で早くもお披露目されたわけです。

ファンネル・ミサイルは本作で初登場した兵器で、パイロットの意志で動かし敵に命中させられるミサイルです。その基となったファンネルはガンダム世界の特別な兵器で、パイロットの意志で自在に飛行させられる小型ビーム砲と言うべきものです。宇宙空間と違って大気圏内ではファンネルを自在に飛行させられないために、地球を舞台とする今作ではミサイルに変更しているのだと解釈しています。

また、ミノフスキー・クラフトを稼働させて粒子に電荷をかけるために大量の電力を消費するので、ファンネルのチャージで電力を消費しないようにミサイルにしているとも考えています。

第1章では夜間の戦闘でしたが、今後は昼間の戦闘シーンで“秘蔵兵器”としてのファンネル・ミサイルをよりはっきり視認できるのではないかと期待しています。

伝説の名シーン「Ξガンダムは、音速を超えた。」はどう映像化される?

まだ映像化されていない3つ目のテクノロジーが「ビーム・バリア」で、今後映像を見るのが本当に楽しみです。バリアというぐらいですから、本来はビームの壁を作って敵の攻撃や敵の侵入を阻止するものです。作中でも、この本来の用途で使われる事はあります。

一方、Ξガンダムだけの機能として、機体の進行方向にバリアを展開して空気抵抗を緩衝し、飛行速度を上げるという使い方があります。巨大で禍々しいフォルムのΞガンダムは普通に考えれば空気抵抗を受けまくりそうですが、バリアによってそれが大きく緩和されるわけです。

飛行機のような流線形ではないMSは大気圏内では飛行できないし、まして音速で飛ぶ事は出来ない。しかるにΞガンダムはミノフスキー・クラフトとこのビーム・バリアを併用する事によって音速を突破できる。・・・これが最高に燃える設定です。

富野由悠季監督による原作小説ではその瞬間を「Ξガンダムは、音速を超えた。」という端的かつ印象的なテキストで表現しています。このシーンが今後の映画でどのように表現されるのか? ビーム・バリアの幕に包まれて隕石や流星のように発光するのだろうか? 今からワクワクする気持ちが高まっています。

30年夢見た「閃光のハサウェイ」映像化に感涙, この時代ならでは!シンプル系MSと恐竜系MSの共演が斬新, 「モビルスーツは空を飛べない」という長年のテーマに挑んだ革新作, 「閃光のハサウェイ」に登場する、3つの夢のテクノロジー, 伝説の名シーン「Ξガンダムは、音速を超えた。」はどう映像化される?, 1/30公開「閃光のハサウェイ キルケーの魔女」は、オリジナル展開に期待

Ξガンダムのパイロット、ハサウェイ・ノア。第2章「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」より

1/30公開「閃光のハサウェイ キルケーの魔女」は、オリジナル展開に期待

以上のように、長いガンダム史の中でも特異なMSの魅力・テクノロジーの魅力が詰まった「閃光のハサウェイ」ですが、待望の映画では現代の最先端のアニメーション技術により、その魅力を余すところなく、あるいは想像を超えて映像化しています。

映画第1章では最後のハイライトシーンでのみ活躍したΞガンダムとペーネロペーも、1月30日(金)に公開される第2章キルケーの魔女」では存分に「紺碧の空を乱舞する」事でしょう。第2章はオリジナル展開が多く、原作しか知らない方も新鮮な感動を味わえると思います。皆様、ぜひ第1章もチェックした上で劇場に足を運ぶとより楽しめると思います。

30年夢見た「閃光のハサウェイ」映像化に感涙, この時代ならでは!シンプル系MSと恐竜系MSの共演が斬新, 「モビルスーツは空を飛べない」という長年のテーマに挑んだ革新作, 「閃光のハサウェイ」に登場する、3つの夢のテクノロジー, 伝説の名シーン「Ξガンダムは、音速を超えた。」はどう映像化される?, 1/30公開「閃光のハサウェイ キルケーの魔女」は、オリジナル展開に期待

「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」