池脇千鶴が語る『ばけばけ』フミ役「この先のトキを思い浮かべるだけでうるっときて涙があふれる」

高石あかりさん(高ははしごだか)主演・連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合/毎週月曜~土曜8時ほか)。明治時代を舞台に、怪奇文学作品集『怪談』で知られる小泉八雲の妻、セツをモデルにした物語。ヒロインの松野トキ役を高石あかりさん、夫で小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルにしたレフカダ・ヘブン役をトミー・バストウさんが演じ、怪談を愛する夫婦の何気ない日常を描きます。

【写真】トキに石をなげつけられ、激怒するフミの表情は…

トキの母、松野フミを演じるのが俳優の池脇千鶴さんです。

フミは、出雲大社の上官の家で育ち、出雲の神々の物語や生霊・死霊の話、目に見えないモノの話に詳しく、トキにもよくお話を聞かせてあげる。 優しくてしっかり者。トキの幸せを誰よりも願っています。

池脇さんがコメントを発表しました。

高石あかりは「すごく頼れる」

――ここまで演じられてきて、現場の雰囲気はいかがですか?

とにかく楽しい撮影現場です。こんなに楽しいのは初めてかもしれません。フミ自身が明るい人なのでそこに助けられているところもあり、撮影の合間の皆さんとの空気も「こんなにリラックスしていていいのかな?」と思うほど和やかです。高石あかりちゃんは物怖じしなくて、すごく頼れる方です。

私はあかりちゃんの胸を借りているところが、かなりあります。緊張でドキドキしながら現場に行っても、あかりちゃんがブレずに構えていてくれているから安心できるんです。

最近はクランクアップが近づいてきて、1日の撮影が終わると胸が詰まるような思いに駆られます。

(『ばけばけ』/(c)NHK)

「娘は娘」

――フミはトキとヘブンをどんな気持ちで見守っていると思われますか?

第14週でトキとおじじ様それぞれの恋がいっぺんに成就した時は、もう呆気にとられて夢なのか現実なのかわからないような状態でした。そのシーンの自分の顔が本当にほうけていたのを覚えています(笑)。

結婚の挨拶パーティーでヘブンさんがみんなの嘘について言及した時は、トキが隠したいなら隠していいし、親がでしゃばることじゃないと思っていました。きっとタエさんも同じ気持ちで親として一歩引いていたと思います。「娘は娘」というのが、タエとフミの分かり合っている部分ですね。

結婚を機に引っ越した武家屋敷は広く、コソコソ声も「コソコソになってないやろ!」とツッコミたくなるほど狭かった長屋住まいとは大違い。お芝居の距離感も変わりました。あかりちゃんが演じるトキも大人びてきて、なんだか遠く感じますね。子トキ(福地美晴)の頃から見守ってきて、現代の「友達親子」のように仲良く買い物に行ったりするのが楽しかったので、少し寂しさも感じます。

第18週でトキが石を投げられた時は、本当に腹立たしかったです。ヘブンさんと同じく、いち早く犯人を探してやり返しに行きたいぐらいの気持ちでした。トキ自身がヘブンさんのために我慢しているのに親である自分が邪魔してはいけないとぐっと堪えましたが、あんな勝手なことをされたら母親としては許せません。

本当は司之介を止めたい

――司之介とフミのシーンについてはいかがですか?

思いついたことをなんでもポンポン言う司之介を、フミは本当は止めたいんです。どぎついことをストレートに言わんといて!と(笑)。食卓のシーンなどでトキとヘブンさんの会話に口を出す司之介にも入らんといて!と思っていますが、フミがその会話に入ったら輪をかけておかしなこというのもわかっているから、もう黙ってようという気持ちですね。トキが「父上、それ違うから」みたいな感じで話を進めてくれるのが、頼もしいです。

司之介役の岡部さんとのお芝居も面白いです。根底に自分のセリフをきちんと覚えてちゃんと言わなくてはという気持ちはありますが、岡部さんが司之介として揺らがないから、私もフミとして好きにやらせてもらえています。岡部さんとのキャッチボールができている感じがしますね。

岡部さんだけでなく、あかりちゃんも小日向さんも、ひらめいたことを前向きにやってみる、お芝居に対するアクティブさがあります。私たちは本番の前のリハーサル段階で初めてお芝居と動きを出すのですが、そこで好きなことをやってみて、違うと思ったらやめるので、スタッフさんは困っているかもしれません(笑)。「ばけばけ」は受け止めてくれるスタッフさんがいるからこそ、成り立っています。

(『ばけばけ』/(c)NHK)

「涙があふれる」

――この先の見どころを教えてください。

私はこの先のトキを思い浮かべるだけでうるっときて涙があふれるほどの、「感慨深い」という言葉ではあらわせない気持ちになっています。

この取材を受ける直前に、あかりちゃんがこの先に放送する第22週のシーンのロケの話をしてくれました。

(『ばけばけ』/(c)NHK)

私は行っていないので「どうだった?」と聞いたら、「すごくいいシーンが撮れた」と話していたので視聴者の皆さんも楽しみになさっていてください。娘をこれからも応援していただけたら嬉しいです。

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朝ドラ通算113作目となる『ばけばけ』は、明治時代を舞台に、怪奇文学作品集『怪談』で知られる小泉八雲の妻、セツをモデルにした物語。ヒロインの松野トキ役を高石あかりさん、夫で小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルにしたレフカダ・ヘブン役をトミー・バストウさんが演じ、怪談を愛する夫婦の何気ない日常を描きます。

トキの父・司之介を岡部たかしさん、母・フミを池脇千鶴さん、トキの祖父 ・松野勘右衛門を小日向文世さん、ヘブンをサポートする錦織友一を吉沢 亮さんが演じます。脚本はふじきみつ彦さんが担当。主題歌は、ハンバート ハンバートの『笑ったり転んだり』。