自民党・鈴木貴子広報本部長が「バンキシャ!」に異議で論争 番組公式Xが謝罪

自民党の鈴木貴子広報本部長
15日放送の日本テレビ系「真相報道バンキシャ!」の内容をめぐり、自民党広報本部長の鈴木貴子衆議院議員がSNS上で異議を唱えた。衆院選で初当選した自民党新人議員の特集において、比例代表制度に関するナレーションが「不適切である」と指摘。これに対し社会学者の古市憲寿氏が反論するなど、選挙報道のあり方をめぐる議論が広がっている。その後、日テレば番組公式Xで謝罪した。
「当選意志がないかのような誘導」鈴木氏が指摘した番組内容

日本テレビ本社
問題となったのは、自民党の新人議員66人を特集したコーナー。番組では、比例代表単独(純粋比例)で当選した候補者が、選挙期間中に名前入りのタスキを使用していなかった場面に対し、「本来なら名前を売りたいであろうに、名前入りのタスキをかけていません」とのナレーションを流した。
これに対し鈴木氏は同日、自身のX(旧ツイッター)で、「新人議員のインタビューであたかも“当選する意志がなかった”かのように誘導するような構成に違和感を感じました」と投稿。衆議院の比例代表は政党名で投票する制度であるため、個人名を過度に強調しないのは「制度に沿った当然の対応」であり、他党の比例単独候補も同様であると説明した。その上で、「制度的背景を踏まえ(ない)描写」や、ナレーションの意図について疑問を呈した。

古市憲寿氏
日テレ側からの回答と鈴木氏の再投稿
放送から約1時間で鈴木氏の投稿は7800件以上の「いいね」を集めるなど大きな反響を呼んだ。その後、鈴木氏は再びXを更新し、番組の担当プロデューサーから連絡があったことを報告した。
鈴木氏によれば、番組側の回答は「いわゆる純粋比例の候補者も名前入りタスキをかけるという認識での構成だった」というものだった。これを受け、鈴木氏は「事実に基づいた取材と報道をお願いします」と伝えたとし、「取材を受けたら編集権・裁量は全てメディアに委ねられます。だからこそ、事実関係に基づいた取材と構成を切にお願いします」と結んだ。
古市憲寿氏の反論と問われる報道の正確性
一方で、この鈴木氏の言動に対し古市氏は自身のXで反論を展開した。古市氏は、個人名を出すことが有権者の誤解を招くという主張について「有権者を馬鹿にしすぎている」と批判。「比例代表であっても政治家になるのは個人なのだから、有権者が名前を知りたいと思うのは当然のこと」と持論を述べた。
さらに古市氏は、政治家が特定の番組名を挙げて指摘する姿勢について、「自由な報道を萎縮させることが、自民党広報本部長の仕事なんですか」と、政治的圧力につながる懸念を表明した。
番組公式Xが謝罪文
日テレの番組公式Xは15日夜、次のように謝罪文を公開した。
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真相報道バンキシャ!より
2月15日放送の「真相報道バンキシャ!」の中で、先の衆議院選挙の比例代表・北海道ブロックで当選した自民党の村木汀さんを取り上げた際、「選挙戦中の写真を見るとアピールしたいはずの名前が入ったタスキをつけていない」と指摘した上で、村木さんが「当選する可能性は低いと思っていました」などとコメントされていることを紹介しました。
村木さんは比例代表単独候補ですので、名前の入ったタスキはしないのが通常の運用でした。
こちらの認識不足で、あたかも村木さんが「当選する可能性は低いと思っていたから名前の入っているタスキをしていなかった」との印象を与えるような紹介をしてしまいました。
村木さんはじめ、関係の皆さまにおわびして訂正いたします。申し訳ございませんでした。
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村木氏は、今回の衆院選で最年少で当選した自民党公認の新人で14日、26歳の誕生日を迎えたばかり。中央選挙管理会による当選証書を付与では、「他の議員と比べて人生経験は浅いが、年齢は関係ない。国民の声を届けていけるよう精進したい」と記者団に話している。
北海学園大法学部卒業後、地元・岩見沢で訪問介護の会社に勤務。自民党北海道連入りし、青年局学生部長を務めていた。父は北海道議会議員の村木中氏。番組では「高市チルドレン」のテロップも流れていた。
高市首相率いる自民党が新人議員を多数当選させ大勝した今回の衆院選だが、その後の報道において、制度への理解や公平性が改めて問われる形となっている。
(zakⅡ編集部 霞蓮刃)