朝ドラ「風、薫る」三浦貴大「ぜひ嫌いになって」DV・酒乱夫の亀吉は「その時代の結婚観、男女の関係性象徴する役」

連続テレビ小説「風、薫る」の登場人物、奥田亀吉(三浦貴大)(C)NHK
現在放送中のNHK連続テレビ小説「風、薫る」(総合ほか)で、ヒロイン奥田りん(見上愛)の夫、奥田亀吉役の三浦貴大の芝居がドラマに緊張感を与え、りんが人生を再出発させる大きなきっかけとなっている。
亀吉はりんが住む村の隣町で明治時代になって運送業をはじめ、一代で財を成したやり手の実業家。老舗の店主たちからは冷ややかな目で見られている。りんが産んだのが女子だったことが不満で、育児や教育には無関心。酒癖が悪く、りんに手を挙げることもあった。そんな結婚生活に耐えられなくなったりんが娘の環(宮島るか)を連れて出奔すると、手下を使って執拗に捜しまわり、第19回(23日放送)では、上京していたりんの住まいを突き止め、留守の間に環をさらって連れ帰ってしまった。

奥田りん(見上愛)、亀吉(三浦貴大)(C)NHK
- 奥田亀吉は三浦貴大 キャラクター紹介(12)
現代であれば、DV、モラハラ、ストーカーなどと非難されても仕方ない亀吉という難役の第一印象は「この人あまり好きじゃない」だったという三浦は、店の格上げのために元家老の娘だったりんを嫁にもらったが、かえって劣等感が刺激され、被害妄想に近くなったのではと分析。「まっすぐな性格なので、前妻との息子と同じ歳であるりんと複雑な思いで向き合っているのかな」と役柄の心境に思いを巡らせている。
朝ドラ「風、薫る」とは?

奥田りん(見上愛)、亀吉(三浦貴大)(C)NHK
大関和と鈴木雅という実在した2人のトレインドナース(正規に訓練された看護師)をモチーフにした朝ドラ。激動の明治時代、まったく違う境遇に生まれ、それぞれ生きづらさを感じていた2人の女性が、未開の看護の道を切り開いていく姿を描く。見上愛と上坂樹里がダブル主演を務め、「あなたのことはそれほど」「病室で念仏を唱えないでください」「くるり~誰が私と恋をした?~」などの連ドラで知られる吉澤智子さんが脚本を書く。主題歌「風と町」を歌うのは、Mrs. GREEN APPLE。

奥田亀吉(三浦貴大)、りん(見上愛)(C)NHK
三浦貴大 コメント
――亀吉の人物像をどのように感じていらっしゃいますか?
「脚本を読んで、時代的に亀吉のような人間がいることは想像できますし、役として演じるのはおもしろいと思ったのですが、僕個人としては『この人あまり好きじゃないな』という印象でした……。
まずは当時のことを調べながら時代背景などを理解し、自分の中に落とし込んでいくことから始めました。
亀吉は飛脚から一代で運送業を成功させた人なので、ビジネスのセンスがある人だと思います。苦労もしたと思いますし、ここまでの道のりでは妬まれたり周りから妨害されたりしたかもしれません。
『奥田屋』を成功させるために元家老の娘・りんを妻に迎えるわけですが、いざ結婚してみると身分がない自分への劣等感が刺激され、それが被害妄想に近いものになってしまっている人ではないかと思います。
まっすぐな性格だとは思うので、前妻との息子と同じ歳であるりんと複雑な思いで向き合っているのかなと想像しています。
主人公のりんが新しい道へ向かっていくためのターニングポイントとして、その時代の結婚観や男女の関係性を象徴する役割を演じ切りたいので、見ている人には『亀吉をぜひ嫌いになってほしいな』という気持ちで演じています」