羽鳥慎一、本番直前にライバルを監視?「安住君は天才。突き抜けてる」玉川徹も驚愕した〝朝の顔〟の知られざる素顔

羽鳥慎一

午前8時。日本の「朝の顔」が入れ替わるその境界線で、知られざる〝秘密の研究〟が行われていた。23日に放送されたTOKYO FMのラジオ番組「ラジオのタマカワ」に、フリーアナウンサーの羽鳥慎一がゲスト出演した際のことだ。番組パーソナリティーであり、テレビ朝日系「羽鳥慎一のモーニングショー」のレギュラーコメンテーターとして羽鳥と毎朝共演している玉川徹氏が、羽鳥の生々しい〝裏側の顔〟を暴露した。

TBSの安住紳一郎アナウンサー

「あれだけ毒舌言って、批判もされない」

久米宏(左)と小宮悦子

「(羽鳥は)モーニングショーの番組が始まる前に、安住さんを見てるんだよ。いまだにだよ」

直前の時間帯で放送されるTBS系「THE TIME,」。この番組を仕切るTBSの安住紳一郎アナウンサーを羽鳥が自分の本番直前までチェックしているというのだ。「何で安住さん見るの?」と玉川氏に問われた羽鳥は、驚くべき本音を漏らした。

「勉強になるなぁと思って。あれだけ毒舌言って、人に嫌な思いをさせないで、批判もされない。人柄もあるんだろうけど。言い方とか細かいところを見ると、もう、天才だと思う。安住君はもう…突き抜けてますね、突き抜けてる」

徳光和夫(松永渉平撮影)

安住アナの「THE TIME,」(午前5時20分〜8時)が終わるのと同時に、羽鳥の「モーニングショー」(午前8時〜)が始まる。毎朝同じスタジオにいる玉川氏によって明かされたこの事実は、テレビの最前線で戦い続ける者だからこそ理解できる、プロフェッショナルとしての純粋な畏敬の念であり、最大級の賛辞だ。

玉川氏も「ツートップじゃないですか、この世界の。ツートップの片方がいまだにもう片方を常に研究している」と驚愕しきりだった。現在のテレビ界で、男性アナウンサーの「双璧(ツートップ)」がこの2人であることに異論を挟む者はいないだろう。しかし、彼らの魅力のベクトルとキャリア戦略は、見事なまでに対照的である。

「知性の毒」と「共感の涙」 相反する2つの頂点

フリーになれば数億円を稼げると言われながらもTBSに残ることを選び、現場の第一線に立ちながら役員待遇という現役アナウンサーとしては異例の地位にまで上り詰めた安住アナ。彼の持ち味は、圧倒的な語彙力と事前の猛勉強に裏打ちされた「支配力」だ。礼儀正しさの中に「ブラックユーモア(毒)」や「シニカルな視点」を忍ばせ、時に大物ゲストすら手玉に取る。羽鳥が「天才」と評した通り、毒を吐いても嫌われないギリギリのラインを見極める嗅覚は、他の追随を許さない。

一方、日本テレビからフリーランスへと転身し、各局の看板番組を歴任して確固たる地位を築き上げた羽鳥。彼の最大の武器は、視聴者の感情に同化する「圧倒的な共感力と涙」だ。自ら前に出て場を支配する安住とは対照的に、羽鳥は玉川氏のようなアクの強いコメンテーターの意見を柔らかく受け止める「究極の緩衝材(バランサー)」として機能する。

「少しひねくれているが、頭の切れる優秀な息子」の安住アナと、「誰に対しても気配りを忘れない、人情派の理想の婿」の羽鳥。アプローチは真逆だが、どちらも日本の朝には欠かせない存在だ。

「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」久米・徳光の血脈

「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」。米国の作家マーク・トウェインの言葉とされるこの格言は、現在のテレビ界における男性アナウンサーの勢力図に見事にあてはまる。

実はこの「毒と涙」のツートップの構図は、1980年代から2000年代にかけてテレビ界を席巻したレジェンド、「久米宏と徳光和夫」の構図と見事に韻を踏んでいるのだ。

「ザ・ベストテン」などでアナウンサーの常識を覆す軽妙なトークと皮肉を確立し、後にテレビ朝日系「ニュースステーション」で頂点を極めた久米宏さん(元TBS)。体制にも物怖じしないそのシニカルな視点は、間違いなく後輩である安住アナの「毒と知性」へと受け継がれている。

対する徳光和夫(元日本テレビ)は、「ズームイン!!朝!」や「24時間テレビ」(いずれも日テレ系)で全国のお茶の間の顔となり、生放送で号泣する姿でお茶の間の共感を呼んだ。羽鳥は日本テレビ時代、まさにこの2番組の司会を受け継いでおり、「日テレの人情派エース」の血脈を色濃く引いている。

「知性と毒で時代を斬るTBSの異端児」と、「涙と人情で視聴者に寄り添う日本テレビのエース」。時代が変わり、フォーマットが変わっても、お茶の間が求める「男性トップアナウンサーの2大極」の性質は不変と言えよう。久米さんと徳光が火花を散らしたように、安住アナと羽鳥が織りなす「知性と共感のコントラスト」は、これからも日本のテレビ界を牽引し、見事な韻を踏み続けるだろう。