ミャンマーを逃れタイで学ぶ学生、想定外の学費ピンチ トランプ政権の「アメリカ第一主義」の余波がここにも
〈ミャンマーの声〉
2021年に軍事クーデターが起きたミャンマーからタイに逃れ、大学に通う若者たちが苦境に陥っている。トランプ米政権の対外援助削減の影響で、学費を工面する見通しが立たないからだ。母国にも戻れない若者たちの支援に、日本の団体が動き始めている。(北川成史)
◆USAIDから援助を受ける予定だったNGOが資金難に
一般社団法人「ミャンマーの平和を創る会」が支援に動いているのは、タイ北部のチェンマイ大学やメーファールアン大学で、今年2年生になる19~22歳のミャンマー人男女5人。

チェンマイ大学で持続可能な開発を学ぶ学生の一人=「ミャンマーの平和を創る会」提供
ミャンマーからの避難民らを支援するタイのNGO「SAW」の援助で、米国の高卒認定資格「GED」を取得。この資格を認めるタイの大学に入学した。
入学後もSAWからの支援を想定していたが、2025年発足したトランプ政権が対外援助を担う政府機関「米国際開発局(USAID)」を解体。USAIDの援助を受ける予定だったSAWが資金難となった。
◆ミャンマー国軍が市民を弾圧、帰国も難しい状況
5人の学費は円換算で年40万~80万円前後かかり、各自で払うのは困難。一方、ミャンマーではクーデター後、国軍が反発する市民を弾圧。深刻な内戦になる中で徴兵制も始めたため、安全が保証されず、帰国も難しい。

チェンマイ大学で会計学を学ぶ学生の一人=「ミャンマーの平和を創る会」提供
例えば、5人のうち建築デザインを学ぶ女性(19)は、母親が国会議員だったため、クーデター後、安全を考えて母国を離れた。経済学を学ぶ男性(21)も民主化活動に関わっていたため、タイに逃れた。母国に戻れば拘束や徴兵のリスクがある。
◆5学生のために寄付金集め、目標は350万円
ミャンマーの平和を創る会はSAWからの要請を受け、5人のために寄付金集めを始めた。計350万円を目標にしている。
ミャンマー出身で同会の大槻美咲共同代表は「若者の未来が奪われてはならない。日本からできる支援にご協力を」と呼びかけている。寄付は30日まで、銀行振り込みで受け付けている。詳しくは同会のホームページから。

チェンマイ大学で学ぶ学生=いずれも「ミャンマーの平和を創る会」提供
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