「部屋が服だらけで困ってます。どうしたら減らせますか?」 25m²・6畳1Kに夫婦で暮らす"プロ"の回答が納得だった

ロスジェネ世代で職歴ほぼなし。29歳で交通事故にあい、晩婚した夫はスキルス性胃がん(ステージ4)で闘病中。でも、私の人生はこんなにも楽しい。なぜなら、小さく暮らすコツを知っているから。
先が見えない時代でも、毎日を機嫌よく、好きなものにだけ囲まれたコンパクトライフを送る大木奈ハル子の徒然日記。今回のテーマは「収納に入るだけの服を持つ」がテーマです。

東京都中央区、銀座のそばに古い街並みが色濃く残る一角に建つ、築50年以上のマンション。ワンルーム・25m²、たった6畳の限られた空間で、ミドルシニアの夫婦が預かり犬とともに静かに暮らしています。

【画像】25m²・6畳1Kに夫婦で暮らす筆者、キャリーケースやメタルシェルフを駆使した収納の様子

わが家にやってきた人たちが、揃って口にするのがこちら。

「洋服これだけしかないの? 少なすぎない?」

どうやら、訪れた人は例外なく、服の少なさに驚くようです。

とはいえ、「服を買うのを我慢している」ということはありません。気に入った服は、迷わず買っています。それでも少ない枚数を保てているのには、理由があります。今回は、狭小住宅での洋服事情についてお届けします。

服は「入る分だけ」持つ、6畳1K2人暮らしの収納ルール

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6畳1Kのわが家。作り付けの収納スペースはヌックの下段と天袋のみ(写真:筆者撮影)

我が家のクローゼットは、押し入れを改造した1畳分のヌック(小上がりになった半個室)のすみっこ。ここに25枚ほどのトップス(上着)をハンガーにかけて、収納しています。これで2人分です。

下着やボトムスは、メタルシェルフに大きめの缶を並べ、ジャンル別に収納。缶に入る量だけ持つと決めておけば、それ以上は物理的に増やせません。

靴下は夫婦で赤のハイソックスを共有、パジャマのズボンは各自2本ずつ。興味のない部分は最小限でまわす&固定化することで、荷物は増えません。毎日の「何を着るか」という小さな選択が減るのも、大きなメリットです。

シーズンオフの服は、大きめサイズ(82L)のキャリーケースに収納。このケースは、引き出しであり押し入れであり、「持てる量の上限」を可視化する装置でもあります。ファスナーが閉まらない時点で、持ちすぎのサイン。

無理に押し込まず、衣替えのタイミングで見直す。「ここに入りきらない分は持たない」と決めれば、迷いはありません。お気に入りから順に詰め、入りきらなかった分は手放す。部屋の広さに関係なく、収納量に見合う分だけ持つことが、すっきり暮らすコツです。

服が増えると部屋が荒れる、因果関係について

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下着やボトムスは、メタルシェルフに並べたマーガリンの缶に投げ込み収納している(写真:筆者撮影)

「部屋が服だらけで困っています。どうしたら減らせますか?」

小さく暮らす発信をしていると、よくこうした相談を受けます。

気の利いたテクニックを提示できればよいのですが、残念ながら答えはシンプルです。持ちすぎをやめること。これに尽きます。

収納スペースを超えた物量は、暮らしを荒らします。詰め込みすぎた服は取り出しづらく、片付けにくい。そうなると服を戻すのがおっくうになり、部屋のあちこちに出しっぱなしになります。

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エースの82Lキャリーケースは、大きめサイズ。隣は12kgのゴールデンドゥードルこうちゃん(写真:筆者撮影)

朝はソファーに積まれた洗濯物の山から服を選ぶ。クローゼットの中の服は眠ったまま。ワードローブの記憶があやふやになって、同じような服をまた買い足してしまう。これにて「片付かない。服は沢山あるのに、いつも同じ服ばかり」という、負の永久機関の完成です。

これは汚部屋育ちで、整理整頓を教わることなく育った私の実体験なのですが、思い当たる方も多いのではないでしょうか。持ち物の量が収納を上回っている限り、どんな工夫も機能しません。

服の数が少なくても回る、暮らしの条件とは

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洋服はイケアのハンガーレール(699円)にひっかけている(写真:筆者撮影)

ただし、この暮らし方には前提があります。わが家は日常的にフォーマルな装いを求められる場面がほとんどありません。

夫は60代半ばでリタイア済み。スーツは1着だけ残して手放しました。フリーランスライターの私も、仕事用の服はジャケット1枚だけ。取材や打ち合わせは、カットソーとカラーパンツにジャケットを羽織って乗り切っています。

当然ながら、これは誰にでも当てはまる方法ではありません。制服やスーツが必要な仕事であれば、季節やTPOごとに必要な服は増えます。服装の自由度が高い暮らしだからこそ成立している面も大きく、単純に数だけをまねすると、かえって不便になることもあります。

20年同じTシャツを着続けている話

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20年近く着続けている、グーニーズのドクロ(片目のウィリー)柄Tシャツ。そろそろ手に入らなくなってきたので、2025年に新柄のグーニーズTシャツを2枚追加(写真:筆者撮影)

さらに言えば、私の服選びはかなり偏っています。大のTシャツ好きで、気に入った柄は何度着ても飽きません。流行よりも「同じものを着続ける」ほうが性に合っています。そのため、気に入ったものは複数枚購入します。

なかでも長く愛用しているのが「グーニーズ」のTシャツ。20年ほど前に3枚買い、着倒しては入れ替えを繰り返してきました。今でもフリマサイトで状態の良いものを見つけて補充しては、交換を繰り返し、現役で着ています。

こうなってくると、愛着もひとしお。いつの間にか人生の相棒のような存在になってきました。いつの間にかSサイズだったTシャツがLサイズになったあたりに、時の流れを感じます。

こだわりが強いがゆえに、なかなか気に入ったTシャツが見つからないのが悩みだったのですが、2026年になってから「これはいいな」と思う柄のものが次々と発売され、この春だけで10枚以上Tシャツが増えました。

もちろん、浮かれて増やしっぱなしにはしません。「席替え」をして、定員オーバーは防いでいます。

部屋をすっきりさせる、一番簡単な方法

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シーズンオフの服は、大きめサイズのキャリーに収納している。先日の衣替えで冬服をパッキング(写真:筆者撮影)

服を減らすというと、我慢や節制を想像しがちですが、実際は違います。収納に合わせて量を決めるだけ。今の住まいは極端に狭いため、洋服の枚数も絞られていますが、もし広い部屋に引っ越せば、服は自然に増えるはずです。

狭いからといって、おしゃれをあきらめているわけではありません。限られた中で選び抜いた服だけが残っているので、少ないなりに楽しめています。暮らしの快適さは、広さよりも持ち方次第です。

家の中を見渡すと、想像以上に多くの割合を占めているのが洋服です。ショッピングモールに行けば、安い服がわんさか売っていて、ついつい増えてしまいます。さらにかさばりやすく、片付けにくい、気づけばクローゼットを占領している、厄介な存在なのです。

だからこそ、荷物を減らしたいなら、まずはクローゼットから。収納に収まる分だけを持つ。このシンプルなルールだけで、部屋は驚くほど整います。

【もっと読む】「狭小住宅が若者に大人気!」とメディアが盛んに報じているが…25m²・6畳1Kに夫婦で暮らす"プロ"が警鐘を鳴らすワケ では、昨今メディアが持て囃している狭小住宅の問題点について、大木奈ハル子さんが自身の体験をもとに綴っている。