「部屋が服だらけで困ってます。どうしたら減らせますか?」 25m²・6畳1Kに夫婦で暮らす"プロ"の回答が納得だった
東京都中央区、銀座のそばに古い街並みが色濃く残る一角に建つ、築50年以上のマンション。ワンルーム・25m²、たった6畳の限られた空間で、ミドルシニアの夫婦が預かり犬とともに静かに暮らしています。
【画像】25m²・6畳1Kに夫婦で暮らす筆者、キャリーケースやメタルシェルフを駆使した収納の様子
わが家にやってきた人たちが、揃って口にするのがこちら。
「洋服これだけしかないの? 少なすぎない?」
どうやら、訪れた人は例外なく、服の少なさに驚くようです。
とはいえ、「服を買うのを我慢している」ということはありません。気に入った服は、迷わず買っています。それでも少ない枚数を保てているのには、理由があります。今回は、狭小住宅での洋服事情についてお届けします。
服は「入る分だけ」持つ、6畳1K2人暮らしの収納ルール

6畳1Kのわが家。作り付けの収納スペースはヌックの下段と天袋のみ(写真:筆者撮影)
我が家のクローゼットは、押し入れを改造した1畳分のヌック(小上がりになった半個室)のすみっこ。ここに25枚ほどのトップス(上着)をハンガーにかけて、収納しています。これで2人分です。
下着やボトムスは、メタルシェルフに大きめの缶を並べ、ジャンル別に収納。缶に入る量だけ持つと決めておけば、それ以上は物理的に増やせません。
靴下は夫婦で赤のハイソックスを共有、パジャマのズボンは各自2本ずつ。興味のない部分は最小限でまわす&固定化することで、荷物は増えません。毎日の「何を着るか」という小さな選択が減るのも、大きなメリットです。
シーズンオフの服は、大きめサイズ(82L)のキャリーケースに収納。このケースは、引き出しであり押し入れであり、「持てる量の上限」を可視化する装置でもあります。ファスナーが閉まらない時点で、持ちすぎのサイン。
無理に押し込まず、衣替えのタイミングで見直す。「ここに入りきらない分は持たない」と決めれば、迷いはありません。お気に入りから順に詰め、入りきらなかった分は手放す。部屋の広さに関係なく、収納量に見合う分だけ持つことが、すっきり暮らすコツです。
服が増えると部屋が荒れる、因果関係について

下着やボトムスは、メタルシェルフに並べたマーガリンの缶に投げ込み収納している(写真:筆者撮影)
「部屋が服だらけで困っています。どうしたら減らせますか?」
小さく暮らす発信をしていると、よくこうした相談を受けます。
気の利いたテクニックを提示できればよいのですが、残念ながら答えはシンプルです。持ちすぎをやめること。これに尽きます。
収納スペースを超えた物量は、暮らしを荒らします。詰め込みすぎた服は取り出しづらく、片付けにくい。そうなると服を戻すのがおっくうになり、部屋のあちこちに出しっぱなしになります。

エースの82Lキャリーケースは、大きめサイズ。隣は12kgのゴールデンドゥードルこうちゃん(写真:筆者撮影)
朝はソファーに積まれた洗濯物の山から服を選ぶ。クローゼットの中の服は眠ったまま。ワードローブの記憶があやふやになって、同じような服をまた買い足してしまう。これにて「片付かない。服は沢山あるのに、いつも同じ服ばかり」という、負の永久機関の完成です。
これは汚部屋育ちで、整理整頓を教わることなく育った私の実体験なのですが、思い当たる方も多いのではないでしょうか。持ち物の量が収納を上回っている限り、どんな工夫も機能しません。
服の数が少なくても回る、暮らしの条件とは

洋服はイケアのハンガーレール(699円)にひっかけている(写真:筆者撮影)
ただし、この暮らし方には前提があります。わが家は日常的にフォーマルな装いを求められる場面がほとんどありません。
夫は60代半ばでリタイア済み。スーツは1着だけ残して手放しました。フリーランスライターの私も、仕事用の服はジャケット1枚だけ。取材や打ち合わせは、カットソーとカラーパンツにジャケットを羽織って乗り切っています。
当然ながら、これは誰にでも当てはまる方法ではありません。制服やスーツが必要な仕事であれば、季節やTPOごとに必要な服は増えます。服装の自由度が高い暮らしだからこそ成立している面も大きく、単純に数だけをまねすると、かえって不便になることもあります。
20年同じTシャツを着続けている話

20年近く着続けている、グーニーズのドクロ(片目のウィリー)柄Tシャツ。そろそろ手に入らなくなってきたので、2025年に新柄のグーニーズTシャツを2枚追加(写真:筆者撮影)
さらに言えば、私の服選びはかなり偏っています。大のTシャツ好きで、気に入った柄は何度着ても飽きません。流行よりも「同じものを着続ける」ほうが性に合っています。そのため、気に入ったものは複数枚購入します。
なかでも長く愛用しているのが「グーニーズ」のTシャツ。20年ほど前に3枚買い、着倒しては入れ替えを繰り返してきました。今でもフリマサイトで状態の良いものを見つけて補充しては、交換を繰り返し、現役で着ています。
こうなってくると、愛着もひとしお。いつの間にか人生の相棒のような存在になってきました。いつの間にかSサイズだったTシャツがLサイズになったあたりに、時の流れを感じます。
こだわりが強いがゆえに、なかなか気に入ったTシャツが見つからないのが悩みだったのですが、2026年になってから「これはいいな」と思う柄のものが次々と発売され、この春だけで10枚以上Tシャツが増えました。
もちろん、浮かれて増やしっぱなしにはしません。「席替え」をして、定員オーバーは防いでいます。
部屋をすっきりさせる、一番簡単な方法

シーズンオフの服は、大きめサイズのキャリーに収納している。先日の衣替えで冬服をパッキング(写真:筆者撮影)
服を減らすというと、我慢や節制を想像しがちですが、実際は違います。収納に合わせて量を決めるだけ。今の住まいは極端に狭いため、洋服の枚数も絞られていますが、もし広い部屋に引っ越せば、服は自然に増えるはずです。
狭いからといって、おしゃれをあきらめているわけではありません。限られた中で選び抜いた服だけが残っているので、少ないなりに楽しめています。暮らしの快適さは、広さよりも持ち方次第です。
家の中を見渡すと、想像以上に多くの割合を占めているのが洋服です。ショッピングモールに行けば、安い服がわんさか売っていて、ついつい増えてしまいます。さらにかさばりやすく、片付けにくい、気づけばクローゼットを占領している、厄介な存在なのです。
だからこそ、荷物を減らしたいなら、まずはクローゼットから。収納に収まる分だけを持つ。このシンプルなルールだけで、部屋は驚くほど整います。