小島よしおが「ひとりっ子ときょうだいがいるのは、どっちがいい?」という小5の疑問に、「これでいいのだ」が大事と伝えるワケ

「ひとりっ子ときょうだいがいるのは、どっちがいい?」という相談を送ってくれたのは、小学5年生のひろしちゃんピーヤ。数多くの子ども向けライブを開催し、子どものお悩み相談本の第2弾 『小島よしおのボクといっしょに考えよう2 小学生のお悩み相談室』(朝日新聞出版)を出版した小島よしおさんが、さまざまな悩みや疑問に答えるAERA with Kids+の本連載。小島さんは、これは「現代っ子ならではの鋭い視点かもしれない」と感心します。それぞれのいいところや、ぜひもっと研究してみてほしいと話す理由を教えてもらいました。

【相談107】

 ひとりっ子ときょうだいがいるのどっちのほうがいい?(ひろしちゃん・小学5年生)

【よしおの答え】

 ひろしちゃんピーヤ、ひとりっ子ときょうだいの疑問を相談してくれてありがとう! よしおにはお兄ちゃんがいて、よしおの息子はひとりっ子なんだけど、どっちがいいかは想像したことがなかったなあ。

 ひと昔前はきょうだいがいる子も多かったから、「ひとりっ子」と「きょうだいがいる子」を比べる視点ってすごく現代的な感じがする。社会をよく見ているからこそ出てくる疑問かもしれないなあって感心したよ。ひろしちゃんは洞察力があるね!

 周りの人にも聞いてみたんだけど、聞けば聞くほどどっちにも良いところが出てきてね……。どちらがいいかは決めきれなかった。だからひろしちゃん、ひとりっ子ときょうだいのいいところを、よしおと一緒に考えてくれる?

■ひとりっ子ときょうだいがいる子、どう違う?

 まずは、よしおの周りの人の経験談を紹介するね。ただ、これはあくまでごく一部の人の意見。すべての人にあてはまるわけじゃないことを頭の片隅に置きながら読んでね。

 ひとりっ子は、その家で子どもは一人だからかけられるお金が多くなるという意見が多かったよ。欲しいものを買ってもらいやすかったり、やりたい習い事をやらせてもらいやすかったり。よしおは自転車とかお兄ちゃんのおさがりだったから、新品を買ってもらえるのはいいなあと思ったよ。

 それから、家の中できょうだいに邪魔されずに過ごせるのもうれしいポイントだっていう意見もあった。ひとりでじっくり物事に取り組めるから、自分の世界に没頭できそうだね。その結果、ユニークな発想を持てるようになるかも、って話になった。ひとりに慣れているから、寂しさを感じにくいとも言っていたよ。

 いっぽう、きょうだいがいる人は「仲直りがうまくなった」って言っていた。これは4人きょうだいの上から2番目だった人に聞いた話。お姉ちゃんと2人のころはよくケンカしていたけど、下のきょうだいが生まれてからは争わなくなったんだって。人との距離の取り方が上手になったって話していた。4人で一緒にうまく生活していかなきゃって本能的に思うのかもね!

 それから、学校のウラ話やこれは気をつけて!っていう「リアルな口コミ」が手に入るのも利点。たしかにお兄ちゃんやお姉ちゃんからの情報は間違いないから、絶対役に立つ!

 習い事に関しては、一番上のきょうだい(長男、長女)は、けっこういろいろやらせてもらえたけど、2番目以降は、子どもが増えてお金がかかる分、思うようにやらせてもらえなかったという人もいた。でも、下の子は上の子の経験から厳選された良いものだけをチョイスできるメリットもある。「あそこの塾よりこっちの塾のほうが教え方がうまいからこっちにしよう」とか。ショートカットで近道できるのはお得だよね!

■研究テーマにしたら面白いかも!

 こうしてそれぞれのいいところを見てみると、よしお的には「どっちもいいな!」って思ったよ。同時に、これは現代社会にするどくメスを入れる、すごい「ギモン」なんじゃないかって気がしてきた。このテーマでいろんな人に調査してみたら、おもしろい研究ができるんじゃないかな?

 たとえば、ひろしちゃんの周りの友だちにアンケート調査をするんだ。きょうだいの人数を聞いて、いいところや嫌なところ、満足度なんかを聞くんだ。ここでぜひおすすめなのが、大人の視点も入れること。友だちの親や、学校や習い事の先生なんかに話を聞いて、いろいろな世代の人の意見を取り入れてみてほしいな。夏休みの自由研究にもなりそうだね!

 ちなみに、よしおが小学生のころはきょうだいがいる人が多かったかも。よしおのおじいちゃん世代は5〜6人きょうだいが普通だったらしい。現代は、出生率の低下や少子化の影響もあるのかな……? 「ひとりっ子」って言葉はいつ生まれたのかな……? う〜ん、どんどん探究心に火がついてきちゃったよ! 

■心に留めておきたい「バカボンマインド」

 いろいろ話してきたけど、ひろしちゃんはどう考えたかな? どっちがいいかの答えはおそらく人によって違うと思うんだけど、ひとつよしおが伝えておきたいことがあるんだ。それは、「今の自分の環境をいいと思えることに目を向けたい」ってこと。ひろしちゃんがなんでこの相談をしてきてくれたのかはわからないけど、もしきょうだいとの関係で悩んでいたり、ひとりっ子であることに悩んでいたりしたら、ぜひこれから話すことを聞いてほしい。

 そもそもきょうだいがいるかいないかは、親の考えも家族の状況も大きく関係していると思うんだ。「うちはひとりで十分」とか「3人はほしい」とかそれぞれの家庭で考え方が違うから、環境を変えることは難しい。もし家族プランがあったとしてもプラン通りにいくわけじゃない。子どもを産むのはそもそも命がけの行為だし、子どもができるかできないかも、いろーんな要因がある。

 自分の力ではなかなか変えられないときは、バカボンのパパのセリフでもおなじみの「これでいいのだ!」っていう精神が大事なんじゃないかな、って思う。よしおは今まで、きょうだいがいてよかったことも「なんだよ」って思うこともあった。でも、よしおはお兄ちゃんと2人きょうだいでよかったって思えるようにしたいな、って思う。実際いてよかったな!って思うし。よしおのお兄ちゃんにもそう思ってもらえるような行動をしていきたいと思っているよ。

 自分のこと、周りのこと、ほかの世代の人のこと……ひろしちゃんのおかげで、いろんな人の立場を想像できたよ。すばらしい問いかけをありがとう! 素朴な疑問に着目できるその感性は宝物。ずっと大事にしてね。さらに調べてなにかわかったらぜひ教えてほしいな!

 ……って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?

(構成/布施奈央子)

〇小島よしお(こじま・よしお)/1980年、沖縄生まれ千葉育ちのお笑い芸人。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。「そんなの関係ねぇ!」でブレーク。2020年4月からYouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」で子どもの学習を支援する動画を公開。キッズコーディネーショントレーナーの資格を持ち、子ども向けのイベントを多数開催している。この連載をまとめた『小島よしおのボクといっしょに考えよう』(朝日新聞出版)、新刊『小島よしおのボクといっしょに考えよう2』(朝日新聞出版)

が4月20日に発売。

【質問募集中!】

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