決まった時間にカロリーを厳しく制限する「断続的断食」のより簡単な代替手段が研究で明らかに
「36時間断食して次の12時間で食べる」「週3日だけカロリー制限する」など、断食を行う時間と制限された食事を行う時間を繰り返す「断続的断食/間欠的断食」と呼ばれるダイエット法がオススメされることがあります。断続的断食は減量だけではなく代謝の促進に効果的とされていますが、断食のルールを継続することは難しいと感じがちです。イギリスのサリー大学で栄養学を研究する専門家が、断続的断食でカロリーを厳しく制限するよりも簡単で同じような効果を得られるダイエット法に関する研究結果を解説しています。
Isolating the acute metabolic effects of carbohydrate restriction on postprandial metabolism with or without energy restriction: a crossover study | European Journal of Nutrition
https://link.springer.com/article/10.1007/s00394-025-03646-5
Intermittent fasting: is it the calories or carbs that count?
https://theconversation.com/intermittent-fasting-is-it-the-calories-or-carbs-that-count-254752

断続的断食ダイエットには、1日1食しか食べない「OMAD(One Meal A Day)ダイエット」や、食事をする時間を1日のうち8時間に収めて残りの16時間は絶食状態にすることで痩せるという「8時間ダイエット」、1週間のうち3日間だけ摂取カロリーを制限して残りの4日間は通常の食事ができる「4:3断続的断食」などがあります。スペインの研究チームが2025年1月に発表した論文では、同じカロリー制限法を異なる時間に実施したグループのうち、食事をする時間を制限したグループの方が自由な時間に食事をするグループよりも平均2.4〜3.1キログラムの体重減少を達成したことが示されました。特に、早い時間帯のみに食事をしたグループでは、皮下脂肪組織の減少が顕著だったとのこと。
食事の時間を制限する「時間制限食」は肥満に2つのメリットをもたらすという研究結果 - GIGAZINE

断続的な断食は、追加的な体重減少効果を得られるだけではなく、「代謝機能の改善」という2つ目のメリットが存在すると考えられています。食事を摂ると体は食後状態に入り、代謝によって細胞が炭水化物を即時のエネルギー源として利用し、その一部と脂肪を後で使うために蓄えます。しかし、数時間食事を摂らないと「空腹」状態となり、代謝は脂肪をエネルギー源として使うように切り替わるとのこと。この働きにより、断続的な断食をすることでエネルギー源のバランスをより良く保つことができると、サリー大学栄養学准教授のアダム・コリンズ氏は述べています。
そこでコリンズ氏は、代謝の向上、心血管代謝の健康状態の改善といった優れた状態が、なぜ断続的断食によってもたらされるのかを研究しました。厳密なカロリー制限をしながら断続的断食をするのは負担が大きいため、効果のポイントを特定することで、より継続しやすい簡単な方法で実現できるかどうか検証しています。
研究では、過体重および肥満の参加者12名を募集し、「極めて低炭水化物の食事」を与えました。食事制限を緩和したクールダウン期間を経て、次の実験日には「低炭水化物かつ普段の摂取カロリーの約75%を削減した厳格なカロリー制限食」を与えました。そして、断食日が終わるたびに高脂肪・高糖質の食事を摂取し、体がどれほど脂肪を燃焼しやすいかが調べられました。

結果として、「極めて低炭水化物の食事」「低炭水化物かつ厳格なカロリー制限食」の両方で、高カロリー食に切り替えた際の脂肪燃焼の改善がほぼ同じであったことが判明しました。これはつまり、極端にカロリーを制限しなくても、炭水化物を制限するだけで好ましい代謝効果を引き出すことができるということを示しています。
断続的断食で過度なカロリー制限を行うと、栄養失調のリスクが高まるほか、摂食障害の引き金となる可能性もあります。炭水化物制限も同様に、長期にわたって続けるのは困難で、炭水化物に対する不健康な恐怖を誘引する可能性があります。コリンズ氏によると、他の方法で同じダイエット効果が得られると認識しておくことは、同じダイエットを続けすぎると直面するいくつかの問題に対処するために役立つ可能性があるとのことです。