万博版「崎陽軒・シウマイ弁当」食べて見えた"違い"

 徹底比較① 峠の釜めしvs関西峠の釜めし 違いは「山の幸?海の幸?」 , お茶で味変するとなお良し,  徹底比較② シウマイ弁当vs関西シウマイ弁当 関西風シウマイ、○○風味だ! , おかずも通常版と異なっている

「峠の釜めし」「シウマイ弁当」が、万博にて関西ナイズされて登場。どんな味だろうか? なお、公式キャラクター「ミャクミャク」と「関西峠の釜めし」(筆者撮影)

老舗の駅弁業者「荻野屋」(群馬県安中市)、「崎陽軒」(横浜市)、「まねき食品」(兵庫県姫路市)3社がタッグを組んだ共同店舗が、「大阪・関西万博」の外食パビリオン「宴(うたげ)〜UTAGE〜」1階で、6月9日~15日に出店している。

【画像で見る】美味すぎる…「関西峠の釜めし」「関西シウマイ弁当」はこんな感じ

3社の名前が連なった看板を掲げる店舗で販売されているのは、有名駅弁「峠の釜めし」「シウマイ弁当」を関西ナイズした「関西峠の釜めし」「関西シウマイ弁当」。もちろん荻野屋・崎陽軒の公認を得た公式コラボ商品だ。

ほかにも、姫路駅弁「まねき」の駅弁は、外食パビリオンにほど近い店舗「MANEKI FUTURE STUDIO JAPAN」でも発売している。

機関車の連結作業で列車が長時間停車していた信越本線・横川駅で、温かく食べられるように土釜容器を用いた「峠の釜めし」。横浜・中華街の名物・焼売(しゅうまい)を駅弁の食材として用いた「シウマイ弁当」。

両社とも、その土地なりの事情から開発され、それぞれの街の名物として、深く根付いたものだ。これを「関西風の商品」として開発するには、どんな苦労があったのか。

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大屋根リングと「関西峠の釜めし」(筆者撮影)

駅弁の老舗3社のコラボ出店の背景を深掘り取材した前編に続き、「駅弁を食べた数・延べ2000個(駅弁マニアとして指原莉乃さんと共演)」「『峠の釜めし』土釜再活用・延べ300回以上」の筆者が、「峠の釜めし」と「関西峠の釜めし」、「シウマイ弁当」と「関西シウマイ弁当」を「食べて測って」比べてみよう。

徹底比較① 峠の釜めしvs関西峠の釜めし 違いは「山の幸?海の幸?」

「峠の釜めし」の具材は、うずらの卵、栗、ごぼう、杏子、椎茸、筍、鶏肉、グリーンピース、紅生姜の9種類。

ご飯に「鶏肉・ごぼう・椎茸」といった山の幸のうま味が加わり、組み合わせ・食べ合わせを最後まで楽しめる逸品だ。

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荻野屋の「峠の釜めし」。通常バージョンと言っていいだろう(筆者撮影)

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「関西峠の釜めし」。関西ナイズされたバージョンだ(筆者撮影)

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「関西峠の釜めし」具材一覧(筆者撮影)

「関西峠の釜めし」が「峠の釜めし」と違うのは、ご飯の上を彩る具材が「海の幸」メインであること。真鯛そぼろ・真ダコの煮物、焼きアナゴ・わかめなど。大阪湾の人工島で開催されている万博だけに、具材も山の幸より「海の幸」をメインに据えたという。

「峠の釜めし」はふたを開けた瞬間、鶏肉の香ばしさが「ぶわっ」と来るのに対して、「関西峠の釜めし」は、姫路駅のソウルフード「えきそば」(ホーム上の立ち食いそば店)の出汁で炊いているため、関西風の出汁の香りが「ぶわっ」と来る。

さらに、紅生姜→生姜漬け、ごぼう煮物→ごぼう素揚げなど具材を変えて、出汁のうま味を最大限に引き立てる構成となっている。

この「関西峠の釜めし」、普通に食べ進めても美味だ。しかし、ここは「峠の釜めし・土釜活用マニア」の立場から、アレンジをお勧めしたい。これ、お茶漬けにするとビックリするほど合うのだ。

お茶で味変するとなお良し

お茶は「MANEKI FUTURE STUDIO JAPAN」でも会場内4カ所のコンビニでも売っているので、半分食べたら後半はお茶漬けへ「モードチェンジ」するのがお勧め。

その際には、いい出汁が出る真鯛そぼろは、後にとっておいたほうが間違いなくいい。

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峠の釜めし容器で焼いたパン(筆者調理・撮影)

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峠の釜めし 土釜容器は炊飯にも使える(筆者調理・撮影)

なお、容器は本家・峠の釜めしと同じ、「横川駅 おぎのや」の刻印が入った益子焼の土釜(「つかもと」製)だ。

この容器は直火に対応しているため、家に持ち帰ればご飯が炊けるうえに、お菓子や製菓・パン作りにも使える。簡易なつくりになっているため数回しか使用できないが、多用途に使える土釜は、家に何個あってもいい(なお筆者は、現在12個保有)。

徹底比較② シウマイ弁当vs関西シウマイ弁当 関西風シウマイ、○○風味だ!

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シウマイ弁当(筆者撮影)

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関西シウマイ弁当(筆者撮影)

続いては、崎陽軒「シウマイ弁当」と、2021年11月に発売された「関西シウマイ弁当」を比較してみよう。

パッケージは「シウマイ弁当」が黄色で、「関西シウマイ弁当」はオレンジ色。背景に描かれた昇り竜のバックは、「横浜ランドマークタワー」「中華街」か、「姫路城」「万博記念公園」といった違いだ。

ふたを開けた瞬間のパッと見た目、シウマイが5個入って、ごはんが俵状に8つ仕切られている形状は、ある程度同じように見える。

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「関西シウマイ弁当」の具材一覧(筆者撮影)

しかし、シウマイが少しだけ違う。「シウマイ弁当」は肉や干し貝柱の香りが強め、「関西シウマイ弁当」は出汁を練り込んでいるため、ひと口噛むと出汁のうま味がグッと来る。シウマイに関しては、「関東は香り、関西は出汁のうま味で勝負」といったところだろうか。

ほか、付け合わせの辛味調味料が「シウマイ弁当」は和芥子、「関西シウマイ弁当」は神戸発祥の「タカラマスタード」と、どちらも“地のもの”を使用している。

おかずも通常版と異なっている

おかずも少し違い、魚は「シウマイ弁当」がまぐろ漬け焼き、「関西シウマイ弁当」が鯖の幽庵焼き。筍は、「シウマイ弁当」が甘辛い角切りの醤油煮、「関西シウマイ弁当」は姫路駅ホームの名物「えきそば」の出汁で煮込んだ拍子切り。ただ少しだけ汁気があるせいか、関西はバランの位置が筍と鯖の間にある。

共通するおかずのうち、筍・蒲鉾は「シウマイ弁当」が大きめ。唐揚げはシウマイ弁当13.1g、関西シウマイ弁当26.2g(実測)と、なぜか「関西シウマイ弁当」のほうが倍ほど大きい。

そして、関西のほうが全体的におかずを詰め込んでいるせいか、全体の重量が「シウマイ弁当」464.5g、「関西シウマイ弁当」495.5gと、若干ずっしり目だった。ほか、ご飯の上のゴマが黒か白か、梅干しが青か赤か、といった違いもある。

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右が崎陽軒の単品販売のシウマイ、左が「関西シウマイ」単品販売のシウマイ。醤油さし(ひょうちゃん)の柄も違う(筆者撮影)

なお、万博での外食パビリオン「宴(うたげ)〜UTAGE〜」店舗では、崎陽軒のシウマイ、関西シウマイを単品販売している。

それぞれ違う柄の「ひょうちゃん」(陶器製の醤油さし)も入っているので、コレクションしておきたいものだ。

【もっと読む】「ご飯の食感が違いますね」→「横浜と姫路を新幹線で10回近く往復」 万博で話題「老舗駅弁3社」のコラボ出店、実現までのアツい背景 では、万博で話題となっている老舗駅弁3社のコラボの背景について、ライターの宮武和多哉さんが詳細に報じている。