『Anthem』のパワードスーツ「ジャベリン」は当初6種類登場予定だったことが判明 差別化ができず、時間も足りないので4種類に

026年1月12日をもってサービス終了となるEAのオンラインRPG『Anthem』だが、当初は6つのジャベリン(パワードスーツ)が登場予定だったという。6つもあるとジャベリン間の差別化ができず、さらには時間も足りなかったことから、実際のゲームでは4つのジャベリンになったとのことだ。

本作のエグゼクティブプロデューサーを務めていたマーク・ダラーが自身のYouTubeチャンネルでこの件について話しており、IGN USがそれを引用して報道している。同氏は2011年~2017年までの『Anthem』の開発を振り返っているが、実際にエグゼクティブプロデューサーをしていたのはゲーム開発の最後の16カ月間だそうだ(それでも、開発元BioWareの幹部としてゲームを見てきた立場にあるようだ)。

『Anthem』は2019年にリリースされた、協力プレイに対応するTPS形式のオンラインRPGだ。ロマンあふれるトレーラーによってユーザーから期待されてリリースされたゲームであるものの、IGN USのレビュー(翻訳)で6.5点となるなど評価はあまりよくなかった。IGN USのレビューでは、「発売時点の『Anthem』は――残念ながら――『不完全なオンラインRPG』の典型的な例だ」と評されてしまっていた。2021年の時点で本作は再開発や積極的なアップデートが中止された。サーバーが運営されていたのでゲームのプレイ自体はできたものの、2026年1月12日をもってサービス終了になることが先日アナウンスされた。

本作では、クラス分けのシステムとしてジャベリンと呼ばれるパワードスーツが登場する。IGN USによると、ゲームの初期の企画書では「6つのジャベリン」が登場すると記載されていたそうだ。公式サイトを参照すればわかるように、実際のゲームのジャベリンは4種類となっている。初期のアイデアでは軽量、中量、重量級のジャベリンがそれぞれ2つずつ用意される予定だったそうだ。しかしながら、この数字はEAの幹部に提示された漠然としたアイデアだったらしい。

そして、開発チームは6つのジャベリンの実現が不可能だと気づいたそうだ。実現が不可能だった主な理由は2つあるとのこと。1つめの理由は6つのジャベリンの差別化をどのようにすればいいのか、考えられなかったのだという。2つめとしては6つのまったく異なるゲームプレイのアーキタイプ(クラス)を作る時間がなかったのだそうだ。カットされたジャベリンのうち1つはサポート役のタンク寄りなプレイスタイルだったようで、もう1つは中量級のジャベリンだったらしい。この中量級のジャベリンの詳細については覚えていないそうで、やはり「6つのジャベリン」というアイデアは漠然としたものだったようだ。

ちなみに、ゲームを開発しているときはEAの幹部がシングルプレイゲームについて望ましくないと考えていた時期だったとのことで、当時は「もしBioWareのゲームがFIFAのような数字を出せたら?」という考えもあったようだ。

『リセットを押せ:ゲーム業界における破滅と再生の物語』

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  • 「バイオショック」のIrrational Games、「Dead Space」のVisceral Gamesなど、開発中止を含むゲーム開発のトラブルを取材
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余談ながら、上記の書籍では「Dead Space」シリーズなどで知られるEA傘下のVisceral Gamesの話が語られている(同スタジオはすでに閉鎖)。『Anthem』と直接関連する話ではないものの、書籍ではEAの幹部がマルチプレイ機能の搭載を求めていたことや、「FIFAアルティメットチームはどこにある?」(書籍の206ページに記載)などと発言していたことが語られている。このときのEAは長期間稼げる運営型ゲームを望んでいたようで、その空気感などがわかるので、気になる人は書籍をチェックしてみてほしい。