価格据え置き戦略?なか卯「450円朝食」が凄かった

なか卯の新メニューは450円、ワンコイン以下。冷やしはいからうどんベーコンエッグ(筆者撮影)
さまざまな外食チェーンで販売している朝限定メニュー。カフェやハンバーガーショップ、おそば屋さんなどはもちろんのこと、最近では焼肉店やラーメン店などでも独自のモーニングサービスを展開しています。
【写真】なか卯の新メニューは450円、ワンコイン以下でコスパ抜群!栄養バランスも良い感じ
物価高が嘆かれる昨今、外食だけでなくスーパーもコンビニも値上がりが止まらず、家計のやりくりに頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか? そんなあなたにうれしいのが「なか卯」のモーニングです。
最安値の「こだわり卵朝食」と「たまかけうどん」はなんと税込290円。しかも緑茶は無料。もはやコンビニでおにぎりとペットボトルを買うよりも安いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、なか卯に7月24日に登場したばかりの新メニュー。「はいからうどん&ベーコンエッグ」です。安いのはもちろんのこと、ボリュームもばっちりなうどん定食が登場しました。
実は「なか卯」って安い?価格据え置きでお得感が爆増中!

なか卯は1969年に1号店を創業、親子丼は1994年にスタート(筆者撮影)
筆者のなか卯に対する印象は「牛丼チェーン店と比べて少しお高め」というものでした。それが、いつの間にやら「そうでもない」のです。
牛丼の並盛の現在価格は、松屋は税込460円(みそ汁付き)、すき家は税込480円、吉野家は税込498円。2020年、つまり今から5年前にはどのお店も300円台後半だったのに、昨今の値上げラッシュでいつの間にやら「かろうじて500円以下」という具合です。

2023年4月、エッグショックのさなかに値下げを断行! 現在も価格は450円を維持(筆者撮影)
時代の波に逆らうように、なか卯は看板メニューの親子丼の価格を、2023年に税込490円から税込450円へと、40円値下げして以来、現在も同価格を維持しています。当時、「エッグショック」と言われる卵価格の高騰のなかで、あえて価格を下げるという逆張り戦略は、メディアにも大々的に取り上げられました。
5年の歳月を経るなかで価格が逆転し、牛丼よりも100円ぐらい高かったはずの親子丼は、いつの間にかどこの牛丼よりも安くなっていたのです。
なか卯の新メニューはうどんモーニング!しかもワンコイン以下!

なか卯のモーニング、これで390円。最安値こだわり卵朝食290円のみそ汁を、100円追加で小うどんにチェンジしたアレンジメニュー(筆者撮影)
モーニングでも気が付けば、いつの間にかなか卯が最安値になっていました。数年前まではほとんどの店舗で300円以下のメニューが用意されていたのですが、現在は最も安い朝食メニューでも、松屋は税込350円、すき家は税込320円、吉野家は税込430円と、のきなみ値上がりしてしまいました。

2025年3月登場の朝限定メニュー、たまかけうどん。販売価格は290円(筆者撮影)
そのなかで、気を吐いているのがなか卯です。税込290円の「こだわり卵朝食」は価格を維持し続け、さらに今年の3月には、税込290円の朝限定メニュー「たまかけうどん」を追加しました。
最安290円を維持!なか卯の朝限定メニュー一覧
なか卯の朝限定メニューは以下となります。

なか卯の朝限定メニュー「たまかけうどん」(筆者撮影)

なか卯の朝限定メニュー「目玉焼き朝食」(筆者撮影)

なか卯の朝限定メニュー「こだわり卵朝食 銀鮭朝食1」(筆者撮影)

なか卯の朝限定メニュー「こだわり卵朝食 銀鮭朝食2」(筆者撮影)
・こだわり卵朝食 税込290円〜
・たまかけうどん 税込290円〜
・目玉焼き朝食 税込320円〜
・銀鮭朝食 税込470円〜
さらに、7月24日には新メニューの「うどん朝食」が登場。うどんとベーコンエッグにレタスサラダという豪華な組み合わせにもかかわらず、なんと税込450円〜と、500円以下に抑えられています。

なか卯の朝限定メニュー「うどん朝食」(筆者撮影)
・はいからうどん ベーコンエッグ 税込450円
・はいからうどん ベーコンエッグ+ごはん(小盛) 税込550円
・月見うどん ベーコンエッグ 税込540円
・きつねうどん ベーコンエッグ 税込580円
はいからうどんは単品価格が税込330円。プラス120円でベーコンエッグとレタスサラダというのはかなりお得です。
なか卯のうどん朝食、冷やしはいからうどん ベーコンエッグ 450円
なか卯の新朝食メニュー、税込450円の「はいからうどん ベーコンエッグ」。

なか卯新メニュー、うどん朝食は450円〜(筆者撮影)
・はいからうどん(温・冷)
・こだわりたまごの目玉焼き
・ベーコン
・レタスサラダ
・しば漬け
ベーコンエッグといえば、パンとのセットが定番ですが、ご家庭や和食チェーン店では白ごはんと組み合わせることもあります。今回いただいた、うどんとベーコンエッグというのは、あまりないカップリングなのではないでしょうか? 食べてみると違和感なし。意外にも好相性で、朝食として完成度の高いメニューでした。

左が冷たいうどんの麺、右が温かいうどんの麺。麺の太さが違うのは嬉しいこだわり(筆者撮影)
はいからうどんは、温・冷どちらも選べるのですが、今回は「冷やしはいからうどん」をチョイス。温かいうどんをそのまま冷たくしたものではなく、つゆも麺も「冷やし専用」のものを使用していました。つゆはぶっかけスタイルで、麺は通常のものよりも細めで、しっかりつゆとなじみ、口当たりもさらにしなやか。
さっぱりおいしい、夏の朝にもぴったりの冷たいうどん
つゆは温うどんよりもやや濃いめかつちょい甘めで、メリハリのある味わいです。ひえひえの冷たいうどんを、出汁の香るおつゆと絡めて、ちゅるるんと吸い込む。のどごしのいい、つるっとした口当たりで、夏バテして食欲のない朝でも、スルスルといけるおいしさです。別添えのすりおろし生姜を載せれば、ピリッとした清涼感が加わり、さらに食欲がそそられます。

冷やしはいからうどんは、ぶっかけつゆに、細麺、天かす、ねぎの組み合わせ。別添えのおろし生姜を載せればさらにさっぱりいただけます(筆者撮影)
注目すべきは、朝限定の「こだわり卵の目玉焼き」。親子丼で使用されている濃厚な卵をそのまま味わえるレアメニューです。オレンジがかった黄身は、絶妙な半熟具合に仕上げられています。
卵へのこだわりを堪能できる目玉焼き
黄身に穴を開けて、卓上のだし醤油を1滴2滴垂らしてから、白身で黄身をすくいとるようにして食べると、ぷりぷりの白身の淡白な味わいと、濃厚な黄身の甘みが混じりあい、シンプルながら贅沢な味わい。ただの目玉焼きすらごちそうになる、なか卯の卵の特別さを堪能できました。

こだわり卵の目玉焼き。黄身の色が通常の卵よりも濃いオレンジなのが、なか卯の卵の特徴です(筆者撮影)
さらに、自社製というベーコンも、以前よりも厚切りになり、おいしさがアップしていました。塩を豚肉一枚一枚に手塗りし、14日間熟成させるというこだわりの製法で製造しているそうです。言われてみれば、たしかに本格的な味で、旨みがぎゅっと詰まっている気がします。
ベーコンっておいしいんだけど、塩漬け・燻製・熟成と手間がかかるため、普通のお肉より高いのがネック。家でベーコンエッグを作ってもけっこうなお値段になるので、うどんとセットでワンコイン以下というのは破格です。

目玉焼きの隣には、厚切りの自社製ベーコン。さらにその隣にちぎったレタス(筆者撮影)
レタスサラダは、ちぎっただけの潔さ。もう少し具材が入っていたら嬉しいところではありますが、野菜がないよりはありがたい。卓上のフレンチドレッシングをかけていただきました。
うれしい心配り。つけ合わせのしば漬けにも注目
そして、意外な名脇役がしば漬け。他の定食だと浅漬け(商品名は京風つけもの)がセットになっているのですが、京風うどんには、京都の名産しば漬けを組み合わせてくるあたりの心配りがニクイ。パリポリ食感が食事のアクセントになります。
3月に朝メニューにうどんが登場してから、半年たたずにさらにうどんメニューの追加。これはニーズがあったということ。「しっかり朝食を食べたいけれど、パンでもごはんでもないんだよな……」そんなときにぴったりの第3の選択肢がうどんなのかもしれません。

うどん朝食にはプラス100円で小盛りごはんをセットできます。きつねうどん ベーコンエッグ+ごはん(小盛)は680円(筆者撮影)
なか卯の独自進化が朝の選択肢を豊かにする理由
もともと「うどんも食べられる牛丼チェーン」という立ち位置だったなか卯は、2010年にすき家などを展開するゼンショーホールディングスの完全子会社となりました。以降、牛丼ではなく、親子丼やうどんを主軸にした独自路線を強め、すき家との差別化をはかり、他チェーンとは一線を画す存在へと進化しています。

なか卯では、冷えた緑茶が無料なのも嬉しい。2025年5月から24時間営業を短縮し、23時間営業に変更。営業を休止し集中的に清掃作業を行っているそうで、店内はピカピカでした(筆者撮影)
駅前の一等地よりも、駅からやや離れた場所やロードサイド店舗が多く、比較的家賃を抑えやすい立地に出店している点も特徴です。メニューの質やボリュームにコストを回せる環境が、値上げラッシュの昨今に、お得感を醸し出してくれているのかもしれません。
平日朝9時半。訪れたのは最寄駅の改札から徒歩10分ほどの、駅からほどよく距離のあるオフィス街の路面店。30席ほどの店内は、カウンター半分、テーブル席が半分の構成。テーブル席があると、女性ひとりでも入りやすく、ゆっくり過ごせる雰囲気が漂います。

卓上調味料は、紅しょうが、唐辛子、山椒、だし醤油、フレンチドレッシング、ごまドレッシング(筆者撮影)
わがままを叶えてくれる、なか卯のうどん朝食
ランチタイムには行列ができるほど混み合う人気店ながら、朝の時間帯は空いており、利用客は筆者も含めて6人だけ。うち3人が女性で、3人ともテーブル席に座っており、うち2人がうどんを食べていました。
「外食にコストをかけたくない」「ゆっくりテーブル席で朝食が食べたい」「パンの気分でもないしご飯の気分でもない」そんなわがままを全部叶えてくれるのが、なか卯のうどん朝食なのかもしれません。4人掛けのテーブルに1人で座って、店内BGMをバックにのんびりうどんをすすり、目玉焼きを頬張る、450円とは思えぬ贅沢な朝です。

ドレッシングには手書きで賞味期限が記載されていました。開封のタイミングで書き込むことで、厳格に管理されているようです(筆者撮影)