コンロキャンセル界隈に「もってこいのナス」 じゅわとろにするレンチン調理43万回突破

ちはるさんに作り方を教えてもらった「じゅわとろピリ辛ナス」
記録的な暑さの今夏、火を使わず調理する「コンロキャンセル界隈(かいわい)」という言葉も浸透してきた。折しも物価高。安くておいしい夏野菜のナスを、電子レンジで調理する方法を、SNSで人気の料理研究家に教わった。

料理研究家のちはるさん
「ナスはたくさん水分を蓄えている野菜。ラップで巻くなど水分を逃さないようにして電子レンジで加熱すると、トロトロにやわらかくなります。油を使わなくてもジューシーな食感になり、電子レンジでの調理にもってこいの食材です」
こう語るのは、『食材2品だけ!魅惑の「だけメシ」食堂』の著書がある料理研究家、ちはるさん(42)だ。
ちはるさんはインスタグラムでさまざまな料理動画を公開。電子レンジで作るナス料理は特に好評で、令和4年7月に公開した「じゅわとろ甘辛ナス レンジだけ」は再生数43万回を突破した。
余った調味料も使い切れる
それから約3年たった今年7月、ナスの皮はむかず、作り方を改良したレシピを自身のブログで公開。その要点をまとめた「じゅわとろピリ辛ナス」の作り方を教えてもらった。
「ピーラーでナスの皮をむくのは面倒だし、もったいない。だから皮はそのままにして調理します」とちはるさん。ただし、皮付きで電子レンジにかけると、ナスが破裂してしまうことがある。加熱前につまようじなどをナスに刺し、皮に穴をあけておくとよい。加熱後は粗熱をとるために氷水につけると、「ナスの変色を防ぎやすくなる」という。

そうめんに「じゅわとろピリ辛ナス」をトッピングしたお弁当
火や包丁を使わずに手軽に調理できる上、市販のたれを使う簡単さ。「冷蔵庫で使われず残っている焼き肉のたれや食べるラー油を使い切れるのも、このレシピが人気となる要因です」とちはるさん。たれとラー油のピリッとした辛さは、ごはんのお供になるだけでなく、そうめんの具材にしても箸が進む。「電子レンジで加熱可能な容器に具材と調味料をすべて入れ、中で調理を完結させると、洗い物も少なくて済みます。そのまま麺をあえて、お弁当にしてもいいかもしれません」
夏の食事作りの負担軽減
実際、電子レンジを使う「レンチン調理」は、夏の定番となっているようだ。買い物情報サービスサイト「トクバイ」の運営会社が昨年8月、約1800人に「夏の食事作りの負担を減らすために取り入れている工夫」を問うと、5人のうち3人が「電子レンジを活用する」と答えた。
電子レンジ調理に使う専用調味料も定番となった。キッコーマン食品(東京都港区)は「うちのごはん ごちそうレンジの素」を令和5年に発売。「じゃがチキン」など2種類を皮切りに、6年にはナスをおいしく味わえる「鶏なすタンドリー」などを追加。今月4日に「てりたまチキン」を加えて、計5種類に拡充した。
同社プロダクト・マネジャー室の担当者は「最近はコンロを使わない『コンロキャンセル界隈』という言葉も使われるようになっています。ライフスタイルが変化して、調理の時間短縮や簡便化のニーズが高まり、電子レンジを使うことに抵抗がなくなってきているようです」と話した。(竹中文)
じゅわとろピリ辛ナス
≪材料・2人分≫
ナス…2本(200グラム)
小ネギ…2本
A…食べるラー油大さじ1、鶏がらスープのもと小さじ1、焼き肉のたれ大さじ2
≪作り方≫
①ナスにつまようじで10カ所ほど穴をあけ、ラップで包んで耐熱容器に入れ、電子レンジ(600ワット)で2分30秒ほど加熱する。
②レンジから出した❶の容器に氷水を入れ、ナスをラップに包んだまま冷やす。
③氷水を流す。ナスはラップを外し、へたを取り除き、手でさく。ナス、Aを容器に入れてあえる。
④❸を皿に盛り、小口切りにした小ネギを散らす。
※ちはるさんへの取材を基に作成