広陵野球部の甲子園辞退「理由」爆破予告の疑問、広島市議が見解

保護者向けの説明会終了後、報道陣の取材に応じる広陵高校の堀正和校長
今年1月に部内で発生した、「カップラーメン禁止違反」に端を発する上級生による下級生への暴行事件の渦中で、今年の夏甲子園に出場し、1回戦で勝利したもの史上初の〝不祥事による大会中の辞退〟となった広島の高校野球の強豪・広陵高校野球部の堀正和校長は10日の会見で、辞退の理由として、学校がSNS上で爆破予告を受けたり、生徒が登下校で追いかけられる事態が発生したことなどを挙げた。
堀校長はこの時、「大会運営にも大きな支障が出ている。高校野球の名誉、信頼を大きく失うことになる」と説明した。
そんな中、元読売新聞記者で、広陵高校のある広島市安佐南区選出の椋木太一広島市議(50)は13日夜と14日未明に自身のX(旧ツイッター)を更新し、堀校長が辞退の理由として挙げた「爆破予告」について、「その日のうちに寮や学校敷地内に集まっている」ことについて、多方面から様々な問い合わせがきていることについて、次の通りに見解を示した。

囲み取材で謝罪する広陵高校の堀正和校長(左)
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13日
広陵高校野球部の出場辞退について、校長は8月10日の記者会見で、「生徒、教職員、地域の人々の人命を守ることは最優先ということを踏まえ辞退に踏み切る」と説明しました。

スタンドに駆け出す広陵ナイン。旭川志峯(北北海道)―広陵(広島)
具体的には、①寮への爆破予告②生徒が不審者に追いかけられる、そうしたことがSNS上で騒がれているーーことを挙げました。
「爆破予告」は大きく報じられた一方で、「爆破予告」を明かしながらも、その日のうちに寮や学校敷地内に集まっていることなどから、「地域の人々」である広島市民、安佐南区民の皆様のみならず、多方面から様々な問い合わせをいただいております。
「地域の人々の生命、安全・安心」を守ることは議員の責務です。8月12~13日にかけ、①「爆破予告」②「不審者」について、広島県と広島市の関係部局に現況や今後の態勢などについて確認、要望等を行いました。
#広陵辞退 #爆破予告 #不審者追い回し
14日
広陵高校の校長が8月10日の記者会見で出場辞退理由として挙げた、①「寮の爆破予告」②「生徒が不審者に追いかけられた」について、8月12~13日に、広島県と広島市の関係部局に現況や今後の態勢などについて確認、要望等を行いました。
①について、具体的な内容は差し控えますが、10日に帰寮できる状態ではあったようです。とはいえ、「生徒、教職員、地域の人々の人命を守ることを最優先」(校長)と言うのであれば、危機管理上、「爆破予告」があったことを明言するのは望ましくありません。
校長は会見上、甲子園(兵庫県西宮市)にいたため、この「爆破予告」に関する情報の認識が十分ではないという趣旨の発言をしていますので、なおのことです。
危険性を十分に認識していない状態で「爆破予告」を公言していることから、SNSで学校側が辞退せざるを得なくなったことを補強する材料として出した印象を抱きかねません。
②について、少なくとも、不審者などの情報を発信する広島市の「防犯情報メール」では流れていません。
治安当局にこの情報が上がってきていないためです。学校側が自己完結したのかしれませんが、「不審者事案」が発生したのであれば、治安当局と情報共有は欠かせません。そうしたあたりは課題だと感じたので対応を要望しています。#広陵辞退 #爆破予告
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椋木市議はこれまで、広陵野球部の暴行事件について、学校側の対応を批判しており、10日には、「高校野球・広陵の辞退の件、やはり『SNSのせい』がトレンド入りしている。SNSのせいにして、学校側が被害者ポジションを取っていると見透かされている証左だ。 #広陵辞退 #SNSのせい」とポスト。
11日には、「まるで、『SNSのせいで辞退に追い込まれた』と言わんばかりの論調に違和感しかありません。事の本質は、学校や高野連の暴力事案に対する認識の甘さなどに起因する、初動対応のまずさや鈍さでしょう。教育現場での暴力事案を”SNS炎上騒動”にすり替え、被害者ポジションを得ようとする学校や高野連、また、SNSの無力化に必死なオールドメディアの利害が一致したとみえる。#広陵辞退」とコメントしている。
暴力事案の露見で、広陵野球部の中井哲之監督(63)の進退も注目されているが、堀校長は10日の会見で、「監督とはそういう話(進退について)はまだ一切しておりません」「今後抜本的に(野球部の)運営体制を調査。調査期間中は指導から外れてもらう」と語った。
暴力事案の被害者から被害届が出ていることなどについては、「保護者様が被害届を出されて、調査に協力しています。性被害については第三者委員会を設置し、カップラーメンの暴力問題についてはすでに終わったものとしている」「警察に被害届を出しているので、全面的に協力する」とコメントしている。
渦中の堀校長について、広島県高等学校野球連盟は9日、副会長を務める堀校長から辞任の申し出を受け、受理したことを10日に発表した。
広陵が6日に公表した暴力事案については、被害部員は3月末で転校し、7月に被害届を提出した。SNS上では、暴力行為以外に、便器や性器を「舐めろ」と指示していたというような、信じがたい〝告発〟内容も拡散されていた。
日本テレビは7日、この事件について、「捜査関係者によると部員から任意で事情を聞いているということです」とも報じた。
6日の公表とは「別の事案」も明らかになっている。Xで拡散されている、この「別の事案」を想起させるような〝実名告発者〟によるフェイスブック投稿のスクリーンショットには、元部員が、6日公表の事案と同様の暴力や性的いじめ被害を訴える内容が記されていたほか、告発者本人のみならず、関与したとしている人物全員も実名だった。
堀校長の10日の会見で報道陣に配布された資料の中では、「SNS等で発信されている画像や投稿の中には、事実と異なる内容、憶測に基づく投稿、生徒の写真等を報道等から盗用した投稿、関係しない生徒への誹謗中傷も見受けられます」などと訴えた。全文は次の通り。
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令和7年8月10日
学校法人広陵学園
第107回全国高等学校野球選手権大会の出場辞退について
平素は広陵高等学校及び本校硬式野球部の活動に多大なるご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
本学園は9日、緊急理事会を開催し、第107回全国高等学校野球選手権大会の出場を辞退することを決定いたしました。
本校硬式野球部をめぐっては、過去に公益財団法人日本高等学校野球連盟(日本高野連)に報告した部員間の暴力を伴う不適切な行為だけでなく、監督やコーチらから暴力や暴言を受けたとする複数の情報が、SNSなどで取り上げられています。
こうした事案を重く受け止め、本大会への出場を辞退したうえで、速やかに指導体制の抜本的な見直しを図ることにいたしました。現在、第三者委員会などで調査していただいている事案につきましては、全面的に協力してまいります。
被害を受けられた部員および保護者の方には、重ねてお詫びを申し上げます。また、今大会に出場しているチームのみなさま、高校野球ファンのみなさまをはじめ、本校が加盟している日本高野連、広島県高等学校野球連盟ほか、各方面のみなさまに多大なご迷惑、ご心配をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。
本校は、正課の活動のみならず部活動などの課外活動においても、いかなる暴力も認めないことを掲げてまいりましたが、今回の事態を招いたことは誠に遺憾であり、今後二度とこうした事案が起きないように再発防止に全力を注いでまいります。それとともに、辞退による選手の心情を十分にくみとり、選手のケアに努めてまいります。
なお、現在、SNS等で発信されている画像や投稿の中には、事実と異なる内容、憶測に基づく投稿、生徒の写真等を報道等から盗用した投稿、関係しない生徒への誹謗中傷も見受けられます。生徒及び職員の名誉と安全を保護するためにも、このようなことがないよう、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
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広陵野球部の甲子園辞退後から一夜明けた11日には、グラウンドから金属バットの打球音が響くなど、部員たちが体を動かす様子がうかがえたと報じられた。被害届が出された暴力事案についての警察の捜査や、「別の事案」に関する第三者委員会の調査の成り行きが注目されている。