餌の時間以外は動かないナガコバンが話題 富山・魚津水族館のアイドル「バンちゃん」

水槽の床にくっつくナガコバンの「バンちゃん」=2025年3月、富山県魚津市(魚津水族館提供)

 富山県魚津市の魚津水族館で、ある魚が話題だ。名前は「バンちゃん」。暖海域に生息するナガコバンで、餌の時間以外は水槽の底や壁に頭の上の吸盤を付けた状態でほぼ動かず、来場者から「死んでいるのでは」と勘違いされるほど。飼育員の吉岡映美さん(29)は「ふっくらしてぐうたらな、わが水族館のアイドルです」とほほ笑む。(共同通信=吉永美咲)

 ナガコバンは、スズキの仲間であるコバンザメの一種。ジンベエザメやマンボウといった自身より体の大きい生物に吸着して移動し、おこぼれを食べて生きている。

 2021年10月、富山湾沖の定置網にかかっていたところを地元の漁師が見つけ、漁協を通じ同館に寄贈した。

 当時は体長約60センチで体も平たかったが、同じ「富山湾大水槽」で暮らすブリやマダイなどの取りこぼした餌を拾い食いし続けた結果、おなかが通常の約1.5倍に大きく膨らみ、ぽっちゃりな体形に。昨春からダイエット中で、餌付けを1日1回に減らしているが、体形はほとんど変わっていない。体重は「計っていないのでわからないが、確実に増えていると思う」と吉岡さんは苦笑する。

 餌の時間になると突然動き出し、ダイバーを機敏に追いかけてねだるため、他の飼育員からも「食い意地が張っていて人間みたいだ」と言われている。

 同館が2025年4月中旬、公式X(旧ツイッター)に投稿すると「休日の私だ」「こんなふうに生きたい」などのコメントが寄せられ、13万以上の「いいね」が付いた。吉岡さんは「想像以上の反響に驚いている。こんなに愛してもらえて飼育員としてもうれしい」と話す。

 同館によると、バンちゃんのキャラクター化も進んでおり、今月からは缶バッジ(1個200円)を販売中だ。

魚津水族館でナガコバンの「バンちゃん」(右下)を担当する飼育員の吉岡映美さん=2025年7月2日、富山県魚津市

餌を求めて泳ぐナガコバンの「バンちゃん」=2025年7月2日、富山県魚津市の魚津水族館

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