MLB公式データサイトで露呈したドジャース佐々木朗希の「欠陥」…大谷翔平の“ツメの垢”を飲ませたい

大谷翔平(右)と佐々木朗希(C)ロイター/Imagn Images
佐々木朗希(23=ドジャース)を皮肉タップリに「マジシャン」と評したのは米国のコメンテーターだ。そのココロは「自らピンチを招いても、そこから抜け出してしまう」。
今季5試合に登板して0勝1敗、防御率3.20。そこそこの数字を残しているのは、例えば好守に救われるなど運を味方にしているということだ。
佐々木の「運の良さ」はデータでも証明されている。
メジャーには「xERA」という指標がある。打球の質、与四球、奪三振など、投手がコントロールできる要素も加味した防御率のこと。実際の防御率(ERA)と比べて、投手の能力をより正確かつ客観的に評価したものだ。
MLB公式データサイト「ベースボールサバント」によれば、佐々木の「xERA」は5.32。実際の防御率より2点以上悪いのは、それだけ運に恵まれているということでもある。さらに「xERA」を含む投手の能力を数値化した12項目中、平均球速とマウンドのプレートからリリースポイントまでの距離であるエクステンションを除く10項目はメジャー平均を下回っている。
佐々木は日本時間20日のレンジャーズ戦に登板後、「理想は僕の投球ができて、イニングを投げること」と言ったうえで、「チームとしては先発としての仕事を果たして欲しいとしか思っていないと思う」「直球が最初に結構強めに打たれたので、ごまかしながらって形になる」と話した。
要するに160キロ超のストレートを投げながらイニングを稼ぐのが理想だが、それだと制球がままならない。だからあえて球速を落とし、スライダーを多投してごまかすしかなかったということだろう。ごまかしながら6回2失点と結果は付いてきたものの、データはごまかせない。それより何より、気になるのは結果を出すために自分の投球を捨てるという佐々木の後ろ向きのスタンスだ。
同僚の大谷翔平(30)は2023年に2度目の右肘靱帯手術に踏み切った理由をNHKのインタビューでこう言っている。
「たぶん手術をしなくても、93~94マイル(約150キロ)くらいだったら投げられる感覚だったが、100マイル(約161キロ)とか、それ以上の球速に耐えられるかといったら、たぶん耐えられなかったと思うので、手術の決断をした感じ。自分が思い切りパフォーマンスを出せる感覚がないと、単純にうまくなれないし、自分が納得しないので。ごまかしながら投げていたとしても、おそらく面白くないだろうなと」
「(球速と制球は)表裏一体だと思う」
本人が言うように、技術向上のためなら手術も辞さない。実際、メジャー挑戦する前年の17年から昨年までの8年間で、5回も体にメスを入れている。昨年の左肩のようにやむを得ず手術をしたケースもあるとはいえ、体が悲鳴を上げても、大ケガをしてもプレーしたがる。
そこへいくと、佐々木は、ロッテ時代から体が悲鳴を上げる以前に自分からブレーキを踏む。それだけに今回の球速低下は制球を優先しただけでなく、肩肘を守る意図もあるのかもしれない。
制球を優先して球速を犠牲にしたスタンスにしても、大谷とはまったく逆。大谷は日本ハム時代、本紙の取材にこう言ったことがある。
「(球速と制球は)表裏一体だと思う。正しいフィジカルで、正しい投げ方をすれば、球速も上がるし、コントロールもよくなるし、スタミナ面でもプラスだと思う」
球速を追求すれば制球を犠牲にしなければならないし、制球を追求すれば球速を犠牲にしなければならないのが一般常識なら、あえて「表裏一体」と両立を目指して常識に立ち向かう。
大谷の言っていることが正しいかどうかはともかく、常に前向きというか、プラス思考で汗をかく選手だからこそ、ベーブ・ルース以来の二刀流選手としてメジャーの頂点を極めたに違いない。
佐々木は「マイナーから這い上がって世界一の選手になれるように頑張る」と言った。
マイナーからは這い上がったとはいえ、目先の結果欲しさで「ごまかしながら」の投球を続けているようでは「世界一の選手」になれるはずはない。
◇ ◇ ◇
ところで、大谷は打撃に関して「不可解な点」がある。なぜ外角低めの明らかなクソボールを振って三振するのか。どうして得点圏打率が異様に低いのか。内角球に対して大袈裟に驚くリアクションを取るのはいったいなぜなのかーー。
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