ミラー、ファンとの素敵な交流のための“逆走”で罰金。でも後悔なし「ビールとグローブ交換って書いてあったんだ」

 MotoGPサンマリノGPのフィニッシュ後、ジャック・ミラー(プラマック)はコースを逆走したとして罰金が科されてしまった。しかし彼はファンとの交流のために行なったことであり、良い瞬間だったとその瞬間を振り返った。

 ミラーが罰金を科されたのは、ファンの元へ向かおうとしたことが原因だった。彼はレース前に、観客席にいたあるファンが「グローブとビールの交換」を呼びかけているパネルに気が付き、フィニッシュ後にそこへ向かおうとしたのだ。

 ただミラーはフィニッシュ後、そのファンがいる場所を少し通り過ぎてしまったため、引き返す必要があった。後方の安全を確認した上での行動だったが、レギュレーションはレギュレーション。オフィシャルの指示抜きでの逆走は規則違反でペナルティ対象となり、2000ユーロ(約34万円)の罰金が下された。

「今朝、バックストレートを走っていたときにファンの人が『グローブをくれたら、ビールをあげる!』とかなんとか書いてあるパネルを持っていたんだ」

 ミラーはそう語る。

「マシンを止めたんだけど、ちょっとその人のところを通り過ぎてしまったんだ。だから30メートルくらいUターンしたんだ。コースをよく見て誰も来ていないのを確認して、戻ったんだ。それで僕のグローブを渡してきたんだよ」

 そう語るミラーだが、約束の”ビール”は貰えなかったという。

「いや、ビールは手に入らなかったんだ。それに加えて2000ユーロの罰金だ。まいったね」

「罰金だよ、罰金。でも(運営の)ドルナが今週その映像をSNSとかで宣伝し始めたら、2000ユーロの罰金は馬鹿げてると絶対主張するよ」

 この数週間、スポーツとファンの関わり方という面では2本の動画が広まっていた。

 ひとつはテニスの全米オープンで、試合中に男性が他の子どもにプレゼントされた帽子をひったくる様子、そしてもうひとつはメジャーリーグで息子のためにホームランボールをキャッチした男性に、他の女性が詰め寄りボールを結局渡さざるを得なくなるというシーンだった。

 ミラーは、罰金が科されたとしても自身の行動には満足しており、先述の話題のようなスポーツとMotoGPのファン文化の違いが浮き彫りになったと語った。

「今朝、トレーラーに乗ってパレードラップをしていた時に、あのパネルがまだあるのに気がついたんだ。だから喜んでグローブを渡したよ。素敵な瞬間だった」

「今週は”フィリーズ・カレン”(本名ではなくネット上で当該女性を指すあだ名)が野球で子どもからボールを取り上げたり、テニスでは子どもの帽子をひったくるアホの動画を見たことがあるだろう」

「今回のファンの隣に座っていたVR46ファンの女性は、僕のグローブをキャッチすると、その(パネルを掲げていた)ファンに渡してくれたんだ。とても特別な瞬間だし、素敵な瞬間だった。僕らのファンは一味違うね」

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