衝撃の坊主姿の写真集から25年、熊本在住の井上晴美が女優になった理由とカメラマン・篠山紀信との思い出「他の人が簡単になれない仕事をしたい」

井上晴美

今回登場してくれたのは女優の井上晴美さん。かつては、トレンディドラマにも出演し、雑誌の表紙を飾った彼女も今では3人のお子さんを育てるお母さん。2011年から始まった地元・熊本での生活から、昨年1月に亡くなったカメラマンの篠山紀信さんとの撮影秘話まで根掘り葉掘り話を聞いてみました。【第2回/全2回】

ーーどうして、お店をしてみようと考えたんでしょうか?

「若い頃から、お店はやってみたくって。特にカウンターのお店が好きで、オープンしてみたかったんです。8席だけの狭いお店ですが、楽しくやっています」

ーーかっこいい! お店をやっていて面白い瞬間はありますか?

「手作り感があるところかな。この前も、お客さんが間接照明の使い方を教えてくれたので、お店の中に取り付けてみようと考えているところです」

ーーお客さんとの間で、コミュニケーションが生まれていますね。

「私は人が好きです。現代っ子は学校が終わったら、バイバイして家に帰って、ゲームの中で会うみたいな感じでしょう。すごい無機質だなって。私が小学生だった頃は、家に帰ったらチャリンコに乗って、外で喧嘩してビービー泣いてっていうのが普通だった。人と接しないことには、他人の気持ちなんて理解できないでしょう」

ーーその通りですね。

「ウチはテレビがないんですよ」

ーーそうなんですか!

「面白いですよ。一人が“今日、学校で、こんなことがあって”と話し始めると、他の子たちも自分の意見を話し始めますから。テレビなしの生活は、子供のコミュニケーション能力を鍛えるには、もってこいです」

ーー独特な子育て術ですね。他にも、何か特別なことをされていますか?

「興味を持ったことは体験させてあげたいと思っています。娘は動物に興味があるみたいで、近所のお爺さんが猪の解体をするときには、一緒に、さばかせてもらいます」

ーー好奇心旺盛ですね。

「子供には型にハマらない生き方をしてほしいんです。私もそうだったから。“他の人が簡単になれない仕事をしたい”と思って女優になったので」

息子が「そんなババアの水着なんて!」って言うものだから

ーー型にハマらないというと、篠山紀信さんが撮影して、1999年に出版された井上さんの坊主姿の写真集『LIVE』(幻冬舎)は斬新でした。

井上晴美

「チャレンジがしたかったんです。坊主頭だって、この撮影がなかったら、してないでしょう。スタッフの方に、どこで撮影したい? と聞かれたので、一番好きな街であるロンドンと即答しました」

ーーロンドンは、どうして好きなんですか?

「街の雰囲気が好き。フェスに行ったり、お芝居を観たり……。何をしても楽しいです」

ーー篠山さんとの撮影で、印象に残っていることはありますか?

「撮影が、とにかく早いんです。撮影が早いとモデルとしては、このカメラマンさんとセンスが合うのかなって思う。気分が盛り上がりますよね」

ーー50歳という節目の年齢ですが、もう一度、グラビアに挑戦しようという思いはありますか?

「どうなんだろう(笑)。最近、いろんな人から、やってみませんか? とは言われます」

ーーぜひ、見てみたい!

「ただ、息子がね。そんなババアの水着なんて!って言うものだから(笑)」

ーーこんなキレイなお母さんにヒドい! 今後、挑戦してみたい仕事はありますか?

「私、基本的に受け身なんです。だから、オファーを受けた仕事は、どれも頑張ろうとは思っています」

ーー現在は独身ですが、恋愛面も受け身ですか?

「どうだろう……。それは両方かな(笑)、なんてね。恋愛は子供たちの話を聞いているだけで、おなかいっぱいです」

井上晴美(いのうえ・はるみ)

1974年9月23日生まれ。熊本県出身。1991年、16歳で芸能界に入り、ドラマ・映画・舞台など数多くの作品に出演。山の中で自然に囲まれながら子育てをしている。2024年2月20日「くまもと移住アンバサダー」就任。