出色のアクション・サスペンス ドニー・イェン監督主演「プロセキューター」ほか

映画「プロセキューター」©2024 Mandarin Motion Pictures Limited / Shanghai Huace Pictures Co., Ltd. All Rights Reserved
公開中の作品から、映画担当の記者がピックアップした「シネマプレビュー」をお届けします。上映予定は予告なく変更される場合があります。最新の上映予定は各映画館にお問い合わせください。
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「プロセキューター」
ハリウッド映画「ジョン・ウィック:コンセクエンス」で盲目の暗殺者役で鮮烈な印象を残したドニー・イェンが監督、主演を務めたアクション・サスペンス作品。
かつて熱血刑事だった検事のフォク(イェン)は麻薬密売事件を巡り、被告の弁護側が裏社会と癒着していることを突き止め、陰謀を暴こうとするが、その前に刺客が立ちはだかる。

映画「レッド・ツェッペリン ビカミング」©2025 PARADISE PICTURES LTD.
アクション監督は「HiGH&LOW」シリーズの大内貴仁。日本の精鋭スタントチームも参加し、CGを使わず、リアルな動きにこだわった数々のアクションシーンは見もの。イェンの目線で撮られた映像も臨場感にあふれる。香港・中国合作。

映画「ブラックバッグ」© 2025 Focus Features, LLC. All Rights Reserved.
26日から全国公開。1時間57分。(啓)
「沈黙の艦隊 北極海大海戦」
かわぐちかいじの著名な漫画の映画化。令和5年公開の前作から配信ドラマを挟んでの第2弾となる。
前作が緊迫した政治劇が軸の「静」だったとすれば、一転、今回は海戦アクションが中心の「動」となる。最新VFXを駆使した潜水艦戦は圧巻で、戦争の恐怖が画面から迫ってくる。
一方で、上戸彩演じるジャーナリストら報道陣の動き、日米政府の政治的駆け引きも丁寧に描写される。 40年近く前に描かれた物語だが、ウクライナ情勢など現在の国際緊張を反映し、まさに今作られるべき映画だ。

映画「俺ではない炎上」(C)2025「俺ではない炎上」製作委員会 (C)浅倉秋成/双葉社
26日から全国公開。2時間12分。(健)
「レッド・ツェッペリン ビカミング」
史上最強のハードロックバンド、レッド・ツェッペリンの初期の躍進ぶりをたどるドキュメンタリー映画。バンド誕生から2作目の名作アルバム「レッド・ツェッペリン II」を発表するまでを貴重な映像とインタビューでつづる。
メンバー自身が語るインタビュー映像が貴重だ。「才能を信じれば成功する」など美しい名言が多い分、若い日の彼らが持ち合わせていたはずの狂気にも似た熱気までは伝わってこない。バンドの起源、つまり彼らが〝化物〟に転じる前日談だからか。
当時の非常に素晴らしいライブ映像も見ることができるが、使われる時間が短く物足りない。ほぼ全編、これでもよかった。
26日から全国順次公開。2時間2分。(健)
「ブラックバック」
裏切り者を見つけるため、頭脳戦を繰り広げるスパイたちを描く。スティーブン・ソダーバーグ監督が、緊張感あふれるサスペンス作品に仕上げた。
英諜報機関で重大な情報漏洩が発生。優秀なスパイのジョージ(マイケル・ファスベンダー)は、二重スパイを捜し出す極秘任務(ブラックバッグ)を言い渡される。容疑者は5人。そこには、同僚で妻のキャスリン(ケイト・ブランシェット)が含まれていた。
互いに秘密を抱え、人を欺く術にたけたスパイの夫婦間に高まる緊張をファスベンダーとブランシェットが好演。派手なアクションはないが、洗練された脚本と演出で結末まで一気に駆け抜ける。米映画。
26日から全国順次公開。1時間34分。(耕)
「俺ではない炎上」
SNS上で突然、殺人犯扱いされた会社員を阿部寛が演じる。「追い込まれる側の役を演じるのは久しぶり」と阿部。前半は、ネット民による執拗でいわれのない非難と監視の目からともかく逃げて逃げ回る「動」で見せる。裸で崖から飛び降りるなど阿部が体を張ったアクションで楽しませる。芦田愛菜が演じる女子大生の登場が謎を深め、後半は意外な犯人の正体が明かされあっと驚く。
前半のSNS批判はやや食傷気味の部分もあるが、怒涛の後半は手に汗握る。ただ、謎解きとしては時制の不一致などもあり、スカッとはしないかもしれない。「六人の噓つきな大学生」などの作家、浅倉秋成の同名小説が原作。
26日から全国公開。2時間5分。(健)