初めてのバラ選び!バラの3大花形「剣弁高芯・カップ・ロゼット」ってどんな花形?

深い赤と厚みのあるロゼット咲きが印象的な‘ルージュ ピエール ドゥ ロンサール’。大きなアーチやフェンス、壁にゆったりと這わせてみたいバラです。

バラにはさまざまな花形があり、どれもとても魅力的。中でも代表的な3タイプの花形は覚えておきたいものです。それぞれの個性を知り、自分の好みや庭の雰囲気に合う花形のバラを選びましょう。

これぞ剣弁高芯咲きという整った花形の‘マダム高木’。バラ研究家の高木絢子さんの名をつけたバラで、素敵な香りと大人っぽい花色にも惹かれます。

バラの王道! 端正な剣弁高芯咲き

バラには多くの花形がありますが、花形によって庭やベランダの雰囲気が違ってきます。庭や鉢植えにどんな花形のバラを選ぶかはとても大切なポイントなのです。バラをイメージしたとき、まず頭に浮かぶのは剣弁高芯咲きでしょうか。子どもの頃からお花屋さんで見かけたバラ、花束の真紅のバラ、そうしたバラはたいていが剣のように花弁の先がとがり、花の中心をくるくると高く巻いたきっちりとした花形です。

剣弁高芯咲きのHT ‘サマーレディ’。大輪ですが花付きがよく、温かみのあるピンクの花が庭を彩ります。丈夫で香りもあります。(筆者撮影)

剣弁高芯咲きのバラを整った花形という意味で、整形花と呼ぶ人もいます。それだけ完璧な美しさであるというわけで、人間の望む美の基準に合わせて生まれた花形といえます。花弁のとがり方がややゆるい場合は、半剣弁高芯咲きとなります。剣弁高芯咲き、半剣弁高芯咲きのバラにはオフィーリア、香具山、マダム ビオーレ、メルヘン ケーニギン、ピース、ブルームーン、プリンセス ドゥ モナコ、ステンレス スチールなど、名花として評判の高い品種が数多くあります。剣弁高芯咲きのバラのほとんどは大輪四季咲きのハイブリッドティー(HT)のため、1枝に1輪の花が咲きます。気品に満ちた花の美を発揮させるためには混植ではなく、メインの場所やとっておきの鉢に植えるのがよいでしょう。

‘ジュードジオブスキュア’はアプリコット色のディープカップ咲き。大輪で香りがとてもよく、満開になるまでわくわくします。

華やかさと優雅さがあふれるカップ咲き

2000年前後から、急速に人気を集めて日本のバラブームを作り出したのがカップ咲きのバラです。もともとはオールドローズと呼ばれる古い時代のバラに見られた花形で、絵画やアンティークのティーカップなどにも描かれています。花形はお椀のような形で、花弁が幾重にも重なって深さのあるディープカップ咲きや、浅めのシャローカップ咲きに分かれます。ふっくらと優雅な雰囲気があり、中~大輪のカップ咲きはとてもゴージャス。メアリーローズ、ヘリテージ、ゴールデン セレブレーション、グラハム トーマスなど、イングリッシュローズにはカップ咲きの名花が多数揃っています。カップ咲きは庭の主役としても利用できますが、花形がソフトな印象なので主張は控えめで、他のバラや草花との調和がとりやすいという特長もあります。バラをとり入れながらも庭全体を素敵に構成したいときにぴったりな花形と言えるでしょう。

典型的な大輪カップ咲きのイングリッシュローズ。外弁が下り、内の花がカップ状に保たれているときの形をカップ&ソーサーの花形と言います。(筆者撮影)

オールドローズの面影を残すロゼット咲き

カップ咲きと並んで、オールドローズの雰囲気が味わえるのがロゼット咲き。短い花弁が密集していて、やや平べったい花形になります。よく知られている品種にマダムアルディ、シャポー ドゥ ナポレオン、ソンブレイユ、ウイリアム シェイクスピア2000、ジェーン オースチン、キャサリンモーリー、マリアテレジア、アウグスタ ルイーゼなどがあります。

‘スイートメモリー’と思われるロゼット咲きのバラ‘サマーメモリーズ’を活けた写真。クリーミーホワイトのバラが白の花瓶によく調和しています。

中でも花が中心から四つに分かれる花形はクオーターロゼット咲きと呼ばれ、くっきりときれいに割れた姿に出合えたらうれしい気分に。ジャック カルティエ、ルージュ ロワイヤル、レオナルド ダビンチ、メイクイーンなどは四つ割になりやすい品種といえます。また、咲き始めはカップ咲きで開花とともにロゼット咲きの花形に変化するバラもたくさんあります。ジャック カルティエ、ピエール ドゥ ロンサール、アブラハム ダービー、ジャスミーナなどがそうで、両方の魅力が味わえるでしょう。

※2024年10月5日に配信した記事を再編集しています。▼▼