「食べない備蓄食」はもう買わない。温めなくても美味しく食べられるパスタ
最近は、防災食の進化が目覚ましく、より長期にわたり保存できるものが増えました。なおかつ、風味も改善され、日常の食卓に添えても遜色ないものが少なくありません。
今回紹介するのは、そうした進化系防災食のひとつ「そのままPASTA」です。

【「そのままPASTA」はこんな人にオススメ!】
- もしものときでも美味しく食べられる防災食を買い溜めておきたい
- アウトドアなどで手間なく食事の準備がしたい
麺が伸びにくい! 渾身の長期保存食が誕生
本製品のメーカーは杉田エース。建築資材などの卸売を主業とするほか、長期保存食のブランド「IZAMESHI(イザメシ)」を擁し、100品目以上を販売しています。
そのコンセプトは、「食べない備蓄食から、おいしく食べる長期保存食へ」。ふだんの食事、旅行、アウトドアの場でもメニューのひとつとなるよう、味には妥協しない姿勢が好感をもてます。
「そのままPASTA」は同社の新製品で、防災食では珍しいショートパスタ。「IZAMESHI」のラインナップでも、初めてのジャンルとなります。
種類は、「カルボナーラ」「ボロネーゼ」「バジルクリーム」「ペペロンチーノ」「ポモドーロ」「きのこクリーム」「キーマカレー」「明太子」とバリエーション豊か。
麺が伸びにくい独自製法で作られ、内容量は200g。賞味期間は製造から3年間です。
なによりの特徴は、加熱せずに食べられることです。もちろん、湯煎や電子レンジで温めるとおいしさは増しますが、ガス・電気が使えない状況下でもOKというのは頼もしいです。
肉・野菜の旨みが生きる「ボロネーゼ」
では実際に食べてみましょう。
試食するのは全8種のうち、「ボロネーゼ」「ペペロンチーノ」「きのこクリーム」「キーマカレー」の4種。いずれも加熱はせず、そのまま皿に開けて賞味します。
まずは「ボロネーゼ」。挽きの肉入りのソースで、日本でもおなじみですね。こちらは牛肉、豚肉とともに大豆ミートも加わって「ごろごろとした食感を感じられる」とのこと。
パッケージには、「フォンドヴォー仕立て」ともあります。これは、肉や香味野菜などを煮込んでつくった出汁のことです。

では、加熱せずに封を切って皿によそいます。パスタは、ソースや具材とからみやすい螺旋形のフジッリ。汁気はさほどありません。
一口食べてみると、まさにボロネーゼらしい、コクがあって濃厚な味わいが広がります。まず思ったのは、温かくなくても「全然いける!」というものです。
「ごろごろとした食感」はあまりないですが、肉・野菜の旨みはしっかり感じられます。

ほどよい辛さにこってり感が加わった「ペペロンチーノ」
次は「ペペロンチーノ」。
本来のペペロンチーノは、オリーブオイル、唐辛子、ニンニクを使った、パスタのなかではもっともシンプルといえるものです。対して「そのままPASTA」バージョンでは、チキンエキスパウダーや魚醤が加わった変化球となっています。はたして、どんな味わいでしょうか?

食べての最初の印象は、「思ったよりオイルが濃い」というものでした。加熱していないことが影響しているかと思いますが、ペペロンチーノらしからぬこってり感があるのです。
もっともそれは、筆者にはマイナス点とはなりません。これも十分アリです。味については、唐辛子の辛さ、にんにくのスパイシーさがほどよく主張する、まさにペペロンチーノらしいものです。プラスアルファに感じる風味は、魚醤などの隠し味なのでしょう。

マッシュルームの味わいが格別な「きのこクリーム」
3つめが「きのこクリーム」。
こちらはフジッリではなくペンネで、マッシュルームとヒラタケの具材にソースを絡めたものです。説明書きには「きのこの詰まった濃厚なクリームソース」とあり、食欲がそそられます。

口に運んでの第一印象は、マッシュルームの旨みが抜群にきいているというものでした。
上の2つと比べて味がマイルドなせいか、温めていなくてもまったく問題なくおいしく食べられます。やや油分が多い感じがあり、そこはもうちょっと抑えてもよかったかもしれません。

深みのある味わいにハマってしまう「キーマカレー」
最後が「キーマカレー」です。少し前にブームとなったキーマカレーですが、ペンネとアレンジするとは、なかなか珍しいです。
挽き肉は鶏肉を使用しています。醤油を加えているのですが、これが風味にどんなインパクトを与えているか、興味がわきます。

「結構辛いかも」と予想していましたが、スパイシーさはあっても、辛さはほとんど感じませんでした。
カレー愛好家であれば、この点で議論が分かれるかもしれませんが、個人的には、これはこれでおもしろいです。さまざまなスパイスや調味料の組み合わせが生む深い味わいがあり、いくらでも食べられそう。

ローリングストックに加えるべき一品として高評価!
4種類を完食したところで、総括しましょう。当初は、冷たいパスタの防災食に対し、風味・食感の面で「大丈夫かな」と、疑いの気持が少々ありました。ですが、食べてその懸念も吹き飛びました。
風味のレベルは、今までの防災食のイメージをあっさり覆すもので、ふつうに食卓に出してもなんの違和感もありません。通常のレトルトのパスタソースと比較しても、負けていないでしょう。
ただ、いずれも味は濃い目なので、これ単品ではなくさっぱりした食べ物と合わせるのがいいです。そして、温められる環境であれば、温めたほうがもっとおいしくなりますし、独特のこってり感も緩和されると思います。
その点もふまえローリングストックで備蓄するなら、ぜひ加えておきたい一品と評価できます。
なお、「そのままPASTA」は、公式オンラインショップ(upstairs outdoor living)、楽天市場、Yahoo! ショッピング、スギカウにて販売中。単価は送料別で648円、贈答にも適した8種類セットは6480円です。
鈴木拓也(ライター、写真家、ボードゲームクリエイター)
老舗翻訳会社役員を退任後、フリーランスの仕事人となる。ライターとして手掛けるテーマは、ガジェット、ライフハック、トラベル、著名人取材、アートなど幅広い。また、クリエイターとしての活動にも力を入れている。ライフワークは秘境めぐりで、撮った写真をInstagramに掲載している。
Source: 楽天市場