万博閉幕後の夜に…関係者イベント”オールナイト万博”が開催! クラブ状態で会場はお祭り騒ぎに

23時を過ぎたイタリア館前。残った一般来場者もいたため相当な人数となった
大盛り上がりだった“オールナイト万博”
’25年10月13日、さまざまな話題で溢れた大阪・関西万博が閉幕した。184日間という期間中、約2500万人という来場者が国内外から万博会場に足を運んだ。
閉幕日の20時頃、最後の花火とドローンショーを楽しんだ来場者らは名残惜しそうに笑顔や涙で会場を後にし、地下鉄夢洲駅やバス・タクシーターミナルへと列をなして進んで行った。一方、タイやスペイン、チェコ館などではDJや音楽のイベントが開かれ、一般来場者は足を止めて最後の最後まで楽しむ姿が見られた。
22時、完全閉場となった会場では、未だに会場内に残っている来場者に警備員らが繰り返し退場するように促していた。そんな中、あちこちから関係者らが複数のパビリオンへと足を運び始めた。閉幕後、万博を支えた各パビリオンのスタッフや博覧会協会事務局、警備員に清掃員等々、あらゆる関係者向けにオールナイト万博が開催されたのである。
オールナイト万博は閉幕数日前より水面下で進んでいたという。大人気で常に話題をさらったイタリア館やチェコ館ではパビリオンの前面にDJブースが設置されたほか、お酒が振る舞われ、まさにクラブ状態でお祭り騒ぎとなった。
特にイタリア館前は多くの来場者で溢れ返り、ドリンクブースはすし詰め状態に。バーテンダーらが一旦下がるように繰り返しアナウンスをしていた。
24時前、万博警備隊の警察官や私服警察官、博覧会協会事務局員らがイタリア館前に集結した。騒ぎすぎて解散させられるのか、不安になった関係者らが増え始めたとき、博覧会協会事務局担当者がDJブースに登壇した。
「皆様お疲れさまです。お楽しみのところすいません。実はこの中に関係者ではない方がいらっしゃるということで、これから警察さんに関係者IDを持っているか確認していただきます。お持ちでない方は閉幕時間を過ぎてますのでお気をつけてお帰りください」
とアナウンスがあった。
警察官らがIDチェックを行い、関係者のみと確認が取れたことでさらに会場は盛り上がりを見せ始めた。
警察官らも場内のパトロールを再開し、その場を離れたが、今度は救急車がイタリア館の脇に到着した。急性アルコール中毒の疑いでの出動だったという。大屋根リングの下で寝ていた関係者が担架に乗せられて救急車に吸い込まれていった。この直後にも別の救急車が到着し、さらに傷病人が発生したということで救急隊員らが対応に当たっていた。
さまざまな表情を見せた「万博最後の夜」
21時以降、場内の自販機は関係者用の建物を含め売り切れや使用休止となっており、アルコールは飲めたが水などが買えない関係者が続出しており、酒に弱い関係者らは困り果てた様子だった。イタリア館前の地面はこぼれた酒のせいか、あちこちがベタベタとしており、火災報知器上には紙コップなどが乱雑に放置されていた。
イタリア館を離れるとブラジル館前でも何やら人だかりができていた。ブラジル館では館内でDJイベントが開かれており、その人だかりは入場するための列となっていた。
また、すぐ近くのシグネチャーパビリオン「クラゲ館」でも多数の関係者が集まり盛り上がりを見せていた。さらにチェコ館では無料でビールが振る舞われ、前面のスペースではステージで熱唱し皆でダンスを踊るなど大盛り上がりだった。
一方、大屋根リング下などの場内のベンチでは、横になり地下鉄の始発を待つために仮眠を取る人や、仲間同士で万博の話に花を咲かせるグループ、外国パビリオン関係者らとダンスに興じる若者、さらには愛の告白をする人々もあちこちで見られ、万博最後の夜を思う存分楽しんだ関係者が多くいた。
盛り上がりを見せる一方で、粛々と展示物の搬出を行うパビリオン関係者もおり、万博最後の夜はさまざまな表情を見せていた。
お酒を飲みながら語り合っていた関係者に話を聞くことができた。
「半年の期間、休みの日以外は全て出勤しました。まさに笑いあり涙ありでしたが、驚いたのは靴下が何足も穴が開くほど歩いていたということでした。こんな経験は今までになく、体も頭もフル回転で頑張りました。国や性別、年齢も関係なく仲間が増え、こんな環境で働くことができたのは暑さを除いたらホンマに良い思い出となりました。もうこの場所がなくなると思うとつらい気持ちもありますけどね」
と話してくれた。
一般来場者、万博関係者共に「万博ロス」となっている人が多い今日この頃。特に関西ではまだまだ万博色があちこちで見られそうだ。

23時半ごろになると警察が一般来場者を退出させるべく出動した

関係者が急性アルコール中毒の疑いで搬送される場面も

午前1時前のブラジル館はDJイベントが行われており、行列ができていた

同じく午前1時前のチェコ館前でも歌や踊りで大盛り上がりとなっていた
取材・文・PHOTO:有村 拓真