【12月15日に支給される】年金生活者支援給付金《支給対象者・2025年度の給付基準額・請求手続き》は?
【年金生活者支援給付金】2025年度は「2.7%」の増額改定

【12月15日に支給される】年金生活者支援給付金《支給対象者・2025年度の給付基準額・請求手続き》は?
FPである筆者の元に、お金の相談をいただく方の多くが、将来の年金生活に不安を抱えていらっしゃいます。
現役世代の働き方によっては、受け取れる年金が少なく、老後生活していけるかどうか不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
急速に進む物価上昇もあり、老後に年金だけで生活していくのが本当に困難になる世帯が多くなっております。
今回は、そういった家庭を支援する給付金について解説していきます。
自分は支給対象となるのか?いくらくらい受け取れるのか?
詳しく解説します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【公的年金はいくらもらえる?】国民年金の平均月額は「5万円台」
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台となっています。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》
ただし、グラフに示されているように、厚生年金で月額25万円以上を受け取る人もいれば、国民年金・厚生年金いずれの場合でも月額2万円未満という低年金の人まで、受給額には大きな幅があります。
また、年金に加えて他の所得を含めても一定基準を下回る場合、低所得の高齢者世帯を支えるための給付制度である「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があります。
年金生活者支援給付金とは?最新の給付基準額についても
「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得が一定基準以下の人を対象に、生活の下支えを目的として支給される制度で、2カ月に一度、年金に上乗せして支給されます。
この給付金は、受け取っている年金の種類によって以下の3つに分かれています。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
それぞれで支給要件や支給額などが定められており、対象となるかどうかは受給状況によって異なります。
【年金生活者支援給付金】2025年度は「2.7%」の増額改定
2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付金額は、前年度から2.7%引き上げられました。

【2024年→2025年】年金生活者支援給付金の支給金額
・老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
・障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
・遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金は、基準額をもとに保険料の納付済期間などを考慮して実際の支給額が決定されます。
記載されている金額はいずれも「月額」であり、支給は2カ月分をまとめて年金に上乗せして行われます。
仮に満額で受給できた場合、1回あたりの支給額は約1万円、年間ではおよそ6万円となります。
また、厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、2024年3月時点の平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4014円、障害年金生活者支援給付金が5555円、遺族年金生活者支援給付金が5057円です。
※2024年3月において認定されている平均給付金額です。
年金生活者支援給付金はどんな人が受け取れる?

「年金生活者支援給付金」の支給要件
年金生活者支援給付金を受け取るための《支給要件》を確認していきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」は、それぞれ障害基礎年金または遺族基礎年金を受給しており、かつ前年の所得が479万4000円以下であることが条件となります。
判定の際には、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
さらに、扶養親族などの人数によって基準額は加算されます。
一方、「老齢年金生活者支援給付金」については、ほかの2つと比べて支給要件がやや複雑です。
「老齢年金生活者支援給付金」支給対象要件をチェック

「老齢年金生活者支援給付金」対象となるのはどんな人?
老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす人です。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額※1 とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下※2 である。
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
※3「補足的老齢年金生活者支援給付金」とは?
老齢年金生活者支援給付金は、一定所得以下の受給者を対象とした制度ですが、基準額をわずかに上回ると支給されず、結果的に基準内の人よりも総所得が低くなるという逆転現象が生じる課題がありました。
この問題を解消するために設けられたのが「補足的老齢年金生活者支援給付金」です。基準額を超えていても一定の範囲内であれば受給可能であり、所得が増えるほど段階的に給付額が減っていく仕組みになっています。
【記入例あり】年金生活者支援給付金の請求方法を確認しよう
年金生活者支援給付金を受け取るには、公的年金と同様に請求手続きが必要です。

はがき(年金生活者支援給付金請求書)の記入例
これから65歳を迎える人には、誕生日の約3カ月前に老齢基礎年金の請求書と一緒に給付金請求書が送付されます。
すでに年金を受給していて、所得の減少などにより新たに対象となった場合は、毎年9月1日以降に順次、年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届きます。
なお、すでに繰上げ受給をしている場合は、提出書類の様式が通常とは異なります。
【素朴な疑問】年金生活者支援給付金は毎年手続きが必要?
年金生活者支援給付金は、一度請求手続きを行えば、支給要件を満たしている限り、翌年度以降は改めて申請する必要はなく自動的に継続受給されます。
継続支給の可否は前年の所得をもとに判定され、その結果は毎年10月分(12月支給分)から1年間反映されます。
もし支給対象外となった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送で届きます。
また、毎年度(4月分から)の支給額は、6月上旬に送付される「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」および「年金生活者支援給付金 振込通知書」で確認できます。

「改定通知書」と「振込通知書」
家計に合った方法で「老後資金の準備」を
今回は、年金生活者支援給付金について解説しました。
年金生活が厳しいと感じている世帯は、支給対象となるのかよく確認しておきましょう。
支給対象となっている場合は、請求手続きが必要となりますので忘れずに行ってください。
老後までにまだ時間のある方は、なるべく早く老後の収入を増やす方法を見つけることが必要かもしれません。
預貯金をコツコツと増やしたり、資産運用を取り入れたりするなど、人それぞれ適切な方法は異なります。
ご自身の家計に合った方法で「老後資金の準備」に取り組んでみてはいかがでしょうか。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内(令和6年度)」