万博大好きグルメライター厳選「おいしさに感激したグルメBEST3」
「世界各国のパビリオンに併設された、レストランやカフェを全制覇したい」。そんな思いを抱きながら、通期パスで足繁く『大阪・関西万博』(会場:夢洲)に通ったグルメライターの西村円香です。周りからよく聞かれるのが「どの料理がおいしかった?」ということ。会場内は、どの国のレストランもとても魅力的でしたが、今回は「叶うならもう一度食べたい」と、会期中に感動した「万博グルメBEST3」を発表します。

万博大好きグルメライター厳選「おいしさに感激したグルメBEST3」
グルメライターの西村円香さんが『大阪・関西万博』で食べた各国料理を振り返る
◆ バーレーン王国出身のミシュランシェフ監修。スパイスがクセになる洗練された味わい
まず第3位は、バーレーン王国のカフェで楽しめる軽食の数々。こちらのメニューは、革新的な料理で世界的に権威のある賞を数々受賞している女性シェフ、タラ・バシュミさんが考案したもの。バーレーン料理の特徴は、ターメリック、カルダモン、サフランといったスパイスやブラックライム、デーツなどを使われているのが特徴。

「バーレーン・パビリオン」外観(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
ブラックライムは、塩水で湯通ししたライムを果肉と皮が黒くまで天日干しした、乾燥させたライムのこと。酸っぱさと甘さと少しの苦さ、鮮烈な香りで味にグッと奥行きと、異国感を与えてくれます。
私が特に気に入ったのは、ブラックライムのほのかな酸味を感じるバーレーン風のローストビーフを使った「ティッカローストビーフサンド」(3200円)。まずローストビーフ自体の旨みが濃くて肉々しさ満開。甘みとコクのあるデーツマヨネーズと香草を合わせることで、甘さと酸味と香りが複雑な味わいがプラスされ口の中が一気に華やかになる日本にはない味付けが、おもしろくておいしい。

写真左上の「ティッカローストビーフサンド」(3200円)はデーツマヨネーズを使用した日本にはない味付け(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
酸味やスパイスが好きな人にはたまらない味ですが、全体的に小ぶりなので、コスパを考えると少し割高感が…。しかし、「バーレーン王国に行く旅費を考えたら、安い」と、思考を変えれば無問題でした。
◆ タコの食感に驚き!日本人の舌に絶対合うポルトガル料理
第2位は、ポルトガル館レストラン「Mar de PORTUGAL(まるでポルトガル)」。大西洋に面したポルトガルは、日本と同じく魚介類をたくさん食べる国。素材の持ち味を活かして、塩やスパイス、魚介からでる出汁の旨みを上手に使った、シンプルで滋味深い味わいが特徴。

ポルトガル・パビリオン外観(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
「バカリャウ」と呼ばれる干し鱈、タコ、米など、私たちに馴染みのある食材が多く用いられるので、日本人にとっては、親しみやすい味です。

タコや鱈を使ったさまざまな料理が揃う。中央はバカリャウのコロッケ3個(1100円)(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
その中でも特に感激したのが、ポルトガルの国民的料理のひとつ「ラガレイロ風タコ」(3245円)。生ダコを茹でて、上質なオリーブオイルをたっぷりかけててから軽くつぶしたジャガイモとオーブンで焼いた料理で、味付けもニンニク、塩、コショウ、ローリエと実にシンプル。食欲を刺激するニンニクの香りをまとったタコはふっくらとやわらかく、そして驚くほどジューシー!

とってもジューシーな「ラガレイロ風タコ」(3245円)(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
タコってこんなにポテンシャルを秘めた食材だったのか…。おでんや煮物でいただくタコと全然違うやん!と思わずまじまじ見てしまうほど、食感も味わいも別物。そして、タコからあふれ出た旨みとオリーブオイルを吸ったほくほくのジャガイモもたまらない美味しさ。キリッと冷えたポルトガルワインと一緒にぜひ。

ワインも充実のポルトガル館レストラン(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
ポルトガル最南端に位置するアルガルヴェ地域の冷製スープ「アルガルヴェ風ガスパッチョ」(990円)の心地良い酸味。

冷製スープ「アルガルヴェ風ガスパッチョ」(990円)(大阪・関西万博)
デザートに注文した濃厚カスタードがたまらない「エッグタルト」(572円)もいただき大満足。料理の提供もスムーズで、スタッフの接客もフレンドリーで好感度が高いので、3回ほどリピートしました。

「エッグタルト」(527円)はテイクアウトでも大人気商品に(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
(次のページは…)第1位はラグジュアリーな雰囲気の中で特別な食体験ができるレストラン
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◆ 第1位はラグジュアリーな雰囲気の中で特別な食体験ができるレストラン
そして第1位は、サウジアラビア館のレストラン「IRTH」で味わえるサウジアラビア料理のコースです。

「サウジアラビア・パビリオン」外観(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
レストランに一歩足を踏み入れれば、そこはもう別世界。ラグジュアリーでゆるやかな時間が流れています。

パビリオンの中庭に面した大きな窓から光が(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)

靴を脱いで上がるタイプの席もあり、雰囲気も抜群(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
私がいただいたのは、代表的なメニューが味わえる「サウジ エクスペリエンス」(1万5000円)のコース。ぷちぷちとした食感が楽しい大麦とトマト、ローストボーンマロー(牛の骨髄)を煮込んだ、ほどよいコクと酸味が印象的な「ハッブスープ」砕いた全粒粉をじっくり煮込んで、タマネギとブラックライムのソースで味わうサウジ版リゾットのような「ジャリーシュ」など、初めてましての味ばかり。

大満足の「サウジ エクスペリエンス」のコース(15000円)(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
勝手なイメージでもっとクセが強いのかと思っていたけれど、辛さもほとんどなく、スパイス感も強くないので、とても食べやすい。

サウジ版リゾットのような「ジャリーシュ」(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
思わず歓声があがったのが、メインディッシュの「ハーニス」。アラビア南部産のマラクの枝を敷き詰めて、仔羊の肩肉を6時間かけて焼き上げた料理なのですが、煙に包まれた丸いガラスのドームで蓋をした状態でやってきます。蓋を開けると、ふわぁっとスパイスの香りと燻製香が立ち込めます。

不思議な形状のメニューが運ばれてきました(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)

丸いガラスのドームの蓋をオープンすると、もくもくの煙の中に「ハーニス」。演出もたのしい!(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
ライスの上には大きな仔羊の塊がドン!っと乗っていて、インパクトがすごい。じっくり火入れた仔羊はとてもやわらかく、フォークを入れるとほろほろと崩れるほど。噛むほどに仔羊ならではの風味がじんわりと広がり、しみじみおいしい。

3種のソースとともにいただく「ハーニス」(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
そのままでも充分だけど、甘みを加えてくれるハニーソース、さっぱりとした酸味があるサルサソース、ゴマを使った香ばしい味わいのタヒナソースと、3種類のソースをつけ、味わいを変えながらいただくのがサウジアラビア風。かなりボリュームのある一皿ですが、食後感も軽やかで、こんな仔羊の楽しみ方があったのかと目から鱗でした。
サウジアラビアは、空間、料理、プレゼンテーションと全てにおいて満足度が高く、『大阪・関西万博』でしかできない食体験でした。
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そのほかにも、優雅な気分でワインが飲めるモナコ館にある「ワインバー オテル・ド・パリ・モンテカルロ」。器好きのテンションを上げてくれるポーランド館の「ポーランド・ティスト」。オリエンタルテイストの空間がかわいいトルクメニスタン館の「スープラ」などなど…。会場には、好きなレストランやカフェが、本当にたくさんありました。

「ポーランドパビリオン」のレストラン「ポーランド・ティスト」は、ポーリッシュポタリーで料理を提供(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)
万博を通じて、世界のいろんな食文化やその国で愛されている食材、日本にはない味付けや調理法など、いろんな食の見分も深めることができました。
もう味わうことができないかと思うと少し寂しいけれど、幸い、関西には万博のレストランの運営に協力していたお店や、海外の方が自国の味を伝えたくてオープンしたお店もたくさんあります。今後はそういったお店にお邪魔して、万博ロスを埋めていこうと思います。
取材・文・写真(一部)/西村円香 写真/Lmaga.jp編集部

「トルクメニスタンパビリオン」のレストラン「スープラ」内観(大阪・関西万博 /Lmaga.jp編集部撮影)