衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」

衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
中国の最新空母「福建」(写真は2024年5月1日、初の試験航海のため上海の造船所を出たところ)Pu Haiyang/VCG via Reuters Connect
<台湾をめぐる軍事的圧力が高まる中、中国の「侵攻準備」を示唆する衛星画像が新たに明らかになった>
中国の艦艇が、上陸侵攻作戦に関与する可能性を示す新たな衛星画像で確認された。
【衛星画像】強襲揚陸艦「四川」と揚陸用バージ「水橋」
中国海軍は艦艇数で世界最大で、370隻を超える艦船と潜水艦を保有している。習近平国家主席が掲げる「世界一流の軍隊」構想のもと、急速に近代化を進めてきた結果だ。
最近確認された新型艦には、ドローンやヘリコプターの運用が可能な強襲揚陸艦や、「水橋」と呼ばれる特殊な揚陸用バージが含まれる。軍事アナリストによれば、台湾侵攻を想定した上陸作戦用に特化した設計とみられる。
本誌は中国国防部にコメントを求めたが、記事掲載時点では回答を得られていない。
欧州宇宙機関(ESA)のセンチネル2号が11月15日に撮影した衛星画像には、中国・浙江省で3隻の水橋が連結して浜辺に展開している様子が写っていた。
同日撮影された別の画像では、中国初の076型強襲揚陸艦「四川」が、上海の約240キロ東北沖で航行している姿が写っていた。同艦は前日に出港し、洋上試験を行っていたようだ。
排水量4万トン超の四川は075型の拡張型であり、事実上の軽空母とされている。中国最新の空母「福建」と同様に電磁カタパルト(航空機発射装置)を搭載しており、固定翼機の発艦も可能とされている。
衛星画像に写った水橋は、台湾から約450キロ北の浙江省南田島で確認された。この島の海岸線は、台湾の険しい海岸地形と類似しているとされる。
水橋には、船首から伸びる全長約120メートルの展開式道路が装備されており、複数の水橋を連結することで、海上の艦艇から戦車やトラックを直接浜辺の道路へ移動させることができる。
ただし、台湾本島で上陸作戦に適した浜辺は数えるほどしかない。その上、台湾海峡の波は荒いため、侵攻に適した時期は年間でも数カ月に限られる。
専門家はまた、水橋のような揚陸用バージの数はまだ少なく、実戦で有効性を発揮するには、空軍と海軍の強力な支援が不可欠だという。
中国政府は台湾を自国領と主張しており、必要とあらば武力統一もいとわない構えだ。近年は、大規模な軍事演習や台湾海峡の中間線を越える航空機の飛行を日常的に行うなど、圧力を強めている。
オープンソースの軍事アナリスト、MTアンダーソンはこう述べている。
「中国海軍は現在の侵攻シナリオを磨きつつ、次世代の戦力も準備している。一方米国は、カリブ海や太平洋で小さな高速艇を追っているだけで、大局には大きな影響を与えられていない」
米国当局は、習は2027年までに台湾侵攻を可能にする体制の構築を軍に命じたと分析している。ただし、これは必ずしも実際の侵攻時期や決定を意味するものではないという。
【衛星画像】揚陸用バージ「水橋」と強襲揚陸艦「四川」
◾️連結した3隻の揚陸用バージ「水橋」

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◾️076型強襲揚陸艦「四川」

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