「子ども失う覚悟を」ロシアとの対決に向け心構え促した参謀総長発言が炎上 フランス

「子ども失う覚悟を」ロシアとの対決に向け心構え促した参謀総長発言が炎上 フランス
【AFP=時事】フランスのファビアン・マンドン統合参謀総長は20日、ロシアの脅威を背景にフランスは「子どもたちを失う」覚悟が必要だと警告したことをめぐり、主戦論者だと批判された。
2022年2月にロシアがウクライナに全面侵攻を開始して以来、両国は戦争状態にある。マンドン氏の発言は、フランスと欧州の同盟諸国がこの紛争にどこまで踏み込むべきかという議論を再燃させた。
フランスを含む欧州諸国は、ウクライナへの武器供与を増やして支援しているが、この紛争には直接関与していないと一貫して主張している。
マンドン氏は18日に各地の市長たちに向けた演説で、「われわれは、ロシアの政権がさらに進もうと勝負に出るのを阻止するために必要な知識、経済力、人口構成の力すべてを備えている」「われわれに欠けているのは、そして皆さんが重要な役割を果たすのは、私たちのあり方を守るために苦しみを受け入れる精神力だ」と述べた。

「子ども失う覚悟を」ロシアとの対決に向け心構え促した参謀総長発言が炎上 フランス
さらに、世界中に展開するフランス軍に敬意を表し、「正直に言って、子どもたちを失うこと、そして防衛生産が優先されることでの経済的苦しみを受け入れる覚悟がないためにわが国が揺らぐならば、われわれは危険にさらされることになる」と付け加えた
■不安をあおる
フランス共産党のファビアン・ルセル議長は、「国防には賛成だが、耐え難い主戦論的なレトリックには反対だ」と反発した。
極右政党「国民連合」のルイ・アリオ副党首は、「ウクライナのために命を捨てる覚悟のあるフランス国民は多くないと思う」と述べた。
エマニュエル・マクロン大統領の与党連合を構成する中道右派政党「地平線」に所属するニースのクリスチャン・エストロシ市長は、「衝撃的だ」「このように国を不安に陥れるのが統合参謀総長の役割なのか? これは弱さの表れだ」と述べた。

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だが、カトリーヌ・ボトラン国防相は、これらの批判は「政治的な目的で文脈から切り離されて解釈された」ものであり、「若い兵士たちが国家のために命を危険にさらしていることを日々の経験から知っている」マンドン氏の「軍隊風の言い回し」を反映したものにすぎないと擁護した。
ベンヤミン・ハッダド欧州担当相も、マンドン氏は「わが国が直面する脅威の現実について、明快かつ誠実な演説を行ったにすぎない」と付け加えた。
■「防災セット」
マンドン氏は、「私がアクセスできる情報から知ったことだが、残念ながらロシアは現在、2030年までに起きるわが国との対決に向けて準備を進めている」と述べた。
「ロシアはこれに向けて組織化し、準備を進めており、自国の存亡を脅かす敵は北大西洋条約機構とフランスだと確信している」と付け加え、ロシアは「武力行使を躊躇(ちゅうちょ)しない」と警告し、「別の何かを準備している段階に入っている」と述べた。
マクロン大統領を含むフランス当局者は、ロシアがウクライナ侵攻に成功すれば、さらに軍を進める構えだと繰り返し警告している。
当局は、犠牲を払うことを余儀なくされる戦争や危機に備えて心構えを呼び掛けているが、最前線から遠く離れ、核抑止力に守られていると感じているフランス国民にメッセージは浸透していない。
歴史家で、近々フランスの兵役に関する著書を刊行する予定のベネディクト・シェロン氏は、フランスは二度の世界大戦で「戦場」となったことで傷ついたと指摘。「(フランス人にとって)領土を侵略から守る以外の目的で、大規模な兵力を投入し、死傷者や経済的損失といった代償を払うという考えは受け入れ難い」と述べている。

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一方、フランス政府は20日、「みんなの責任」と題したガイドを発表した。これは、外部からの「侵略」や自然災害といった「重大な危機に備えるのに役立つツール」を提供するものだという。
ガイドはフランス国民に対し、食料、水、医薬品などの必需品に加え、電池式ラジオやゲームなどを入れた「防災セット」をバッグに入れて年に2回点検するよう助言。「私たちの社会はより強くなるために適応しなければならない」としている。(c)AFP

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【翻訳編集】AFPBB News
「子ども失う覚悟を」ロシアとの対決に向け心構え促した参謀総長発言が炎上 フランス