海外で人気「日本のお菓子」独断で選ぶベスト3

44カ国旅して学んだ「日本の人気お菓子」ベスト3(筆者撮影)
外国人観光客に“日本のお菓子”が人気だ。博報堂が2025年に行った「5カ国インバウンド顧客購買意識調査」(調査地域は中国・韓国・アメリカ・タイ・インド。回答数は各国258名)によると、日本旅行中に購入したもの1位はお菓子(2位は化粧品・美容用品。3位は食品)。帰国後も購入したい商品1位もお菓子だった。
【画像を見る】筆者が海外に持って行ったお菓子はこんな感じ→第一位は納得のあのお菓子

中国・広州空港では日本でお馴染みのキットカットや、マカダミアナッツが売られていた(筆者撮影)

チェコ・プラハのお菓子屋さん。日本のお菓子とは色やデザインが大きく異なる(筆者撮影)
世界で通用する“日本のお菓子”のポテンシャル
筆者はTOEIC300点の壊滅的な英語力で44カ国へ訪れたが、外国人と良好なコミュニケーションをするため、日本のお菓子の力を借りることがある。例えば異国でタクシーに乗っているとき、ドライバーに龍角散のど飴(ブルーベリー味)を1つ渡すだけで、厳しい表情だったドライバーに笑顔が生まれ、片言の会話に花が咲く。
相手から「いい人認定」されると、想定外の展開になることもある。私はモンゴルで隣のゲル(移動式の住居)に宿泊していた韓国人男性に、カントリーマアムと小川珈琲、カップタイプの味噌汁をプレゼント。大喜びした彼は“やられたらやり返す”の精神で、韓国のチョコレートやコーヒーなどを私に渡してくれた。意気投合した私たちは一緒にご飯を食べたり、星空を見るなど、大変楽しい時間を過ごした。
旧ソ連構成国のジョージアで夜行列車に乗ったときは、同室だった21歳のチェコ人男性にキットカット(と個包装の緑茶2袋)をプレゼント。お返しとして、瓶ビールを手渡された。よもやよもや海老で鯛を釣ってしまったわけだが、私が一番嬉しかったのは“相手の心意気”だ。言葉は通じなくても気持ちは通じ合えた気がして、その事実がたまらなく嬉しかった。

バングラデシュの子供たち。右の子は三ツ矢サイダーのキャンディを握りしめている(筆者撮影)

バングラデシュ渡航時に筆者が日本から持っていったお菓子(筆者撮影)
たくさんの日本人に同じような体験をしてほしいと願いながら、本稿では私が独断と偏見で選んだ「外国人が喜ぶ日本のお菓子ベスト3」を紹介したい。
ベスト3位「〇〇入り煎餅」は“ここぞ”で渡せば評価爆上がり?
ベスト3位に選んだのは「箱入り煎餅」だ。渡した相手は1名しかおらず、外国人から好評の「歌舞伎揚」を3位に選ぶか最後まで迷ったが……。箱入り煎餅を渡した相手が“狂喜乱舞”といったリアクションで、これに重きを置いてベスト3位に選出したい。

デパートの煎餅は高級感がある(筆者撮影)
箱入り煎餅を渡したのは、40代くらいの韓国人女性だ。その日、私は眉アート(専用の針で皮膚の浅い層に色素を注入するアートメイク)のリタッチをするため、韓国ソウルへ単身で訪れていた。韓国の眉アートは格安で、私が選んだ施術は1回目が約2万円。2回目のリタッチは無料。日本だと全部で10万円くらい必要になるので、韓国旅行費を含めてもトントンないしお釣りがくる。
とはいえ無料で施術されるのは、なんだか申し訳ない。そこで私は芦屋の大丸デパートで、1500円くらいの箱入り煎餅を購入。これを施術の際に「今日はよろしくお願いします」の意味を込めて渡したのだが……。その女性は「オーマイガー!」と叫んだ後、「カムサハムニダ!」「センキュー!」を連呼。施術を後回しにして、周りのスタッフに報告を始めた。
近くにいた日本語ができるスタッフから「これは日本の高級なお菓子ですか?」と質問されたので、「はい、そうです」と伝えたところ、これを通訳された女性はガッツポーズ。施術ほったらかしで、嬉しそうに煎餅をモグモグと食べ始めた。今後私は“ここぞ”の場面で、高級感のある箱入りの煎餅をプレゼントしたい。
施術中、その女性は(仰向けの状態の)私の口に韓国のお菓子を突っ込んでくれたり、帰り際には紙パック入りのコーヒーを渡してくれたり、至れり尽くせりのサービスをしてくれた。
ちなみにバラマキ土産としては、歌舞伎揚のコストパフォーマンスが高い。

歌舞伎揚おいしいよね(筆者撮影)
歌舞伎揚は味が濃いためか、普通の煎餅より外国人の口に合うようだ。元インド駐在員だった私の友人は、「歌舞伎揚の反応はいいよぉ。宗教上の理由で原材料を気にする外国人は多いけど、歌舞伎揚ならこれも問題なし」と教えてくれた。ちなみに子供向けだとビスコが好評で、お菓子ではないが100円ショップの扇子も受けがいいそうだ。
ベスト2位“おにぎりせんべい”はパッケージに強みあり
ベスト2位は大人も子供大好き、かわいいパッケージの「おにぎりせんべい」を選出したい。

おにぎりせんべい。仕事中、ついついバクバク食べてしまうのは筆者だけだろうか(筆者撮影)
透明なビニール袋に入った煎餅(醤油や塩味)を異国で配ってきた私だが、渡したときの相手のリアクションは“微妙”なことが少なくない。前述した歌舞伎揚も、口にする前は「なにこれ?」といった反応をされることが多い。きっと外国人からすると馴染みのない食べ物のため味が想像できず、姿かたちを含め、あまりおいしそうに見えないのだろう。
しかし、おにぎりせんべいには「子供が食べても大丈夫そう」といった安心感のあるパッケージが描かれている。どうやらこれが外国人の警戒感を下げてくれるようだ。食感も煎餅というよりスナックに近い。味も優しく、それいて醤油感(日本感)も感じられる。
2025年2月にバングラディシュへ渡航した際は、おにぎりせんべいが大活躍した。リキシャと呼ばれる人力車に乗っているとき、隣のリキシャにいた女子学生から「コンニチハ」と日本語で話しかけられた。なんでも日本が好きで、日本語の勉強をしているそうだ。
こんな遠くの地に、日本のことが好きで日本語を勉強している学生がいる……。私は嬉しくなって、リュックからおにぎりせんべいを取り出し、「ジャパニーズ・トラディショナル・スナック」と伝えながら渡した。その子は満面の笑顔で「アリガトウ!」と私に伝えた後、隣にいた妹らしき女性と興味津々で、おにぎりせんべいの写真を撮っていた。
私は追い攻撃で、おにぎりせんべいをもう一袋、それからカントリーマアムと三ツ矢サイダーのキャンディーを手渡した。両手で口を押えながら喜んでくれたあの光景を、私は生涯忘れることはないだろう。
ベスト1位「〇〇チョコレート」は海外旅行のマストアイテム?
ベスト1位は「抹茶チョコレート」を選出したい。このお菓子は万国共通で、めちゃくちゃ受けがいい。

関西国際空港の国際線搭乗口には、抹茶を全面的に押し出したお土産屋さんがあり、抹茶人気のほどがうかがえる(筆者撮影)
冒頭で紹介した夜行列車のキットカットは、実は抹茶味。諸外国では「Matcha」とそのまま発音すれば通じることが多く、もし伝わらないときは「Green tea」と言えば大丈夫。日本らしい食べ物(飲み物)として認識されている抹茶が、よもやよもやチョコレートと組み合わさっていることに、多くの外国人は驚きと感動を覚えるようだ。
私がいつも持参している抹茶チョコレートは、meijiの抹茶チョコレートBOXだ。26枚入りで、値段は400円くらい(1枚当たり約15円)。箱が小さいのでショルダーバックにも入れることができ、それでいて大量のチョコレートが入っているので重宝している。高級感のある緑色の個包装がされており、商品パッケージは抹茶感が全開で、金文字で「MATCHA」と書かれている点もGOOD。

meijiの抹茶チョコ。パッケージも中身も高級感がある(筆者撮影)

2025年10月、関空→中国広州→ハンガリー→ルーマニア→ポーランド→チェコをリック1つ、10日間の1人旅で、筆者が持っていった日本のお菓子がこれだ(筆者撮影)
最近だと2025年10月、チェコという国で20代の飲食店員3名に、meijiの抹茶チョコレートを1枚ずつ渡した。彼らからはお礼にウォッカを1杯無料で提供されたので、せっかくだからと思い、残数が半分になっていたmeijiの抹茶チョコレートを箱ごとプレゼント。彼らは飛び跳ねながら喜んでおり、スマホでいろんな角度から外箱を撮影。私と一緒に写真を撮ったり、追加でウォッカが2杯提供されたりと、お祭り騒ぎの大喜びだった。
ぜひとも日本の外務省は、「パスポートと抹茶チョコレートは、海外渡航におけるマストアイテムです」といった案内を公式サイトに記載してほしい。ちなみにジョージアではグリコの抹茶ポッキーを渡したのだが、こちらも大好評だった。国は忘れたが、アルフォートの抹茶味を渡したときも「センキューベリーマッチ!」を連呼された記憶がある。

筋肉ポーズをしながらスクワットを披露してくれたチェコの店員さん。机に置かれているのはプレゼントされたウォッカ(筆者撮影)

お菓子は非常食としても使える。筆者はハンガリーで両替詐欺に遭い、2万円を失った。少しでも損失を取り戻すため、お昼ご飯を食べることを諦め、キットカット2つで凌いだ(筆者撮影)
番外編:予想以上に受けが悪かった日本のお菓子
納豆が苦手な外国人が多いのと同じで、日本人の口には合うけれど外国人の口には合わない、意外なお菓子があることも最後にお伝えしておきたい。具体的には「ベッコウ飴」の評価は総じてイマイチなことが多かった。
例えばインドネシアのバリ島で、日本語のできる現地ドライバーにこれを渡したところ、貰った瞬間は「キレイ!」といった感想を述べていたが、口にした瞬間に「アマイ!」という言葉と共に険しい表情に変わった。スリランカでも20人以上に配ったが、おそらく口に合わなかったのだろう、口から吐き出されたベッコウ飴を地面に発見したとき、ベッコウ飴が大好きな私は軽くショックを受けた。ぜひ参考にしてほしい。

捨てられていたベッコウ飴。場所はスリランカのシンボルタワーの展望台(筆者撮影)