トランプ氏の政策を上院議員らが批判:”不法移民”移送で巨額の無駄遣いが明らかに
グアンタナモ米軍基地に移民を移送

移民対策を掲げる米国のトランプ政権は、不法移民を厄介払いするため、キューバにあるグアンタナモ米軍基地に移送する計画を立てていた。しかし、実際に現地を視察した上院議員らは、この計画が国家予算の浪費であると結論づけたようだ。
「憤りを感じる」

『ニューヨーク・タイムズ』紙によれば、上院議員らは声明の中で「グアンタナモ湾における移民収容施設を視察しましたが、トランプ政権による軍事力の濫用と浪費ぶりには憤りを感じるばかりです」と述べたという。
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移民の移送にかかるコスト

実際、トランプ政権は今年2月だけで4,000万ドルもの費用をかけ、移民400人をグアンタナモに移送したされる。
収容者よりもはるかに多いスタッフ

視察団が同地を訪れた際、施設に収容されている移民は85人しかいなかったが、監視にあたるスタッフは1,000人もいたそうだ。
トランプ大統領の大統領令

トランプ大統領は1月29日に大統領令を発し、米国から最大3万人の不法移民を国外退去させるため、国防総省および国土安全保障省にグアンタナモの移民収容施設を整備するよう指示していた。
3万人収容可能

同大統領いわく:「犯罪者の不法移民は米国市民の脅威となっているが、グアンタナモには彼らを収容するためのベッドが3万床もある」
不法移民をグアンタナモに移送して厄介払い

同大統領はさらに「なかには極悪人も含まれており、(母国に送還しても)そこで大人しくしているとは限らない。しかし、彼らが米国に舞い戻って来ては困るので、グアンタナモに移送するわけだ」と述べた。つまり、グアンタナモは強制送還前の一時的な収容先ではなく、厄介払いのための施設だということだろう。
「低リスク」な移民も……

グアンタナモに移送された不法移民らは、鎖や手錠をかけられたまま飛行機から降ろさる様子が目撃されている。しかし、CBS放送によれば、トランプ大統領が「悪の中の悪」に分類した収容者のなかには、犯罪歴のない移民や軽犯罪を犯しただけの「低リスク」な移民も含まれているそうだ。
グアンタナモは「脱出が難しい」

『ニューヨーク・タイムズ』紙いわく、トランプ大統領はグアンタナモについて「脱出が難しい」場所だとコメント。ここに移民を送り込むことで米国の「収容力が即座に倍増する」とした。
悪名高い収容キャンプとは別物

ただし、ロイター通信によれば、グアンタナモにおける不法移民の収容施設は、かつてテロ容疑者に対する拷問が行われたことで悪名高いグアンタナモ収容キャンプとは別物だという。
以前から断続的に使用されていた施設

この移民収容施設は海上で救助されたハイチ人やキューバ人を収容するため、数十年間にわたり断続的に使用されてきたとのこと。
不法移民のグアンタナモ移送は「衝撃的」

以前はトランプ大統領の顧問だったが、米連邦議会襲撃事件を機に辞任したマシュー・バートレット氏はBBC放送に対し、不法移民のグアンタナモ移送は衝撃的だと語った。
トランプ大統領は「究極の破壊者」

同紙はトランプ大統領を「究極の破壊者」とした上で、「本来、(移民のグアンタナモ移送は)最後の手段であるべきです。ところが、トランプ大統領は今、これを潜在的な計画として推し進めています」とコメント。
思いつきを実行するトランプ大統領

「これは単なる思いつきに過ぎないように思えるかもしれません。しかし、トランプ大統領のもとでは、思いつきが実行されてしまうことがあるのはご存じの通りです」
公式な移民収容センターは満員

米国では公式な移民収容センターがすでに満員になっており、4万人もの不法移民が民間の収容センターや地方の刑務所に移送されたという。
理想的な解決策?

そのため、不法移民の摘発を急ぐトランプ政権にとって、3万人の収容力をもつグアンタナモの収容施設は理想的な解決策だというわけだ。
41%は犯罪歴なし

一方、NBC放送によれば、2月前半に米移民・関税執行局(ICE)によって身柄拘束をされた不法移民4,422人のうち、41%(1,800人あまり)は犯罪歴がなかったとのこと。
身を潜める移民

BBC放送いわく、トランプ政権の成立以来、ニューヨークやロサンゼルス、シカゴをはじめ、全米各地で不法移民の摘発が大規模に行われており、一部の移民は学校や仕事場を避け、身を潜めているそうだ。
不法移民は「問題外」

これに対し、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は不法移民など「問題外」だと述べた。
反発するキューバ政府

一方、キューバ政府はトランプ政権による不法移民のグアンタナモ移送を「残虐行為」と呼び、批判した。
選挙公約を果たすための過激化を懸念

また、トランプ大統領が選挙公約を果たすために、過激な行動に出ることを懸念する政治家や裁判官、人権団体は米国内でも少なくない。
人権団体による批判

たとえば、憲法権利センター(CCR)のヴィンセント・ウォーレン所長は「移民や難民はいまや潜在的なテロの脅威だと見なされ、島の刑務所に追いやられて、社会福祉サービスや法的支援を受けることもままなりません」と述べ、トランプ政権を批判した。
人権無視の「ブラックホール」

また、バイデン前政権のもとで司法官僚だったルカス・グッテンタグ氏も「グアンタナモは人権監視の目を逃れるためのブラックホールであり、以前から非人道的な活動が行なわれてきました。これは法的なチェックを逃れようとする試みであり、失敗するだろう」と発言している。
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